(本記事は、山田 実希憲氏の著書『年収が上がる転職 下がる転職』すばる舎の中から一部を抜粋・編集しています)

他者目線によって自分のキャリアイメージができあがる

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(画像=PIXTA)

自分の「キャリアイメージ」を持つ必要性

「自分はこうなりたいんだ!」と強くイメージを持っている人はどれくらいいるでしょうか。

自身のキャリアイメージを強固に持っているのは素晴らしいことですが、私の経験上、持っていない方のほうが圧倒的に多いですので、へこまないで大丈夫。

ここでは「他者目線」というキーワードで考えてみます。

仕事の種類は数多くありますが、社会構造の変化やAI(人工知能)の発展、テクノロジーの発達などによって、5年後に今と同じようなやり方で続けられている仕事は少ないと予想されています。

そうした環境の変化の著しい時代ですから、キャリアイメージと言っても、10年後の綿密なキャリアプランを求めているわけではありません。

自分にとって食べていくための仕事である、という認識を持つことは良いことだと思いますし、それも非常に大切な考え方だと思います。

しかしその一方で、今の仕事はいつまでやれるものなのか、仕事がなくなった時に自分は何で食べていくのか、こういった視点も持って仕事に向かう姿勢も、これからの時代は求めてきているのです。

自分の「特性」は他者目線から見えてくる

自分の特性を知ることで、仕事で活かせる自分のスキルにまでつなげることができます。

自分が今までやってきた仕事が特別なものである、と自信を持って言える人はそう多くないと思います。

しかし、自分にとっては当たり前のことでも、他人から見るととんでもない努力をしているように見えることもあります。

実はこれが強みに繋がっていることが多いです。

替えの利かない仕事や、社会的に求められている仕事であることは、日常業務からは感じづらいかもしれません。

Aさんにとっては、同じ仕事を長時間繰り返すことが苦手だけれど、人と話すことは苦ではない。

Bさんにとっては、人と話すことは苦手だけれど、同じ仕事を長時間繰り返すことは苦ではない。

自分が仕事としてやっていきたいことの中に、得意や強みは必ず潜んでいるはずです。

なかなか自分では気づけないこうしたポジティブな特性を知るために有効なのが、「他者目線」です。

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山田 実希憲 (やまだ・みきのり)
ジェミニキャリア株式会社 取締役・転職エージェント。1979年生まれ。法政大学社会学部を卒業し、リフォーム会社に入社。500世帯以上の住まいと人生に関わる。入社して10年が経過し、生き方と働き方のズレを感じたことから、30代で初めての転職活動を経験。そこで、転職のための活動が自分と向き合う機会であることや、キャリア相談をする相手の必要性、経験や市場価値を客観視する重要性などを実感。転職エージェントとして「生き方」に「働き方」を重ねるための転職支援をスタート。累計5,000名を超えるビジネスパーソンの相談を受ける。現在は経営コンサルティングと人材紹介事業会社であるジェミニキャリア(ジェミニストラテジーグループ)において、キャリア相談窓口を広げる一方、企業の経営サポートを行う。

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  1. 全てのビジネスパーソンに役立つ転職活動とは?
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  3. 自身の市場価値を「他者目線」から図る方法
  4. 「10年後にどうなっていたいか?」未来の自分を明確化する
  5. 「他者目線」でキャリアをチューニングするという考え方