「理論武装」はしても、決して論破はしない

では、自分に先入観を持つ相手に対し、山本氏はどのようにコミュニケーションを重ねるのだろうか。

「自分から説明をしっかりすることが大切だと思っています。そのためにも、一定の理論武装は必要です」

アンチを論破するということだろうか。

「それは違います。質問に対してできるだけ丁寧にわかりやすく答えたいのです。私は街頭でプレゼンする際には、幅広い政治テーマに対して何万枚単位の説明スライドを準備しています。

ただし、たかだか山本太郎ですから、すべてに答えられるわけではありません。その場合は、『ご存知の方がいれば、手を挙げて教えてください』と。

『そんなことも知らないのか!』と言われても、『そうなんですよ、だからぜひ皆さんのアイデアやご意見を賜りたいんです』と答えます。その姿勢を貫いていると、最後には力を貸してくれる方や、寄付してくれる方が現れます」