中古物件を購入する際は、現在空室の物件を購入するケースと、現在入居者がいる「オーナーチェンジ物件」を購入するケースがあります。

現在空室の物件を購入する場合は、室内の状態や家賃相場を調査した上で購入を決めることになります。一方、オーナーチェンジ物件の場合は室内の状態を確認することができません。現在の家賃が適正だと思いこんで、家賃相場を調査しないで購入を決める人もいます。

特に1棟の場合は、全部屋が空室で売り出されるケースは新築以外はほとんどないので、必ずといっていいほどオーナーチェンジ物件になるはずです。

オーナーチェンジ物件は、購入してすぐに家賃収入を得られることがメリットですが、リスクもあります。今回は、そのリスクを軽減する考え方についてお伝えしていきたいと思います。

現在家賃と相場家賃との乖離から利回り操作の可能性を探る

オーナーチェンジ物件,利回り
(画像=muk woothimanop/Shutterstock.com)

オーナーチェンジ物件購入時の家賃が、その後も入り続けるという思い込みは持つべきではありません。

不動産投資経験の少ない人の中には、オーナーチェンジ物件であれば最初から家賃収入を得られるためポジティブな印象しか持っていない人もいます。しかし、購入当時から住んでいた入居者が退去した時、オーナーチェンジ物件の怖さを実感するケースもあります。

あるケースでは、2SDKの区分マンションを購入し、購入当時は月15万円の家賃収入がありました。ローン返済が月10万円、管理費・修繕積立金が2万円程度だったので、月3万円程度が手元に残る状況でした。

しばらくして入居者が退去。入居者募集を依頼するため近隣の不動産屋に行ったところ、「この部屋は今の家賃相場では高くても13万円程度でしか貸せない」と言われ、結局決まった入居者の家賃は13万2,000円でした。

月3万円程度の手残りキャッシュフローが1万円程度まで減少することになり、「ローンを組んでまで購入したのに1万円しか残らないなら、購入しないほうが良かったかも」と感じたとのこです。

これと同じようなことは誰にでも起こり得ますし、1棟マンションであればなおさらです。

オーナーチェンジ物件であっても、必ず近隣の不動産屋で家賃相場を確認するようにしましょう。明らかに相場よりも高い家賃の部屋がある場合は、長期入居者の可能性、あるいは売主の関係者が利回りを上げるために短期入居している可能性も疑いましょう。

長期入居者の場合はその後も住み続けてくれる可能性はありますが、利回りを上げるために短期で入居している入居者は購入直後に退去する可能性が高いです。

こういったリスクを軽減するためにも、「全戸が空室になっても今の家賃で貸せるか?」「家賃が下がるのであればどの程度下がる可能性があるか?」について、しっかり検証するようにしましょう。

相場家賃に引き直した利回りの把握

物件を購入する際は、現在家賃をベースに計算した利回りより、現在の相場家賃に引き直した上で計算した利回りで購入可否を決めたほうが失敗は少ないです。

先ほどのケースでは、購入価格が2,900万円、購入した時の利回りは6.2%で、その当時の相場家賃ベースで引き直した場合の利回りは5.4%でした。この数値を知っていれば、購入していなかったかもしれません。

1棟マンションは複数の部屋があるので、すぐに全室の入居者が退去することは考えにくく、急激に家賃収入が下がる可能性は低いです。しかし5年後、10年後の利回りを想定するためにも、「引き直した家賃をベースに計算した利回りでもキャッシュフローは回っていくか?」を把握しておくことをおすすめします。(提供:YANUSY

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