ショートスリーパーが良いとは限らない
このように、睡眠の改善はあくまで、自分に合わせて調整していくことを意味します。よく「生産性を上げるためにショートスリーパーになりたい」と考える人がいますが、現時点でのロングスリーパーが、ショートスリーパーに即座に変化することはできません。
といっても、嘆く必要はありません。ショートスリーパーはとかく「エネルギッシュなハイパフォーマー」というイメージで語られがちですが、それは必ずしも真実ではないからです。
パフォーマンスは、「日中の活動時間」と、「単位時間当たりの生産性」の掛け算で算出されます。
活動時間で比べると、言うまでもなくショートスリーパーのほうが長くなります。しかし単位時間あたりの生産性では、ショートスリーパーが必ずしもロングスリーパーよりも高いとは限りません。
両者とも集中力の波は上下しますが、しっかり睡眠をとっているロングスリーパーのほうが集中し続けることができる可能性があります。
ですから睡眠時間の長い人は、その睡眠の質をより上げることで、そのぶん日中の活動の「濃さ」を高めるのが得策。そのためにも「睡眠ログ」は役立つでしょう。