(本記事は、小林照子氏の著書『48歳からの「いい男」の条件──第一印象を決める自分プロデュース術』きずな出版の中から一部を抜粋・編集しています)

女性たちは、あなたのどこを見ているか

ブランド物
(画像=AliAshraf/Shutterstock.com)

「どうせ、女性たちからは相手にされていない」

そう思ったところで、男としての人生は終わってしまいます。

「どうせ」というのは、悪い意味での「魔法の言葉」で、それを口にしたとたん、まるで呪いがかかったように、あなたからラッキーを遠ざけてしまうのです。どんなときにも、「どうせ自分なんて」などと言わないでください。

人間にとって一番大事なのは「自信」です。

自分なんてカッコよくないし、たいしたことないし……と思っている人はやはり自信のなさが外見に現れてきます。

他人の顔色をうかがうようなまなざしが定着している人、自信のなさの反動で、肩書や権威ばかりを強調して威張る人。「自信のなさ」の出方は本当に人によってさまざまです。

女性は、じつはその部分をシビアに見ているものです。仕事でもプライベートでも、自分に自信がない人についていくのは心配ですものね。

・しっかりと地に足がついている人
・多少のことではオタオタあわてない人
・身だしなみに気をつかう、心に余裕のある人

女性が信頼を寄せるのは、こういう男性たちです。

「身だしなみ」といっても、別にお金をかけて自分をきれいにする必要はありません。

女性が求めているのは「お金の力できれいに見せている男」ではなく、「自分の力で身ぎれいにしている男」です。

どんなときでも“いつも通り”で、どんなときでも“身だしなみに気をつかう、心に余裕がある人”は、他人に安心感や信頼感を与えます。

そういう人のもとには、自然に人が集まってきます。それは長い人生を生きていく上で、どれだけ大切なことか。

そう考えると、毎日のケアにも少し力が入りませんか。

ブランドの力に頼りすぎない

いまの50代の方たちが10代、20代の頃は、まだバブルの時代でした。当時はブランドものが大流行で、それこそ、ブランドものでなければ意味がないほどだったような気がします。

そんな空気感が、自分ではそれほど意識することなく身についてしまって、「とりあえずブランドものを身につけていれば安心だ」と思っている人は案外多いのです。

実際、ブランドというのは品質を保証するものでもあります。

だから、ブランド品を身につけるというのは、きちんとしたものを選んだという点では間違いではありません。

ただし、そのブランド名に頼りすぎてしまっては、せっかくのブランド品も、ブランド品には見えない、ということがあるかもしれません。

ブランド品には偽物もありますが、それが本物かどうかは、身につけている人の品格で決まる、と言ってもいいほどです。

極端なことを言えば、品格のある人が身につけていれば、偽物でも本物に見えるし、その逆もあるということです。

自分をよく見せるためには、まずは身ぎれいにすることが大切です。

こう言うと、“身ぎれいにすること”を“身なりをよくすること”と勘違いしてしまう人がいます。

「まあ、高級ブランドの服や時計を身につけておけば、それなりの人間には見えるだろう……」と思っているようですが、それは大きな間違いです。

「イタリアの高級ブランドの〇〇〇〇のスーツだから、いいもの」
「スイスの高級ブランドの〇〇〇〇の時計だから、いいもの」

そんなふうに「ブランドの力」に寄りかかるのは、オシャレとは言いがたいですし、「粋」ではないのです。

もちろん、さまざまなブランドについて知識を持つことはいいことだと思います。

でも、まず大切にしたいのは、自分のスタイルを持つこと。

「こう見られたい」をきちんと決めること。

その上で、自分のたくさんの知識の中から着るものを選んだり、使うものを選んだりして、その選んだものがたまたま〇〇〇〇というブランドであったのなら、カッコイイですよね。

「高いものだから、いい」「有名だから、いい」ではなくて、「自分がいいものだと思ったから、いい」とサラッと言える人は、いくつになってもモテるものです。

ブランドに着られるのではなく、自分自身が着こなす。大人の男性には、その姿勢を大事にしてほしいと思います。

48歳からの「いい男」の条件──第一印象を決める自分プロデュース術
小林照子(こばやし・てるこ)
1935年生まれ。美容研究家・メイクアップアーティスト。化粧品会社コーセーにおいて35年以上にわたり美容について研究。91年、コーセー取締役・総合美容研究所所長を退任後、56歳で会社を創業、美・ファイン研究所を設立。94年、59歳のときに、[フロムハンド]小林照子メイクアップアカデミー(現[フロムハンド]メイクアップアカデミー)を開校、学園長。2010年、75歳のときに、高校卒業資格とビューティの専門技術・知識の両方を取得できる新しい形の教育機関、青山ビューティ学院高等部を本格スタート(現在、東京校と京都校がある)。近年ではとくに「医療」と「美容」の関係に注目した活動を行っており、「医・美・心研究会」では代表世話人。現在はナース+ビューティケア(N+BC)の活動に取り組む。著書多数。

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