【目次】
①テクノフレックスIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【12/2更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【11/28更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- 株式会社テクノフレックス
- コード
- 3449
- 市場
- 東証2部
- 業種
- 金属製品
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 代表取締役社長兼社長執行役員 前島岳 /1967年生
- 会社住所
- 東京都台東区蔵前1-5-1
- 設立年
- 2001年
- 社員数
- 269人(2019年09月30日現在)
- 事業内容
- 金属製管継手および周辺部材の製造・販売、ならびに配管工事と介護事業
- URL
- http://www.technoflex.co.jp/
- 資本金
- 1,000,000,000円 (2019年10月28日現在)
- 上場時発行済み株数
- 21,360,000株
- 公開株数
- 2,350,000株
- 連結会社
- 9社
- スケジュール
- 仮条件決定:2019/11/22→870~900円に決定
- ブックビルディング期間:2019/11/25 - 11/29
- 公開価格決定:2019/12/02→900円に決定
- 申込期間:2019/12/03 - 12/06
- 上場日:2019/12/10→初値1,062円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:大和証券
- 引受証券:野村證券
- 引受証券:三菱UFJモルガン・スタンレー証券
- 引受証券:みずほ証券
- 引受証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
- 大株主
- (株)ティーエムアセット 59.02%
- 前島崇志 8.79%
- みずほ成長支援投資事業有限責任組合 3.85%
- 東京中小企業投資育成(株) 3.30%
- SMBCベンチャーキャピタル1号投資事業有限責任組合 2.20%
- DBJキャピタル投資事業有限責任組合 2.20%
- (株)ドリームインキュベータ 2.20%
- テクノフレックスグループ従業員持株会 1.89%
- 前島岳 1.67%
- 加藤伸哉 0.68%
- 業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産 - 2016/12 単体実績
9,365,750 1,016,591 1,042,811 12,142,213 - 2017/12 連結実績
18,692,390 2,493,522 1,786,681 16,713,774 - 2018/12 連結実績
19,858,989 2,721,587 1,333,735 17,333,858 - 2019/09 第3四半期連結実績
14,431,570 1,991,726 1,374,031 17,997,432 - ロックアップ情報
- 指定された株主は上場後90日目の2020年3月8日または上場後180日目の2020年6月6日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 21億1500万0000円(2,350,000株×900円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- 231,100株
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- 株式会社テクノフレックス<3449>は金属製管継手の製造販売や関連事業に加え、介護事業を手掛ける企業である。同社の前身は1977年設立され、現在は東京都台東区に本社を置いている。
■事業内容詳細
管継手とは鉄鋼や樹脂でできた配管等の接続部分である。同社は管継手を中心とする下記の事業を展開する。
① 管継手事業
② 管継手関連事業
③ 金属塑性加工事業
④ 介護事業
●①管継手事業
管継手事業では、ホース状に製品自身を曲げて使用するフレキシブル継手、提灯のように製品を伸縮させて使用する伸縮管継手の製造販売を行っている。
近年の配管工事は、配管作業の省力化を目的に様々なフレキシブル継手が使用されるが、同社では多様な継手を製品ラインアップとして揃えている。尚、製品は主に海外子会社で製造される。
納入先は建設設備・製鉄設備・プラント設備・造船設備・電力設備・ガス設備・上下水道設備等である。
●②管継手関連事業
管継手関連事業では、消防設備の設計・施工・管理、貯水機能付き給水管装置の製造販売及び水道管や電柱の切断装置の製造販売を行っている。
同事業部門から新たなセグメントとして「防災事業」の構築を計画しており、2017年2月・2018年1月と続けてM&Aを行っている。
注力領域として今後もM&Aの積極的な利用を予定している。
●③金属塑性加工事業
金属塑性加工とは、機械的力により金属を変形させ、力を取り除いた後も変形が残る性質(塑性:そせい)を利用して、金属を成形する手段である。同社は金属管の各種塑性可能品の製造販売を行っており、製品は大手完成車メーカー向け部品(駆動系、操舵系、排気系自動車部品等)となっている。
●④介護事業
介護事業は要介護者向けに、福祉用具のレンタル・販売、介護用住宅改修、介護用マットレスの洗浄等を行っている。エンドユーザーは個人であり、主な販売先も個人であるが、一部介護福祉施設向けの販売も行う。
■部門別売上高
2018年12月期の各部門別売上高は下記である。
2018年12月期 売上高199億円
・管継手事業 売上高122億円 セグメント利益25億円
・管継手関連事業 売上高35億円、セグメント利益1.8億円
・金属塑性加工事業 売上高24億円、セグメント利益1.4億円
・介護事業 売上高16億円、セグメント利益1.7億円
管継手事業が全売上高の61%を占める主力事業である。
管継手事業中心の事業構成であるが、残り3事業もセグメント利益1億円以上が計上される事業となっている。
■業績推移
2016年12月期 売上高94億円、経常利益10億円、当期純利益10億円
2017年12月期 売上高187億円、経常利益25億円、当期純利益18億円
2018年12月期 売上高199億円、経常利益27億円、当期純利益13億円
2019年12月期(予想) 売上高192億円、経常利益24億円、当期純利益17億円
※2017年12月期より連結決算
連結決算の開始以降、売上高は概ね190~200億円、経常利益は25億円前後で推移している。2019年12月期は対前年同期比で経常利益ベースでは減収減益の予想だが、当期純利益ベースでは増益の予想である。2018年12月期に減損損失(▲1.3億円)、訴訟損失引当金(▲4.4億円)等の計上により、特別損失を▲6.1億円計上したことが背景となっている。
今期はQ3(累計)で売上高144億円、経常利益20億円であり、通期予想達成に向けて進捗は順調である。
■財務状況
2018年12月期末時点で、資産合計289億円に対し純資産合計173億円、自己資本比率60%である。
借入金47億円に対し、現預金41億円、受取手形及び売掛金56億円を有しており、財務内容に特段の懸念事項はない。
■資金使途
IPOにより1.7億円の資金調達を行い、調達資金はベトナム子会社への投融資に充当する予定となっている。
尚、公募株数200,000株に対し、売出株数2,150,000株であり、売出株中心のIPOである。前島社長が908,500株を売出にて売却の予定。
東京証券取引所市場第2部への上場が予定されている。
■株主構成
役員等の資産管理会社である株式会社ティーエムアセットが筆頭株主(株主シェア59%)であり、前島社長は第2位株主(同8.8%)である。
前島社長の保有株式数は1,596,600株であるが、908,500株を売出にて売却する。しかしIPO後もティーエムアセットと前島社長で50%以上の株主シェアが保有される。
VC等の株主として、みずほ成長支援投資事業有限責任組合(同3.9%)、東京中小企業投資育成(同3.3%)、SMBCベンチャーキャピタル1号投資事業有限責任組合(同2.2%)、DBJキャピタル投資事業有限責任組合(同2.2%)、ドリームインキュベータ(同2.2%)が参入している。VC等の株主シェアは14%である。
売出で全株を売却するDBJキャピタル以外のVCは、IPO後90日もしくは株価1.5倍のロックアップ契約を締結している。
■まとめ