(本記事は、大嶋啓介の著書『世界一ワクワクするリーダーの教科書』きずな出版の中から一部を抜粋・編集しています)
リーダーである大人が機嫌良くいることこそ、子どものワクワクした未来を拓く
「大人が輝けば子どもが輝く。子どもが輝けば日本の未来が輝く」
僕が「子どもたちのために輝いている大人の姿を意識して見せていこう」と思うようになったきっかけがありました。
それは僕にリーダーのあり方を教えてくれた、福島正伸先生の講演でした。
この講演で聞いたことですが、ある調査で「あなたの夢は何ですか?」という問いに対して「夢がない」「将来に希望が持てない」と答えた中学生が、なんと71%もいたそうです。
なぜ、子どもたちは夢や希望を持てなくなっているのか。
理由を聞いて、大きな衝撃を受けました。
その理由は、僕たち大人が「疲れた姿」を見せてきたからです。僕たち大人の「不機嫌」は、子どもの夢を奪ってしまうのです。
仕事から帰ってきたお父さんの、何気ないひと言。
「今日も仕事疲れたよ......」
元気のない不機嫌なお父さんの姿を見て、子どもたちはどう思うのか。
「お父さん、いつも疲れてる」
「お父さん、大変そう」
「仕事は、疲れるもの」
「大人になりたくない」
こうやって子どもたちは、夢や希望を失っていきます。
将来に夢や希望を失くしてしまった子どもたちは、何のために勉強をしているのかがわからなくなります。僕たち大人の何気ない疲れた姿、「疲れた」というひと言が、どれだけ子どもたちの夢を奪ってきたのか。大人は子どもたちにとって唯一のリーダーです。リーダーが夢を奪ってしまってどうするのでしょうか。
僕には、子どもが3人います。
当時の僕は、5歳の次男から「パパみたいにはなりたくない」と言われていました。
福島先生の講演で、その理由がわかりました。
僕は子どもの前で、いつも「疲れた姿」を見せていたのです。
そんな姿を見て、「パパみたいになりたい!」と言ってくれるはずがない。
その日の福島先生の講演から、本気で変わろうと思いました。
子どもたちの前で疲れた姿を見せるのをやめようと決意しました。そして、人生をおもいっきり楽しんでいる姿を見せていこうと決意しました。
仕事から帰ってきたときは、
「仕事楽しかった!仕事は面白い!人生は面白い!」
と、そんな姿を意識してきました。
すると、本当に変化が起きたのです。
次男の卒園式のとき、子どもたちが一人ずつ夢を発表してくれました。次男の番になり、ドキドキしながら「サッカー選手になりたい」とでも言うのかな?
と思っていたら、
「大嶋心温です。大きくなったらパパみたいになりたいです」
号泣してしまいました。そのときに録音したものが、これです。
http://www.kizuna-pub.jp/leader_oshima_sound/
親バカですみません(笑)。
「大人が変われば子どもは変わる」は、本当でした。
大人が輝けば子どもが輝く。子どもが輝けば日本の未来が輝く。
輝くとは、機嫌良くいること。輝くとは、ワクワクしていること。
僕たち大人が輝く姿は、子どもたちに夢を与えます。
僕たち大人がご機嫌でいることは、子どもたちの夢を増やすことになります。
僕たち大人がご機嫌でいることは、世界を変えることになるのです。
子どもの才能、可能性を引き出す最高の方法は?
では、子どもたちのリーダーである僕たち大人が、より子どもの可能性を引き出してあげるにはどうすればいいのか。それには大切な要素があります。ずばり、
家庭が明るいかどうか
です。
「カンブリア宮殿」などのテレビ番組でも話題になっている、子どもの能力を引き出す学習塾花まる学習会の高濱社長に教えていただきました。
高濱社長は、
「子どもの才能や可能性を最大限に引き出すために大切なことは、何よりも家庭が明るいこと。
そして、家庭の明るさにはお母さんの笑顔が大切。お母さんの笑顔が家庭の雰囲気をつくる」
とおっしゃいます。さらに、
「イクメンという言葉がある。お父さんが子育てをするのもいいけど、お父さんがもっともやらなければいけないことは、奥さんの笑顔を増やすこと。イクメンをする前に、奥さんを喜ばせてからやらないとね」
目からウロコでした。
職場の人財育成も、家庭の子育ても同じ。明るい空気が大切なんですね。
お母さんの笑顔の量=家庭の空気=子どもの才能・可能性の発揮
なんですね。
そこで思い出すのが、所ジョージさんの言葉。
「俺は、自分が選んだカミさんとは一生一緒に生きていこうと思っていますよ。
俺が妻と結婚したのは、妻の笑顔が長い時間見たいから。
いま妻を笑顔にしてあげられていないなら、笑顔にしてあげられていない俺がすべて悪い」
僕は反省しかないですね......。
あなたの奥さんの笑顔の量は、いかがですか?
あなたは奥さんを笑顔にしていますか?
奥さんを笑顔にする方法は100万通り。
あなたは、大切な人を笑顔にするために何をしますか?
株式会社てっぺん代表取締役。日本朝礼協会理事長。人間力大學理事長。1974年1月19日(『いい空気』をつくるために)、三重県桑名市で生まれる。居酒屋から日本を元気にすることを目的に、株式会社てっぺんとNPO法人居酒屋甲子園を設立。てっぺん創業15年で100人以上の経営者を輩出する。2006年には、外食産業にもっとも影響を与えた人に贈られる外食アワードを受賞。著書に、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2019」自己啓発部門賞受賞作『前祝いの法則』(フォレスト出版、ひすいこたろう共著)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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