(本記事は、岩波貴士氏の著書『1秒でつかむ儲けのツボ』青春出版社から一部を抜粋・編集しています)

生活の中の「ありきたり」なデザインに注目する

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(画像=Jirsak/Shutterstock.com)

バーコードやQRコードのデザインもそうですが、生活の中の「ありきたり」なデザインに気づいたなら、それは商品につなげるチャンスです。以下に参考例をご紹介いたします。

●ウォールステッカー

シルエット系は注目されるデザインでありながら単色で制作できる点も魅力です。

画像=『1秒でつかむ儲けのツボ』
(画像=東洋ケース株式会社)

●そこにいたの!?ノートで遊ぶ猫ふせんの会

四角いただのふせんではなく、こんな遊び心のあるふせんなら、ついつい使いすぎてしまうことでしょう。

画像=『1秒でつかむ儲けのツボ』
(フェリシモ猫部)

●猫のデザインの印鑑 ニャン鑑

画像=『1秒でつかむ儲けのツボ』
(城山博文堂)

市区町村により判断は異なるようですが、デザイン性がシンプルなものは実印登録も可能な点も嬉しいです。

一般の印鑑でさえ読めないほどアレンジした文字が多いのも登録を認めざるを得ない理由の一つかもしれません(笑)。

特に、平面のデザインだけで商品化が図れる「シール類」「ステッカー類」は、製作費が安くすませられる商品の代表です。デザインセンス一つでヒット商品がつくれます。

ユニークなデザインを思いついたなら、製造代行業者を使い製品化させ、アマゾンなどの販売サイト経由で全国展開してみましょう。

デザイン性がウリの商品は、SNSなどで拡散させやすい点も今日的な商品といえます。平面なのでかさばらない点は大いに注目すべきです。

その時代を象徴する道具を扱う

よく用いられるビジネスのたとえ話に、経営の神様と称される松下幸之助さんでさえ、もし今の時代に「漬物用の石」の販売を手掛けたなら売れずに困るでしょう、というものがあります。

時代に合わないビジネスでは、どんな天才でも儲からないという例えです。時代に合わせる考え方の一つが「その時代を象徴する道具」を扱うということなのです。

その時代を象徴する道具の普及につとめるために、その道具自体を販売するのもよいでしょうし、その道具を利用したサービスを展開するなどが、ビジネスを時代の流れに乗せる王道の一つになるのです。

情報化の時代は、体を使う仕事より、情報の加工にまつわる仕事を選択することによって、自身は「通常の努力」でも「通常の努力以上の時代の後押しによる恩恵」を受けることができます。

業界の伸び率が、世の中の平均より年10%高い業界に身を置くのであれば、それだけで、同じ努力でも他の業界より10%多く利益を得られるというわけです。

車の時代と呼ばれた20世紀は、輸送分野の仕事が活発になり、革命的に流通が発達しました。同様に今の時代、携帯電話の代理店なら誰が運営しても、そこそこの集客が見込めるのも、時代にマッチした道具を扱ったビジネスだからです。

「カスタマイズ」できるもの

21世紀は「個人の時代」と呼ばれるようになりましたが「個人の時代」とは「個別の時代」でもあります。そのため「個人の希望通りの商品」や「個別のサービス」が求められることになります。

一人カラオケや、一人焼肉のお店などがヒットするのも「個別の時代」だからです。

同じ規格の商品を大量に生産販売することを得意とする大企業はそのような動きができにくいため、その意味でも、これからの時代は、小回りの利く小規模経営や個人ビジネスでの成功者がでやすくなる時代といえます。

また、個人の時代を象徴するキーワードは「私」です。

私の考え方を商品に取り入れられる工夫が施された商品が売れるようになります。つまり「カスタマイズ性」や「拡張性」を重視した商品が売れます。

「カスタマイズ性」や「拡張性」と同様に個人の時代は「分けて使える」「組み合わせられる」「取り換えられる」といった、自分の意思で変えられる、動かせるといった要素を取り入れた商品が求められる時代になります。

身近なカップラーメンを例にすれば、次のような「ありそうでなかった進化系カップラーメン」の新商品がヒットするのではないでしょうか。それは……、カップに麺だけが入った「プレーンヌードル」です。

「新カテゴリー」という位置づけもできますので、先行者利益を得るためにも、ぜひ「プレーンヌードル」で商標登録してしまいましょう!(笑)

パッケージデザインを変える必要がないため、粉末スープの開発に予算を回すことができ、これまで以上に好みに応じたスープが選べるようになります。

また、麺とスープは別企業のものでも組み合わせることができるので、スープ専門、麺専門で参入することもできるようになります。その点からもより「自由度」が増すことになります。

これは、麺とスープを別売する「分割」の発想ですが、麺のほうは1つか少数で済みます。そのため「製造管理」や「ロジ(流通在庫管理)の問題」を軽減できる点が、売り手側の最大のメリットになるでしょう。

1秒でつかむ儲けのツボ
岩波貴士(いわなみ・たかし)
1967年、千葉県生まれ。東洋大学経済学部および中央大学法学部卒業。経営コンサルタント、「日本アイデア作家協会」代表。特許調査事務所、金融・流通業に携わる中で得た、商品開発や資金繰り、マーケティングといった経営全般の知識と経験を武器に独立。2005年1月よりメールマガジン『儲けの裏知恵365』を発行。配信スタンド「まぐまぐ」内コンサルティング部門週間読者数ランキング1位の常連。発明学会会員。日本心理カウンセラー協会会員。

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