さまざまな節税対策の中でも、ふるさと納税は高所得者に手厚い仕組みです。例えば、年間所得が3,000万円の方は、103万4千円まで応援する自治体に寄附できます。さらに年間所得5,000万円なら205万6千円まで、年間所得1億円なら431万6千円までのまとまった金額の寄附が可能(※)。この制度を利用したときのメリット、活用イメージなどを紹介します。
※独身または配偶者控除のない共働き夫婦の場合
ふるさと納税で多額の寄付をしたときのメリット
ふるさと納税を使っていない方からすると、こんなに多額の寄付をして何の得があるのだろうか? と感じられかもしれません。一言でいえば、「実質2,000円の負担で寄附金そのままの額が所得税と住民税から控除される」という大きなメリットがあります。合わせて、各自治体で用意した返礼品を受け取ることができます。
つまり、寄附金によって税金を圧縮しつつ、その寄附金の一部(寄附金額の3割以下)で返礼品を受け取れる仕組みがふるさと納税なのです。
返戻品を活用して暮らしを充実させている高所得者も
高所得者の中には、このメリットを理解してふるさと納税を使い倒している方々が大勢います。大型冷蔵庫の中身を返礼品の高級食材でいっぱいにしたり、ツアーでは体験できない旅行をしたりなど、生活を充実させることに利用しているような例があります。
ふるさと納税の返礼品といっても、さまざまなカテゴリがあります。ご自身の嗜好に合ったカテゴリをセレクトすると、ふるさと納税の魅力を享受できます。一例では、次に紹介するような「高級食材」「旅行・体験」「伝統工芸」などの活用方法があります。
高級食材で返礼品をセレクト
大半の自治体では、その地域の特産物をPRするために、食材の返礼品に力を入れています。中には、首都圏の高級スーパーに並ぶようなこだわりの食材もあります。
ふるさと納税検索サイトで、牛肉をチェックすると鹿児島県産黒毛和牛、上州牛サーロイン、飛騨牛焼肉セットなどのブランド肉が次々にヒットとします。果物も充実していて、さくらんぼの佐藤錦、シャインマスカット、マスクメロンなどの名産品が多数あります。
ふだんから高級食材の購入機会の多い食通の方は、ふるさと納税の返礼品でカバーすれば節約にもつながりそうです。
旅行・体験で返礼品をセレクト
宿泊券もふるさと納税のラインナップに多い返礼品です。高級旅館・ホテルからファミリーで利用しやすいカジュアルな宿泊施設まで幅広く扱っています。
一例では、久米島のイーフビーチホテルのペア宿泊券。渚100選に選ばれたイーフビーチを望めるジュニアスイートの部屋に2泊できます。さらに、このプランには地元食材をふんだんに用いたディナーもセットになっています。このようなランクの高い宿泊施設の返礼品も多数あるため、こだわりの旅が趣味の方にもおすすめです。
最近、注目されているカテゴリに体験型の返礼品があります。静岡県西伊豆町では透明度の高さで知られる堂ヶ島でのファンダイビングの返礼品を用意。国の天然記念物である「天窓洞」から出船するというこの地だけならではのダイビング体験を提供します。
伝統工芸で返礼品をセレクト
全国各地には、ずっと受け継がれてきた伝統工芸があります。ふるさと納税は、そんな貴重な技と出会えるチャンスをつくってくれます。眼鏡の産地として知られる福井県鯖江市。国内の眼鏡産業に占めるシェアは約9割といわれます。そんな鯖江産眼鏡との引換券を用意。東京と鯖江で好みのアイテムと交換できます。
要件が厳しくなっても返礼品には魅力あり
ここでご紹介のカテゴリにこだわらず、季節やライフスタイルに合わせてさまざまなテーマの返礼品をセレクトしてみてください。返礼品の要件が寄附金額の3割以下と厳しくなりましたが、それでもふるさと納税にはまだまだ魅力があります。高所得者にはぜひ使い倒してほしい制度です。 (提供:JPRIME)
文・J PRIME編集部
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