アニメやアイドルファンといったいわゆる“オタク市場”には、まだまだ大きなビジネスチャンスが眠っています。これからさらに成長するかもしれないオタク市場は、投資先としても魅力的です。世界に羽ばたく日本のオタク文化は、日本経済にどのような影響を与えてくれるのでしょうか。

広がるオタク市場

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(画像=PIXTA)

一昔前までは、オタクはマイノリティという印象を持たれがちでした。しかし、アニメ、漫画、ゲームを楽しむ人々の層が広がるにつれ、オタク文化は一般化してきています。近年では、日本の漫画やアニメ、コスプレなどに興味を持つ外国人も増え、オタク文化がインバウンド誘致にも一役買っています。

政府も「コンテンツを活用したインバウンドの促進」を後押ししており、日本のアニメ市場はこれからも成長していきそうです。

実際の市場規模は

株式会社矢野経済研究所が2018年に行った調査によると、アニメ、同人誌、プラモデル、フィギュア、ドール、鉄道模型、アイドルなど全12分野のうち10分野について継続的な成長が見られました。

特に伸びているのがアニメ、アイドル分野で、アニメ分野では制作事業者売り上げベースで2014年には2,270億円だった市場規模が、2017年には2,680億円になっています。アイドル分野では、ユーザー消費金額ベースで2014年に1,186億円だったのが、2017年には2,150億円と2倍近く伸びました。

アニメ分野は国内外問わず需要が高いこと、アイドル分野に関しては有名アイドルの勢いが衰えないことから今後も市場規模が拡大すると推察できます。

注目したい分野は

オタク市場の伸びは好調とはいえ、すべての分野が成長しているわけではありません。オタク市場への投資を考えるのであれば、これから大きく成長しそうな分野にピントを合わせる必要があります。

外せないのはeスポーツ分野

欧米ではすでに大きな経済効果をもたらしているeスポーツ分野も、日本ではまだ発展途上の段階にあるといってもいいでしょう。これからさらなる成長を遂げそうな分野として、チェックしておいても損はなさそうです。

eスポーツは、テレビやパソコンで行う対戦ゲームを競技としたもので、プレイヤーとして参加するだけでなく、視聴する人も楽しめることから、視聴者数も右肩上がりに伸びています。

eスポーツ関連株としてチェックしておきたいのが、国内最大級のeスポーツ大会「RAGE(レイジ)」を開催するサイバーエージェント <4751> 、ゲーム本体とゲームソフトを開発・販売するソニー <6758> 、任天堂 <7974> 、eスポーツの大会で人気のソフトを開発する、コナミ・ホールディングス <9766> などです。

その他、パソコンのCPUやメモリなどを開発する半導体関連企業も要注目です。

注目アニメから投資先を探る

世界的な大ヒットとなれば、大きな経済効果をもたらしてくれるのがアニメです。アニメの舞台となった土地に訪れる観光客が増えるなど、地域経済の活性化にも寄与しています。

近年の例でいえば、アイヌ民族の少女が活躍する漫画・アニメ「ゴールデンカムイ」を軸とした観光キャンペーンが北海道各地で行われている点が見逃せません。北海道を巡るスタンプラリーでは、その移動距離が話題となりました。

アニメとつながりのある地域と、その土地の特産品や企業などを調べて投資先を探ってみてもいいかもしれません。前述のゴールデンカムイと北海道でいえば、アルコール類を販売するサッポロビールホールディングス株式会社 <2501> がゴールデンカムイのキャラクターをデザインした缶タイプのサッポロクラシックを販売し、ファンからの人気を得ています。

余暇のついでにアニメ鑑賞をして、ヒットしそうな作品を探してみるのも楽しそうです。

好きになったらトコトン!オタクの消費行動を先読みして投資してみよう

好きになったものに対して妥協をしない人たちによって大きく成長を遂げたオタク市場は、今後もますます発展していきそうです。ヒットしそうなアニメをチェックしたり、アニメになりそうな漫画作品をチェックしたりして、大化けしそうな投資先を探してみてはいかがでしょうか。(提供:JPRIME


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