「ECには興味があるけど何から始めれば……」「ちょっとやってみたけど上手くいかない……」中小企業の経営者をたくさん見てきたネット通販コンサルタントの杉本幸雄氏。顧客の売上をのべ110億円伸ばし、これまで25年間で培ったノウハウやよくある成功・失敗事例などを紹介する。第3回目は、コンサルの7割を占めるというマインドセットの重要性について聞く。(聞き手:山岸裕一、編集構成:菅野陽平)※本インタビューは2019年9月に実施されました

億稼ぐネット通販の教科書
杉本 幸雄(すぎもと・ゆきお)
ネット通販コンサルタント(ネット通販の魔術師G.K社長)。売上げおよび生産性向上のためのコミュニケーション能力研修講師。「億男塾」主宰。1969年生まれ、明治大学農学部出身。通販にたずさわって25年間以上、クライアントとは3年後3億円の売上げ加算を目標に、これまでのべ110億円以上の実績を創出。著書に『億稼ぐネット通販の教科書、1年目から失敗しない7つのルール』自由国民社、『ど根性で110億円売った魔術師が教える、片手間では絶対成功しないネット通販』金園社など。

もっとも重要な土台は「主体的であること」

杉本氏
(画像=THE OWNER編集部)

―「億稼ぐネット通販の教科書」の中で、もっとも重要なのはマインドセットであると説かれています。改めて、なぜ重要なのか、ポイントを教えて下さい。

まず、マインドセットが一番大事、なのではありません。マインドセットが土台としてまず大事だと説いています。「ノウハウやテクニック、マインドセットと、健康やお金などのバランスが大事」というのが最も伝えたいことなのですが、上手くいかない人ほどマインドが整っていない現実がありました。

私もコンサルタントを始めた当初はノウハウとテクニックばかり教えていました。それを求められるし、マインドは身につけてもらうまでに時間がかかるから教えるのは正直面倒なのです。

しかしそれでは上手くいかなかった。原因を観察すると、企業や代表自身に主体性がないことに気が付きました。主体性とは自分で考えて自分で行動して結果に責任を取ることです。

マーケットは常に動いていて、今は売れても1年後には古いものになってしまって売れないことはよくあります。

いつまでも動かずにいると、計画が始まって販売する頃には旬ではなくなってしまうんです。展開の遅さの原因は主体性のなさに原因がある、と突き止めました

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