不動産投資においては、投資用物件を購入した時点で終わりではありません。むしろ、そこから「どのように物件を管理していくのか」という問題が極めて重要になります。すでに、多くの物件を保有している方の中には「どの会社に管理を委託するのか」という問題で頭を悩ませている方も多いことでしょう。管理委託先として適切な管理会社の条件について考えてみます。

不動産投資においては管理会社の良し悪しが重要な要素となる

物件購入後,管理会社
(写真=PIXTA)

不動産投資においては、「管理の質」が投資の成功の鍵を握っていることは意外と知られていません。長期的に良好な付き合いのできる管理会社を選定して、不動産投資を成功に導きましょう。

よい管理会社の条件とは?

では、「よい管理会社」とはどのような会社のことを指すでしょうか?この観点を見逃してしまうと、いくら物件自体が魅力的でも年月の経過とともに魅力は半減し、空室が増えていってしまう可能性があります。管理会社の選定に失敗して、投資自体が失敗に終わってしまうケースも珍しくありません。

●オーナーとの双方向のコミュニケーションを徹底している
物件で発生した問題や入居者の入退去の状況、建物設備の点検結果など、物件に関するあらゆる情報をタイムリーに提供することができる管理会社は、長期的なパートナーとして管理を委託してもよいといえます。オーナーからの質問や疑問点などには的確に回答し、常にコミュニケーションを取ろうとしている管理会社を選ぶようにしましょう。

現在、管理を委託している管理会社がある場合で、「担当からしばらく連絡がない」「質問に明確に回答してくれない」などの不満を抱えている方は、管理会社変更のタイミングといえます。また、管理会社から定期的に提出される管理報告書も注目ポイントです。抜け漏れがあったり、オーナーにとって見づらい構成であったりした場合、「オーナー目線」の管理を行っている会社とは言えないかもしれません。

●建物の修繕・メンテナンスを得意としている
不動産投資は、1年や2年などといった短い期間で結果が出るものではありません。20~30年先を見据えた長期的な資産運用が必要です。どのような物件でも、新築されたその日から建物設備の劣化は始まります。これを「経年劣化」と呼びますが、建物設備の修繕を最適なタイミングで行うことで、経年劣化を極力遅らせ、資産価値を維持することが可能です。

また、エレベーターなどの設備を始め、外壁や防水機能などの修繕計画を適切に立案することも必要になります。したがって、オーナーの大切な資産である投資用物件の管理を受託する管理会社には、建物設備に関する専門知識や、修繕・メンテナンスに関するノウハウを保有していることが望まれているのです。

また、こうした高いレベルのスキルを背景にオーナーに対して修繕・メンテナンスを適切な時期に最適な形で提案する力も必要とされます。国土交通省の調査によると、マンションにおいては新築から平均して約16年で1回目の大規模修繕工事が行われています。こうした状況も踏まえて、同省が提供している長期修繕計画作成ガイドラインに基づいた修繕の提案も求められるといえるでしょう。

●新規の客付けを得意にしている
長期的に投資用不動産を保有していると、入居者の退居などが発生します。極力空室となる期間を短くしつつ、新規の入居者を獲得するスキルを持っていることも、管理会社を選定する指標となります。

オーナー目線の管理を実行してくれる管理会社を選ぼう

不動産投資は、長期的な資産運用方法になります。したがって、長期的に良好な関係性を保ちつつ、常に「オーナー目線」の管理を実行しましょう。物件をより良くするための提案をすることができる管理会社に、大切な物件の管理を依頼することがおすすめです。(提供:ユニバーサルトラスト


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