休日の「惰眠」が平日に大ダメージ!
「週末の惰眠」にも要注意。平日の寝不足を取り返そうと、土日に昼までたっぷり眠ると、睡眠リズムが狂ってしまいます。
日曜の夜には眠れず、月曜朝にはボンヤリ、火曜、水曜頃まで調子が上がらない……と、意外に甚大なダメージがあるのです。週末の睡眠時間は「平日+2時間以内」にとどめるのが理想です。
とはいえ、これはあくまで「理想」。疲れ果てていて1日中眠らずにいられない週末があることもよくわかります。ですから、次の月曜日に大事な仕事が入っていない週末であれば、惰眠もOK。
仕事の量や重要度の波を見て、ダメージを予測し、タイミングよく「ルール違反」するのも、一つのビジネススキルと言ってよいでしょう。
もう一点気をつけたいのが、自分の見つけた睡眠習慣を部下に押しつけないことです。
先に述べた通り、睡眠のあり方は千差万別。自分に合った方法が人にも合うとは限りません。特に、若い部下に40代の睡眠ノウハウを教えても、合わない確率のほうが高いでしょう。無理に勧めると部下の生産性を下げるので気をつけましょう。
ビジネス手法についても同じことが言えますね。世代の違いや市場の変化によって、自分の成功ノウハウが部下に当てはまらないことも多々あるもの。
一方的に強要せず、相手が「最適解」を見つけられるようサポートする姿勢を持てるか否かも、上司のマネジメント力の問われるところと言えるでしょう。
裴 英洙(はい・えいしゅ)
ハイズ〔株〕代表取締役社長/医師/医学博士/MBA
1972年、奈良県生まれ。金沢大学医学部卒業後、金沢大学第一外科に勤務。医師として働きながら、慶應義塾大学大学院経営管理研究科(慶應ビジネス・スクール)を首席修了。ビジネス・スクール在学中に、医療機関再生コンサルティング会社を設立。現在も医師として臨床業務をしつつ、医療機関経営に関するアドバイスを行なう。著書に、『一流の睡眠「MBA×コンサルタント」の医師が教える快眠戦略』(ダイヤモンド社)など。(『THE21オンライン』2019年04月30日 公開)
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