東京オリンピックが不動産市場に与える影響を憂慮する声はたくさんあります。今回は、東京オリンピックと不動産投資の関係についてポイントを解説するとともに、東京オリンピック後も揺らがない需要が見込まれるエリアの見極め方を紹介します。

東京オリンピックが不動産市場に与える影響とは?これまでの議論を整理

不動産投資,東京オリンピック
(画像=PIXTA)

いよいよ、東京オリンピックの開催が目前に迫っています。東京オリンピックが不動産価格に与える影響については、これまでさまざまな議論がなされてきました。まず初めに、東京オリンピックと不動産投資に関する議論の要点を簡単に整理します。

一般的に、オリンピック開催後は、盛り上がりが一気に収束するイメージを持つ人が多いからか、不動産価格に関しては、不安視する見方が多いです。

新興国や発展途上国では、確かにオリンピック後に経済が大きな打撃を受けるケースがあります。しかし、イギリスや日本のような経済規模の大きな国では、多少景気が減速するにしても、その影響は決して大きくはありません。

2012年のロンドンオリンピックにおいては、イギリス政府が「オリンピックがイギリスの不動産市場に与える影響はなかった」という見解を示しています。

むしろ、東京オリンピックを機に東京のインバウンド対応が進んだ結果、外国人観光客が増加して経済が活性化するだろうというまったく逆の見方もあります。

こういった状況を踏まえると、オリンピックの終わりを見はからって不動産投資家が急に東京の不動産を手放すという事態は考えにくいことがわかります。つまり、不動産価格が急落するというような事態が起こる可能性はそれほど高くないと言えるでしょう。

注目すべきは「利便性の高いエリア」と「再開発が予定されているエリア」

不動産価格の急落は想定しづらいとはいえ、東京オリンピックが不動産市場に何らかの影響を与えることまでは否定できません。念には念を押してリスクヘッジをしたいなら、オリンピックの影響を受けにくいエリアを選ぶという方法があります。

たとえば、「利便性の高いエリア」であれば、東京オリンピックの後であっても、引き続き需要が見込めるでしょう。人気のエリアは家賃相場も高い傾向があり、それだけ投資効果も実感しやすくなります。

東京都で家賃相場が高い地区は、中央区・港区・渋谷区・千代田区・目黒区などです。手堅く不動産投資をしたいなら、利便性や家賃相場を意識して物件選びを行うことが大切です。

また、「再開発が予定されているエリア」もねらい目です。2020年春には、高輪ゲートウェイ駅が開業予定です。空の玄関として期待される高輪ゲートウェイ駅には、最先端設備の導入が決まっており、国内外の観光客が訪れることが期待されています。

他にも、浅草では2020年春に商業施設「東京ミズマチ」が完成する予定で、今後の盛り上がりが期待されています。再開発情報からヒントを得て物件選びをすることで、世の中の動きに敏感になり、今後の不動産市場の動きも見えてくるかもしれません。

リスクを見越した不動産投資で時期を味方につける

リスクのない投資は存在しません。リスクに関する情報を収集することは大切ですが、不安を煽るような情報も多いため、冷静に取捨選択することが大切です。過度にリスクを恐れるあまり、投資に踏み出せなくなってしまっては意味がありません。

東京オリンピックがどのように不動産市場に影響を与えるにしても、揺らがない需要は存在します。信頼できる不動産会社のアドバイスを受け、都心の物件を中心に選定して不動産投資をすることが大切です。

全国的には人口減少が続いていますが、東京都の人口は逆に増加しています。地方からの流入が後を絶たないことや、グローバルが進む昨今では、外国人労働者の増加もあり、今後より一層、東京の人口は増えていくでしょう。

リスクに注意しながらも、チャンスを逃さず適切な投資判断を行うことが大切です。(提供:マンション経営ラウンジ

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