(本記事は、船ヶ山 哲の著書『まだ間に合う! 定年までに複数収入をつくる「お金革命」』きずな出版の中から一部を抜粋・編集しています)
守りにお金をかけるな、攻めにお金を使え
ビジネスは、どこにお金をかけるかで勝敗が決まります。
大企業のように湯水のごとく使えるお金があれば、多少失敗してもいいかもしれません。ですが定年後を安定させるために、ビジネスに対し退職金を使うというのであれば、慎重にならなければいけません。
ただ、何でもかんでもケチればいいのかといったら、そんなことはありません。攻める部分は大胆に、節約する部分は徹底してケチになることが大切です。
多くの人は積極的に攻めることができず、気づけば戦う前に終わっていたという悲しい結末を迎えることになります。
これでは、定年後、何もせず家でじっとテレビを見ていたほうがお金は残ります。
ただしその場合、増えることもないので、メザシを数本かじるだけの人生です。そうならないためにも、いまある資金を有効的に使わなくてはいけません。
「守りのお金」と「攻めのお金」の違い
では、どのような観点を持って、使う・使わないを決めればいいのか?
これには明確な基準があります。
「守りのお金は節約し、攻めのお金は大胆に」です。
守りのお金、攻めのお金とは、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
次の表で見ていきましょう。
この表にあるとおり、守るべきところはしっかり節約する、攻めるべきところは積極的に投資するというスタンスでいるようにしましょう。
お金の使い道についての基準をしっかりと持っていれば、のちのちお金で苦労することはありません。
では、このあとの項目で「攻めのお金」について、くわしく解説していきます。
Point |
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積極的に使うお金と、徹底して節約するお金の基準を持つ |
お金を生み出す「攻めのお金」を徹底解説
前項の「守りのお金」に関しては、表を見ただけでわかっていただけると思うので、ここでは「攻めのお金」についてもう少しくわしく解説していきます。
「攻めのお金」の5つの要素
・ビジネスに関する知識
多くの人は会社で業務をこなすことはあっても、ビジネスに関する勉強をしていません。
とくに、お客様を取るまでのマーケティング&セールスに関する知識は乏しく、30年近く営業をやっている人であっても、体系化された成約の取れるセールスを学んでいる人は少ないでしょう。
無知な営業マンは、上司に言われるがまま、嫌われるまで顧客に会いに行ったり、「断られてから営業はスタートする」といった体育会系の単細胞が提唱するノウハウ?(ただの根性論)を信じる傾向にあります。ですが、いまの時代にそんなことをしたら、たとえ営業行為であってもただの迷惑。売れないどころか、通報されるかもしれません。
・実績を増やすための活動費
新規客は、基本的にあなたを疑っています。
これは、あなたがお客様の立場で考えればわかるはずです。
その疑いを信用に変えてくれるのが、「実績」です。
実績なくして商品は売れません。誰だって冒険などしたくありませんし、お金を払ってモルモットになどなりたくないからです。
ただし実績は、何もしなければ手に入ることもなければ増えていくこともありません。
意識的かつ積極的に活動して初めて、実績を積み上げていくことができるのです。
・広告を含めた「集客」に関するものすべて
ビジネスを始めると「集客できない」と言う人が非常に多いわけですが、集客とは読んで字のごとく、お客様を集める行為です。しつこいようですが「お客様を集める」のです。
ということは、そもそもお客様を集めるだけの名簿なりリストがなければ、集めることはできません。
あたりまえですが、何かイベントを開くときは、登録された名簿に案内を送ることで開催することができます。これがいわゆる集客です。
結婚式もそうです。駅前でチラシを配り、知らない人を呼び込むことはしません。スマホの中にある友だちリストに案内を送ることで、結婚式を開催することができます。
ということは、集客を叶えるためにまずやるべきことは、広告やツールを使い、名簿となる「見込み客リストを集めてくる」ことです。それがなければ、そもそも集客はできないということです。
・リスト(顧客名簿)を集めるためのホームページやチラシ&名刺
見込み客リストを集める上でひと役買ってくれるのが、リストを集めるためのホームページであったり、チラシになります。そこには当然、名刺も含まれ、見込み客リストを集める上で効果を発揮してくれます。
ただ、この名刺もやみくもに配っても意味はなく、顧客対象となる見込み客に配らなければ無駄にすることになります。
そこに書かれる内容と、誰に渡すかが成否を分けることになります。
・見込み客リストを持っている人との信頼構築にかかるお金
ビジネスは、商品が良いから売れるのではありません。
答えはシンプルです。
見込み客(顧客)リストが抱える願望や悩みを解消する策を提示すれば、商品は簡単に売れます。
これからビジネスを始める人は、この見込み客となるリストを持っていないので、ビジネスを立ち上げることができません。
しかし逆を言うと、信頼ある見込み客リストを持っている人に応援してもらうことができれば、一気に顧客を味方につけ、商品を売りさばくことができます。
それが、見込み客リストの威力です。
もし、いまの段階で見込み客リストを持っていないというのであれば、まずあなたがすべきことは、そのお宝とも呼べるリストを使わせてもらうために、ありとあらゆる手段を講じ、広告費を上回るおもてなしを見込み客リスト保有者に対しておこなうことです。
食事をご馳走するのでも、その人が販売している商品を購入するのでもかまいません。ここにお金の糸目はつけてはいけません。
その応援者に一度紹介してもらうことができれば瞬時に売上が上がることを考えると、最高の費用対効果となります。
このように「攻め」には、いくつかのパターンがありますが、ここに共通していることは、攻めにお金をケチってしまったら、ビジネスは立ち上がらないということです。
どんなにカッコいい事務所をつくろうが、最高の商品を扱おうが、「攻め」を怠れば、あなたは存在していないことになります。
これではビジネスを成功させるどころか、売上すら上げることができません。
その罠にハマらないためにも、攻めることに関してはお金をケチらず、大胆に使ってください。この考え方を忘れなければ、あなたはお金を回す(稼ぐ)ことができるようになります。
Point |
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攻めは大胆にいこう |