「無関心な人々」を引きつける話し方とは?

アンチは、ある意味で山本氏に興味のある人々なので、対話の余地が残されていると言える。

では、政治や山本氏の活動に対して無関心な人々に耳を傾けてもらうには、どうするのか。

「自分の得意分野で話をしても、相手が興味なければ、話を聞いてもらえません。ですから、相手の興味関心に引きつけることが大事だと思います」

街頭演説には、年代、性別、職業、立場の異なる人たちが集まってくる。そのため、まずは多くの人が関心を持ちそうな〝ストライクゾーンの広いテーマ〟から話し始めるという。

「例えば消費税がテーマなら、『朝、家を出てから、ここで山本太郎と出会うまでの間に、一度でもスーパーやコンビニで消費税を払った方はいらっしゃいますか?』と質問すると、大体8割くらいは手を挙げます。これで、その人たちは当事者です。

私たちの主張は、『消費税廃止』です。『消費税が10%になると、大体年収200万円の人で、1年で1カ月分の給料が消費税として取られることになります。消費税を止めて、1カ月分の給料が手元に戻ったら、買いたかったものが買えるでしょう? この20年のデフレで失われた日本人の個人消費が動き出すことになりませんか?』と。

その人たちの暮らしに引きつけ、自分事にしてもらうのが、この6年間の参議院議員の活動で見出した私のアプローチです」