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(本記事は、及川圭哉氏の著書『ガチ速FX 27分で256万を稼いだ“鬼デイトレ”』=ぱる出版、2019年6月7日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
【本書からの関連記事】 (1)”27分で256万円”稼いだ及川式「ガチ速FX」とは (2)ポジションを持つのは20分まで!プラマイゼロでも逃げるべき理由(本記事) (3)「ビギナーズラックは続かない」初心者こそ守るべき”FXの鉄則”
ローソク足こそFXトレードの原点
まずはローソク足。表示する大きさにもよりますが、5分足のローソク足は当然のことながら、為替レートの5分間の値動きを示したもの。
「たった5分間で1本」ですから、1秒、1秒、時間が進むごとに最先端のローソク足の形はめまぐるしく変化します。
及川式FXは同じデイトレードでも時間に超敏感で、エントリーしてからおよそ20分間でエグジットすることを目指します。
エントリーから20分たっても利益が乗らないポジションは効率が悪いので、なるべくプラマイゼロでも逃げる、というのが及川式デイトレの基本です。ポジションを持ったということは「その方向に値動きが伸びる」と判断したわけですから、20分待っても伸びないのは、そのトレードが失敗だった証しになります。
また、相場は1時間単位、もっと細かくいうと30分単位で新たな動き出しが起こるもの。
つまり、「〇〇時ジャスト」や「〇〇時30分ちょうど」といった時間にフレッシュで力強く動くことが多いんです。もし、そうした30分ごとの値動きがエントリーした方向性と反対の場合、20分以内に決済しないでウジウジこだわっていると、大損するリスクもあります。
だから、及川式は20分ルール厳守。エントリー後、5分足チャートのローソク足が4本~5本できた時点で、イメージ通りの値動きになって、すでに勝ち逃げしているのが理想です。もし、イメージと違った値動きになっていたら、すでに損切りしているのが基本になります。
ポジションを持ったまま、ローソク足の「あーでもない、こーでもない」という値動きに一喜一憂していることほど、時間の無駄はありません。
イメージ通りに動いたら、「まだ伸びる」という思いがよほど強いものでない限り、利益確定します。
そのあと、実際、まだまだ伸びて儲かっていた!となっても、とりあえず利益を確保しているのですから、欲張らなくていいじゃないですか。
反対に予想と反対の方向に為替レートが動いた場合は、ナンピン(損失の出たポジションをさらに増やして購買単価を下げること)も考えます。
ただし、「ナンピンするにしても絶対、1回まで」というのも、及川式FXの鉄の掟です。ナンピンすることで、失敗したトレードをリカバーし、含み損の幅をなるべく減らして、プラスマイナスゼロ近辺まで持っていく手法も用いますが、通常はローソク足4本=20分以内で容赦なく損切りしてしまうぐらいの気持ちで臨んでください。
「絶対、ローソク足4本」と決めることで、エントリーの場所を入念に選んで、「ここなら、かなりの確率でこう動く」と十分な確信が持てる場所でしかエントリーしない“クセ”がつきます。
「天才チャート」の右上には「次足まで残り〇分〇秒」という表示があります。5分足チャートの最先端のローソク足が、あと何分何秒経つと終わって、次の新しい足が生まれるかを示したものです。
その秒数もよく見て、「ローソク足4本」で、値動きが加速して勝負に勝てそうなチャートポイントや時間帯だけを狙って取引する。
これが及川式デイトレの第一歩になります。
天才チャートで一番注目してほしいのは上位足MA
「天才チャート」には、たくさんの移動平均線やボリンジャーバンドなどテクニカル指標が表示されています。
それぞれの線は直近の高値や安値などと同様に、ローソク足の動きに対してサポート役(支持帯)になって下落を食い止めるクッションになったり、レジスタンス役(抵抗帯)になって上昇を阻む壁になったりします。
では、どの線がサポートやレジスタンス、略して「サポレジ」として重要かというと、当然、直近のローソク足から一番近い場所にある線なり高値・安値ラインなり、バンドになります。
中でも、及川式FXが最重要視するのは、5分足に対して「上位足」(時間軸が長い足)となる15分足チャートや1時間足チャートの移動平均線です。短い時間軸で起こる値動きは、より長い時間軸の中で起こっている値動きの一部を切り取ったものであり、当然ですが、より長い時間軸の値動きから大きな影響を受けています。
5分チャートの中で起こっている値動きは、15分足の中の値動きの一部ですし、もっといえば1時間足というコップの中の水に起こった、ほんのちょっとしたさざ波にすぎません。
そのさざ波から20pipsを基本に、欲をいえば30pips、うまく行かないときは10pips程度のわずかな値幅を、大量ロットで「こそげとる」のが、男・及川圭哉の戦う“戦場”になります。
「短い時間軸の動きは長い時間の値動きに支配される」のは絶対真理といえるので、おのずと及川式FXでは、1時間足チャートの潮流、15分足チャートの方向性を5分足チャート上で確かめながら、これら上位足の移動平均線にローソク足が接したところを、エントリーの第一候補と考えていきます。図2-3を見てください。天才チャートで示している上位足の移動平均線は、
(1)15分足チャートの10本(150分)移動平均線 (今後は「15分足MA」と呼ぶ。カラーチャートでは黄緑色)
(2)1時間足チャートの10本(10時間)移動平均線 (今後は「1時間足MA」と呼ぶ。カラーチャートでは紺色)
(3)4時間足チャートの10本(40時間)移動平均線 (今後は「4時間足MA」と呼ぶ。カラーチャートでは茶色)
(4)15分足チャートの75本(18時間45分)移動平均線 (今後は「15分足75本MA」と呼ぶ。カラーチャートでは灰色)
という4つの線になります。
その特徴は15分、1時間、4時間に一度しか平均値が変わらないため、5分足チャート上では「ギザギザ」というか「カクカク」というか、線が“階段”型になっていること。
ギザギザの高さが変わったところが、それぞれの上位足の時間帯の代わり目になるので、ギザギザに注目することで時間経過に対する意識が自然と生まれるようになっています。
15分足や1時間足チャートの10本移動平均線はともかく、4時間足MAや15分足の75本MAは、平均値を算出する時間軸が長いため、直近の5分足チャートに値動きが出て、上か下に大きく動くと、チャート上から消えてしまうこともあります。
逆に、4時間足MAや15分足75本MAが、拡大した5分足チャート上にちゃっかり出現し、直近のローソク足とからみ合っているようなときは、値動きが相当煮詰まっているときか、これまでと反対方向にトレンドが転換するシグナルになります。
なぜ移動平均線の期間がそれぞれ10本分かは、いろいろ僕が試してみて、「10本」というのが一番しっくり来たからです。
天才チャートで一番目立つ、4本のギザギザ移動平均線=上位足MAは、5分足を支配する、より時間軸の長い上位足で起こっている「トレンド」を示していると考えてください。
そのトレンドに対して、支配下にある5分足がどう反応して動くかを見定めて、エントリーポイントを決めるのが及川式FXの基本中の基本になります。
上位足MAの中でも15分足MAと1時間足MAが最重要
上位足MAは合計4本表示されていますが、その中でも最も重要なのは、15分足MAと1時間足MAです。
15分足MAは5分足チャート上で起こる値動きを支配している比較的短期のトレンド、1時間足MAは長期トレンドを示している、と考えてください。
天才チャートでは15分足MAは黄緑、1時間足MAは青で表示されますが、本書の図版はモノクロなので、かなり太目に表示して目立つようにしています。
及川式FX取引の基本戦略は、15分足MA、1時間足MAが右肩上がりで上昇トレンドのとき、いったん、ローソク足が15分足MAまで下がってきたあと、再上昇に転じるところを狙った「押し目買い」。
もしくは2本の線が右肩下がりで下降トレンドのとき、ローソク足がいったん15分足MAまで上がったあと、再び失速して下げに転じるところを狙った「戻り売り」になります。
たとえば、図2-4はドル円が上昇トレンドから反転下落したあと、再度、反転上昇に転じた場面ですが、図のAの地点の陽線が15分足MAを再ブレイクして上昇したところでエントリーするのが典型的な押し目買いのパターンになります。
この場合、直近高値までの距離は約28pipsで、損切りのポイントを下値にある右肩上がりの1時間足MAにしておけば、13pipsの損失で済む計算です。想定される利益に比べ、想定損失はそれほどでもないからGO、買いで勝負してもいい、といった判断で取引します。
あとで見るように、及川式FXでは当初、決めた目標利益と損切りラインまでの値幅が2:1ぐらいにならないとエントリーはしません。
卑怯者に徹するなら、絶対に勝てる場面でしか勝負しないことが大切です。勝ち逃げが及川のモットーですから、負け遅れは最悪。
見込まれる利益の値幅に対して、損切りの幅を狭くして、傷が少ないうちにすぐ損切りしてしまうためには、利確目標の高値までの値幅が20pipsとするなら、損切り目標は下値10pips程度のところにあるのが望ましいエントリーポイントになります。
「それだと損切り貧乏にならないか?」
という声が聞こえてきそうですが、「通貨ペアの相関関係」と「時間帯管理」を徹底することで、可能な限り、勝てそうな場面でしか勝負しない、すなわち、勝率をできる限り、上げることで損切り貧乏に陥らないようにするのが、及川式FXのトレードマネジメントになります。
図2-5は下降トレンドの戻りを売り叩くケースですが、この場合も右肩下がりの15分足MAをエントリー根拠にして、ローソク足が下落したあと反転上昇して、いったん15分足MAにタッチしたところで売りを入れるのが、戻り売りの基本パターンになります。
もし予想に反して上昇が続いた場合、15分足MAやそれに近接する5分足の75本MAを越えたら損切りと決めておけば、その値幅は数pipsしかなく、損切りになっても痛手を負いません。直近安値までは26pips程度あるので、リスクを限定したうえで大きなリターンを狙うことができます。
これが及川式FXにおけるエントリーの重大な根拠になる「リスクリワード」という考え方です。