「iDってよく聞くけどどうやって使ったらいいの?」という方もいるでしょう。iD(アイディ)は、NTTドコモが展開している電子マネーです。今でこそ多くの電子マネーがありますが、iDは先駆けてリリースされており使えるお店が多いのがメリット。ここではiDについて、電子マネー初心者にもわかりやすく使い方や特徴を解説します。

電子マネーiDとは

電子マネー,基礎知識,使い方
(画像=PIXTA)

iDはクレジットカードやプリペイドカードを利用して、店頭でスムーズに支払うことができる電子マネーです。コンビニやファミレス、イオンやイトーヨーカドーなどの大型ショッピングモール、書店やガソリンスタンドまで、iDのマークのある場所ならどこでも利用でき、国内約90万ヵ所で利用できます。

支払元は銀行の預金やプリペイドカード、またはクレジットカードですが、クレジットカード決済のようにサインをする必要がなく、スマホやカードを専用端末にタッチするだけなので、スムーズに決済できるのが特徴です。

海外サービスは2018年に終了

「iD」が決済できる専用端末は全国89.6万台以上もあり、空港や旅先での買い物、タクシーの料金まで支払えます。ただし、以前はMasterCard Contactlessの加盟店なら海外でも利用できましたが、2018年7月末にiD/NFCサービスが終了したため、現在海外ではiDが利用できません。

「iDで」の一言でかざすだけ

iDの使い方は簡単です。まずは事前にクレジットカードを登録しておきます。後にご説明する前払いや即時払いを希望する場合は、デビットカードかプリペイドカードを登録しておきます。

支払い時に「iD」ロゴのある店舗で、「iDで支払います」と伝え、カードiD一体型ならカードを、Apple payやおサイフケータイならスマホを専用端末にかざすだけ。「タントン♪」という音が鳴って決済完了です。

後日まとめて利用金額が引き落とされる「後払い型」に加え、事前にチャージする「前払い型」、即時引き落としの「デビット型」の3種類から選べるようになりました。

ポストペイ型

元々サインをせずにおサイフケータイでクレジットを利用するための決済サービスなので、ポストペイ型が主流です。iDで後払いを利用するためには、iD搭載のクレジットカードが必要ですので、クレジットカード発行会社に申し込みましょう。指定期間の利用額が、カード利用金額と一緒にまとめて引き落とされます。

プリペイド型

プリペイドとは、「前払い」のこと。事前にチャージした金額内で利用するので、使い過ぎを抑えたい人にはおすすめです。iDでプリペイド払いを利用するためには、ソフトバンクカードやd カードプリペイドが必要です。

最近ではApple payでもプリペイドが連携できるようになり、アプリやWebサイトから手軽にチャージできるようになりました。また、例え店舗がiDに対応していなくても、ソフトバンクカードならVisa加盟店、d CARD プリペイドはMasterCard加盟店で使えるメリットがあります。

デビッド型

SMBCデビットカードもiDに対応しています。三井住友銀行のVisaデビットカード「SMBCデビット」は三井住友銀行のVisaデビットカードです。iDと連携することにより、即時払いができるデビット型iDとして利用できます。

iDでの決済時にすぐ三井住友銀行の口座から引き落とされ、口座残高を上限に決済が可能です。三井住友銀行の口座をすでに保有している場合、三井住友銀行アプリを使えば、デビットカード申込完了後すぐにデビットカード番号が発行されます。

Apple PayでiDを使う方法

Apple Pay(アップルペイ)とは、既存のiDやクイックペイ、Suicaやnanacoといった電子マネーを、iPhoneをレジの専用端末にタッチするだけで利用できる決済システムです。

カードを持ち歩きたくない人には、スマホiD決済がおすすめ。iOSのApple Payやandroidのおサイフケータイと紐付けることで、スマホでもiDが使えます。Apple Payが使える携帯やおサイフケータイであれば、現金を持ち合わせていなくてもコンビニで買い物ができたり、小銭を探す必要がなかったりととても便利です。

iDで払うと対応カードのポイントが貯まる

iD払いでも、連携するカードに対応するポイントが貯まります。特にdカードの場合は、iDで決済するとポイント還元率が上がります。また、クレジットカード決済の場合はサインや暗証番号の入力が必要ですが、iDなら「iDで」と伝えてピッとかざすだけなので、スムーズに決済できます。

「dカード」はiD利用におすすめ

iD対応のクレジットカードは多数ありますが、iDはドコモのサービスなので、特におすすめのクレジットカードはNTTdocomoが提携している「dカード」です。会費は初年度無料で翌年以降も前年にカードを利用していれば無料、ポイント還元率も1%と高いのですが、高島屋やスターバックス、ガソリンスタンドENEOSなどのdカード提携店で使うとポイント還元率が2~5%に跳ね上がります。

また、ローソンでdカードと連携したiD支払いをすると、支払額の3%が請求時に割り引きされ、さらにクレジット利用分の1%、dカード提示分1%で合計5%も還元されます。貯まったdポイントはそのまま電子マネーとして使ったり、PontaポイントやJALマイルにも交換できたりと、ライフスタイルに合わせて選べます。

盗難・紛失にも補償あり

「そんなに決済が簡単だと盗難時に心配」という方もいるかと思います。iDには「ICカードロック機能」といって不正利用を防止できる機能があるので安心。また、後払いの場合は連携した各カード会社の「クレジットカードの紛失・盗難補償」が受けられます。

被害額の補償もあるので安心して利用できますが、くれぐれもスマホやカードの置き忘れや盗難には注意しましょう。

文・木村茉衣(ファイナンシャルプランナー)/fuelle

【こちらの記事もおすすめ fuelle】
せこくない、苦しくない、続く「節約術」まとめ
これで10%オフ!デパコスのオトクな買い方3選
免税店でさらにお得に買い物する3つの裏ワザ
イオン系列の株主優待「徹底活用術」生活費を浮かせる3つのポイント
えっ、知らないの?ヨーロッパでオトクに買い物できる「デタックス」活用法