国立社会保障・人口問題研究所の予測では、2025年に単身世帯が1,700万世帯を突破し、ファミリー世帯を大きく上回る見込みです。データから近未来の社会構造においては、ワンルームマンション経営が最も有利になると予想されます。ワンルームマンションに先高観が出ている背景を探ります。

2025年に向けて単身世帯が急増する

不動産投資
(画像=Dariusz Jarzabek/Shutterstock.com)

国立社会保障・人口問題研究所が発表した、「日本の世帯数の将来推計(全国推計)の概要」によると、2025年の家族累計別世帯数予測では、2000年に1,291万世帯だった単身世帯が、2025年には1,716万世帯と、33%増加する見込みです。また、「ひとり親と子から成る世帯」も、2000年の358万世帯から479万世帯と、34%増加する予測です。こちらもいずれ子が独立することから、将来の単身世帯予備軍と考えてよいでしょう。

一方で、夫婦と子からなるファミリー世帯は1,492万世帯から1,200万世帯と20%減少し、2025年に向けて社会構造が変容する様子が見てとれます。この流れは、今後のマンション経営にも大きな影響を与える可能性がありそうです。ファミリー世帯よりも単身世帯が大幅に上回ることで、求められる住居の形態が大きく変化するからです。

外国人労働者の増加が単身化に拍車か

単身化社会の進展に今後拍車をかけそうなのが、外国人労働者の増加です。外国人雇用状況届出制度によって公表されている、2018年10月末現在の外国人労働者は約146万人に及びます。外国人労働者の受け入れを拡大するための改正入国管理法が2019年4月1日から施行されていますので、その後さらに外国人労働者の数は増えているものと思われます。

改正入国管理法では、特定14業種で一定の能力が認められた外国人に対して、労働に就くための在留資格が与えられます。政府は法改正により、5年間で「特定技能1号」(5年の期間限定)、「特定技能2号」(更新可能)を合わせて最大34万5,150人の受け入れを見込んでいます。

ワンルームマンションの経営が有望に

このような単身化の流れが加速する社会情勢にあっては、マンション経営を考えるなら、ワンルームマンションが最も有望な物件形態になるでしょう。外国人労働者が住居を探す際も、特定技能1号は5年の期間限定ですので、一戸建てを購入することは考えられません。当然賃貸住宅を探すことになるので、単身者が多い外国人労働者及び外国人留学生にはワンルームマンションの需要が最も多いと予想されるのです。

マンション経営で最も心配なのは空室リスクですので、入居者の対象が多いに越したことはありません。国内の晩婚化に加え、外国人労働者の誘致による単身者の増加は、ワンルームマンション経営にとっては今後も追い風になることでしょう。

相場の先高観強く、早めの購入が有利に

さて、将来有望なワンルームマンション経営ですが、現状の不動産市場はどうなっているのでしょうか。2020年に流行した新型コロナウィルスの影響で、マンション市場は一時的に買い控えが起こる可能性があります。外出自粛による経済の停滞で、先行きが見通せないためです。

しかし、新型コロナウィルスの蔓延が終息し、社会活動が平常に戻れば、ここまで見た理由でワンルームマンションの価格が再び上昇に転じる可能性は高くなります。2025年を見据えたワンルームマンションの購入は、相場が落ち着いている今が買い時なのかもしれません。

ワンルームマンションを購入する場合の条件は「新築」であることと、「首都圏駅歩10分以内」という2つがポイントになります。新築を選ぶ理由は、中古よりも入居率が高い(空室リスクが低い)こと。そして、駅歩10分以内の立地がよいのは、ファミリーマンションのように学校や公園が近いという条件よりも、駅に近い方が単身者には好まれるからです。首都圏は地方よりも家賃を高めに設定できるので、人気の高い東京23区内の物件を購入するのが理想といえるでしょう。(提供:Dear Reicious Online


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