老後の年金に不安を感じている人で、iDeCoの利用を考える人も多いのではないでしょうか。iDeCoは私的年金と言われ、みなさんが自動的に加入している国民年金や厚生年金と違い、自分で手続きをしなければ加入することができません。そのため、どの金融機関でiDeCoの加入申し込みをするのかは最初に悩むポイントです。今回はその中でもiDeCoを始めるのにおすすめの金融機関の1つ、楽天証券について、メリットとおすすめの理由をご紹介します。

私も始めた方がいい?iDeCoを利用するメリットとは

イデコ,楽天
(画像=beeboys/Shutterstock.com)

iDeCoが老後資金の準備のための制度ということはなんとなく知ってはいるけど、具体的に何がお得で、普通に貯金や投資をするのとどう違うのかご存知でない方もいらっしゃいますよね。

iDeCoは、毎月数千円から数万円のお金をコツコツと積み立て、そのお金を自分で運用して将来年金を受け取るものです。普通に投資するのに比べ、お金を出す時と運用する時、2つのタイミングで税金が安くなるのが一番大きなメリットです。

拠出時のメリット

まず、お金を出す(拠出する)時のメリットに関してですが、iDeCoに拠出したお金は税金が控除されます。働いている方であれば自分の所得の何%かの税金を払う必要がありますが、iDeCoに拠出したお金は所得に含まれないため、その分税金が安くなります。

例えば、今の所得に対して、所得税10%、住民税10%を払っている方であれば、毎月2万円(年間24万円)iDeCoに拠出すれば、年間4万8,000円税金が少なくなります。つまり、手取りが4万8,000円増えるということです。

運用時のメリット

次に、運用する時のメリットです。普通、金融商品を運用して利益が出た場合、その利益に対して20.315%の税金がかかりますが、iDeCoではその税金がかからず、非課税で再投資されます。

例えば、100万円を投資して120万円になった場合、本来であれば利益20万円に対して20.315%である4万630円の税金が引かれますが、iDeCoはその税金がかからないので、120万円そのまま再投資できるということです。

このように、iDeCoで運用すると、普通に投資でお金を貯めるより効率的に資産運用をすることができます。

iDeCoを楽天証券で運用するメリット

iDeCoは銀行や証券会社などの金融機関でiDeCo口座を開設することで始めることができます。iDeCo口座は1人につき1口座しか持つことができません。また、各金融機関によって手数料やサービスに違いがあるため、iDeCo口座を開設するときは自分に合った金融機関をよく検討して選ぶ必要があります。楽天銀行でiDeCo口座を作るメリットを見ていきましょう。

運営管理手数料が無料

iDeCo口座を開設すると、その口座の維持管理のために「口座管理手数料」が必要になります。口座管理手数料には「事務手数料」と「資産管理手数料」、そして「運営管理手数料」があり、このうち事務手数料と資産管理手数料は一定ですが、最後の運営管理手数料は金融機関ごとに差があります。

楽天証券ではこの運営管理手数料が無料に設定されているため、iDeCoの手数料が最も安い金融機関の1つということになります。

投資信託の本数が多い

商品のラインナップも金融機関によって違いがあります。楽天証券は投資信託の数も31本と充実していて、これは全金融機関の中でもSBI証券(37本)、岡三証券(34本)に次ぐ種類の豊富さです。

楽天のインデックス・ファンドが買えるのは楽天証券だけ

楽天証券でiDeCo口座を開設すると、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」と「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」という人気のインデックスファンドに投資することができます。これらは、全米または世界の株式銘柄のほとんどをカバーしている上、コストが低いので非常に人気が高い投資信託なのですが、現在この2つの投資信託をiDeCoで買えるのは楽天証券だけです。

証券資産と一緒に管理できる

すでに楽天証券で取引を行っている人であれば、楽天証券でiDeCo口座を開設することによって、別々のサイトではなく1つのIDで管理することができ、資産状況の確認がしやすくなります。

AIチャット(LINE)で疑問点を質問できる

投資に関する一般的な問い合わせに対して、AIチャットがいつでもLINE上で応答してくれます。今やすっかりコミュニケーションツールとして浸透したLINEで、24時間いつでもサービスが受けられるので、問い合わせのハードルが低く感じる人も多いのではないでしょうか。

iDeCo専用ダイヤルがある

楽天証券ではiDeCoへの加入を検討している方やiDeCoの制度がよくわからない方、また各種手続きや登録内容の変更のために、他の問い合わせとは別にiDeCo専用のダイヤルが用意されています。フリーダイヤルで、土日も利用できるのが特徴です。

iDeCo用のスマホサービスがある

楽天証券では2018年4月からスマートフォンに最適化された確定拠出年金のサイトを利用できるようになりました。家にパソコンがないという方でも、スマートフォンがあれば気になった時にいつでもiDeCoの状況を確認することができます。

iDeCo商品の選び方

iDeCoは、運用方法も自分で選ばなければなりません。iDeCoで取り扱う商品には大きく分けて元本確保商品と投資信託があります。投資初心者の方がiDeCoでどんな商品を選べばいいか考えていきましょう。

投資信託に挑戦してみよう

iDeCoの大きな特徴は税金が安くなることです。運用益が非課税になるメリットは、利益が出ないと受けることができません。初心者の方は損をするのを恐れて元本確保商品ばかりを選びがちですが、せっかくiDeCoを始めるならぜひ投資信託にチャレンジしたいところですね。

元本確保商品と投資信託のバランスを取るのであれば、iDeCoの口座内だけにとらわれず、元本確保商品はiDeCo以外の貯金などで、投資信託はiDeCoでという形に分散するのもいいでしょう。

手数料が安いインデックスファンドを選ぼう

投資信託を買うと、信託報酬という手数料がかかります。この信託報酬は毎年かかる費用で、投資信託によって0.1%〜2%程度とかなり差があり、また一定額ではなく「投資資産の◯%」と割合で決められていることがほとんどです。

例えば、100万円の資産を運用している場合、信託報酬が0.1%の投資信託では年間1,000円で済む手数料が、2%の投資信託では2万円もかかることになります。逆に言えば、手数料が安い投資信託を選べばそれだけで手数料が高い投資信託より運用を有利に行うことができるということです。

投資信託には大きく分けて、日経平均株価などの株価指数と同じような動きをするように作られた「インデックスファンド」と、株価指数を上回る動きを目指す「アクティブファンド」がありますが、インデックスファンドの方が手数料は安く設定されています。

自分が理解できる範囲で分散投資をしよう

資産運用で大切なことは、「大きく損をしない」ことです。そのために実践していただきたいのが、資産の分散です。例えば、自分の資産を日本の投資信託だけで運用していると、日本の景気が悪くなったら資産は一気に減ってしまいますが、自分の資産をアメリカやヨーロッパなどに分散していると、日本の景気が悪くなっても他の国の商品で出た利益でカバーできるかもしれません。

もちろん世界同時に不況になることはありますが、少なくとも資産を同じ分野に集中するより大きく損をする危険は少なくなるでしょう。

ただし、いくら分散が大切と言っても、情報が多くなく自分も馴染みのない新興国に多くの資産を投資するのはおすすめできません。あくまで自分の理解できる範囲で運用することを心がけましょう。

楽天証券のiDeCoにぴったりの投資信託

楽天証券のiDeCoにぴったりな投資信託を、楽天証券公式サイトからご紹介します。

三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド

国内株式型の投資信託で、東証1部上場の全銘柄を対象としたTOPIXという株価指数と同じ動きをするように作られたインデックスファンドです。信託報酬を含む管理費用が0.176%と非常に低く、老後資金の形成という長期にわたるiDeCoの資産運用に向いています。

楽天・全米株式インデックス・ファンド

米国株式市場の大・中・小型株、約4,000銘柄で構成される株価指数に連動するように作られたインデックスファンドなので、分散の効果は抜群です。また、他の米国株式のインデックスファンドよりも投資信託の手数料が低いので、長期投資のiDeCoにも向いています。

たわらノーロード先進国株式

日本を除く先進国を対象にした、グローバル株式の代表的な指数と同じ動きをするように作られたインデックスファンドです。このファンドは世界に分散投資できる上、信託報酬を含む管理手数料が0.10989%と楽天証券が取り扱う投資信託の中でも最も低い商品です。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド

新興国を含む世界約7,400銘柄で構成される指数と同じ動きをするように作られたファンドで、この投資信託1本で全世界の株式市場を幅広くカバーできます。「オールインワン」型の株式インデックスファンドと言えるでしょう。

iDeCoで運用する場合の注意点とポイント

楽天証券に限らず、iDeCoで資産を運用する時に注意しなければならないポイントを3つ紹介します。

原則60歳まで引き出すことができない

iDeCoの資産は原則として60歳まで引き出すことができません。これはiDeCoがあくまで老後資産の形成のための制度だからです。いざという時にいつでも使える資産ではないので、iDeCoの掛け金額は生活が苦しくならないように余裕を持って決めましょう。

受け取る時に税金がかかることがある

iDeCo口座で運用してきた資産は60歳以降、一時金または年金形式で受け取りますが、この受取時に税金がかかることがあります。最終的にiDeCo口座にある資産より実際に受け取る金額が少なくなることがあるのです。ただし、受け取り時にも、一括受け取りの場合は「退職所得控除」、年金形式では「公的年金等控除」の対象になり、税金の負担が軽くなるようになっています。

元本割れする可能性がある

iDeCoの運用は自己責任ですので、運用次第で自分のお金が減ってしまう可能性があります。利益を出すためにはある程度投資について自分で勉強することが必要です。

iDeCoを利用するならユニークな特徴が多い楽天証券も候補の1つに考えよう

iDeCoは、老後の生活費を準備するための制度です。税金面でとてもメリットが多いのですが、iDeCo口座は1人1口座しか持てません。

iDeCoは多くの金融機関で取り扱っていますが、楽天証券は手数料や商品数だけでなく、他の金融機関にないユニークな特徴も多いので、候補の1つに加えてみてください。

文・松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー、ライツワードFP事務所)/fuelle

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