銀行のATM利用手数料を節約したいけれど「ある銀行では、かなり大きな金額を預金しなければ手数料無料にならない」という経験はありませんか?東京スター銀行は、口座を開設するだけで特に条件を満たさなくても月8回までATM利用手数料が無料になる銀行です。今回は、そんな東京スター銀行の特徴とメリット・デメリットについて解説します。

東京スター銀行の特徴

東京スター,メリット,デメリット
(画像=PIXTA)

東京スター銀行の特徴について各種金利と手数料から解説します。

東京スター銀行の各種金利

東京スター銀行の円預金と外貨預金の金利は、それぞれ以下の通りです。

【円預金の金利】

預金種別 期間 年利
スターワン円普通預金 一律 0.001%
スターワン円普通預金
(給与受取口座)
0.100%
定期預金金利 スターワン1週間円預金 1週間 0.05%
スターワン円定期預金 1・3・6ヵ月
1・2・3・4・5年
0.015%
ラダリング円定期預金 1・2・3・4・5年 0.015%
スターワン積立円定期  1~15年以内1ヵ月単位 0.015%
(2020年4月27日時点)

【外貨預金の金利】

預金種別 期間 年利
スターワン
外貨普通預金
米ドル 0.100%
ユーロ 0.020%
豪ドル 0.100%
NZドル 0.050%
南アランド 2,000%
スターワン
外貨定期預金
米ドル 1ヵ月 0.200%
3ヵ月 0.200%
6ヵ月 0.250%
1年 0.300%
ユーロ 1ヵ月 0.030%
3ヵ月 0.030%
6ヵ月 0.030%
1年 0.030%
豪ドル 1ヵ月 0.250%
3ヵ月 0.250%
6ヵ月 0.350%
1年 0.350%
NZドル 1ヵ月 0.200%
3ヵ月 0.250%
6ヵ月 0.250%
1年 0.250%
南アランド 1ヵ月 2.100%
3ヵ月 2.200%
6ヵ月 2.300%
1年 2.400%
王様金利
外貨定期預金
米ドル 1ヵ月 12.000%
ユーロ 8.000%
豪ドル 15.000%
NZドル 8.000%
南アランド 20.000%
外貨定期預金
スターエリート
米ドル 5年 0.400%
10年 0.700%
豪ドル 5年 0.500%
10年 0.800%
(2020年4月27日時点)

円預金に関しては、スターワン1週間円預金やラダリング円定期預金など高めの金利を設定した商品もあります。外貨預金金利は、1ヵ月という短い期間で高い金利設定となっている王様金利外貨定期預金が突出して高い金利です。円預金・外貨預金だけでなく仕組預金もいくつか提供されています。ただ募集中となる商品は限られているため、タイミングが合わないとなかなか応募できません。

常に公式サイトを確認し、どのような金融商品が売り出されているのかをチェックすると良いでしょう。

他行のような優遇のステップアッププログラムがなくシンプル

東京スター銀行には、他行でよく見かける「優遇プログラム」がありません。優遇プログラムとは、サービスの利用頻度などによって金利や各種手数料を無料にするサービスです。その代わり別途各種手数料を実質無料にしておりこの点が大きな特徴となっています。

東京スター銀行最大のメリット!無条件で各種手数料が月数回実質無料に

東京スター銀行を利用する最大のメリットは、ほぼ無条件で月8回までATM利用手数料が実質無料である、という点です。無料回数を消化した後は、時間帯によって110~220円の手数料が必要となります。他行宛振込手数料は、スターワン口座取引明細書の郵送設定が「郵送しない」としていた場合のみ、月3回まで無料で使えます。無料回数が終わった後は、330円の振込手数料が必要です。

ただしATM利用手数料や他行宛振込手数料は、いったん設定されている金額が徴収されます。引かれた分の手数料は、1ヵ月ごとにまとめて翌月の第1銀行営業日に口座へ返金される仕組みです。「いったん手数料が引かれる」「返金されるタイミングは翌月になる」といった点には注意してください。この点さえ注意して余裕をもってATMから必要なお金を引き出すようにしましょう。

その他にもある東京スター銀行のメリット4点

東京スター銀行を利用するメリットは、他にも4点あります。それぞれのメリットについて順番に見ていきましょう。

給与の振込口座指定で普通預金金利が0.1%と大幅アップ

円預金の金利は、給与受取口座に東京スター銀行を設定することで100倍の0.100%にアップする点が特徴的です。結果として円定期預金の金利よりも給与受取口座にしたほうが高い金利となります。

外貨積立サービスの為替手数料0円

通常、東京スター銀行では、店頭やテレホンバンキングで円を使って米ドルを購入する場合、1米ドルあたり1円の為替手数料がかかります。しかし、外貨積立サービスなら円から米ドルに交換する際、為替手数料は無料になります。

「スターワン1週間円預金」など個人向け商品が豊富

東京スター銀行は、個人向けの金融商品にユニークなものが多い点も大きな特徴です。例えば、スターワン1週間円預金は、拘束される期間期間が1週間だけでほぼ普通預金に入っているお金と同じような使い方もできます。2020年4月現在、給与受取口座にした後の普通預金金利に比べると低い金利ですが、超低金利時代にはありがたい金利設定です。

「お金の未来診断」でお金の将来を見える化

「お金の未来診断」とは、将来の資産形成や定年退職後の生活など、お金に関する未来を専門のアドバイザーに相談できるサービスです。お金の未来診断では、以下5つのシミュレーションを通して、お金の将来を「見える化」します。

・キャッシュフローシミュレーション
・資産ポートフォリオシミュレーション
・ご自宅の将来価値診断
・年金シミュレーション
・相続税シミュレーション

公式サイトより専門アドバイザーへの相談予約ができるのでお金の将来が気になる人は、いつでも利用できる点が魅力です。

東京スター銀行のデメリット4点

東京スター銀行には、デメリットもあります。以降で詳しく解説します。

ATMで他行宛振込にすると手数料が高い

東京スター銀行から他行宛へお金を振り込む場合、振込方法に注意してください。月3回の無料対象となる振り込みは、東京スターダイレクト(インターネットバンキング)からの振り込みのみです。東京スター銀行のキャッシュカードを使ってATMから他行へ振り込む場合、5万円未満で220円。5万円以上で440円の振込手数料がかかります。

マネーフォワードやLINEなどとの連携が終了に

東京スター銀行は、マネーフォワードと連携したサービスや、LINEでの相談受付サービスを行っていましたが、2019年にどちらもサービスを終了しました。次々と先進的なサービスを取り込んでいき使い勝手の良さも東京スター銀行の魅力でしたが、サービスが終了となってしまったのは残念な点です。

無料の手数料も一時的には引かれる

ATM利用手数料や他行宛振込手数料の無料サービスが「実質無料」となっているのは、利用したタイミングでは手数料は引かれるためです。引かれた手数料分の金額は、翌月の銀行第1営業日に返金されますのでトータルで手数料はかかりません。そのため銀行口座からお金を引き出す際は、手数料分を考慮して金額を指定するように注意しましょう。

目的別に子口座を持つことができない

他の銀行では、代表口座の下に目的別の貯金口座を作成できる銀行もあります。残念ながら東京スター銀行には、目的別口座を作ることはできません。円預金口座と外貨預金口座を使い分けて自分で貯金を管理する必要があります。

東京スター銀行のおすすめポイント

東京スター銀行のおすすめポイントは、給与受取口座に指定して普通預金金利をアップできる点と特に優遇プログラムがなくても多くの人が月8回のATM出金手数料と月3回の他行宛振込手数料を無料にできるという点です。手数料を節約したい人や少しでも高い金利で普通預金口座を利用したい場合、恩恵が受けられます。

また、東京スター銀行の金融商品は、個人をターゲットにしたユニークな商品も多く資産形成からローンまで幅広くカバーしている点もおすすめポイントです。円預金・外貨預金だけでなく投資信託や保険商品、各種ローン商品も数多く展開しています。投資信託に関しては、インターネットバンキングからの取引は1,000円から可能で申込手数料も25%オフとお得です。

投資信託の種類も数多く取りそろえているのでリスク許容度や投資目的に合わせ、選択の幅が広がります。また、特に最近よく耳にする「リバースモーゲージ」商品の「充実人生」や借入金をまとめたい人のための「おまとめローン(スターワン乗り換えローン)」も提供しています。

ローン商品に関しては、計画的に返済できるよう利用前に慎重な確認が必要です。返済シミュレーションをしっかり行ってから利用を検討しましょう。

東京スター銀行の利用に向いている人

東京スター銀行の利用に向いている人の特徴は、主に以下の3つです。

・普通預金の金利をできる限り簡単な条件で有利にしたい人
・給与受取口座を東京スター銀行に指定できる人
・外貨をコツコツと積み立てて貯めていきたい人

他の銀行では「最大月〇回手数料無料!」と謳っていても、実際にはそこまで優遇を受けるのに何百万円と預金しなければいけないケースもあります。しかし、東京スター銀行はほとんどそんな心配もなくATM利用手数料は無条件に月8回まで実質無料です。他行宛振込手数料もスターワン口座取引明細書を郵送しないよう設定するだけで月3回無料となります。

条件クリアが簡単で多くの回数が無料となるので各種手数料を節約したい人におすすめです。また、普通預金口座を給与受取口座に指定すると普通預金の金利が定期預金よりも高い0.1%と通常の100倍になります。給与受取口座を東京スター銀行に変更できる人は、金利面でかなり有利です。さらに外貨積立サービスで為替手数料が0円になるため、外貨と金に興味がある人にも向いています。

これらの条件に当てはまる場合は、東京スター銀行のメリットを十分に生かして活用できる人といえます。

口座開設ですでにお得がいっぱい

東京スター銀行は、口座を開設するだけでもATM利用手数料が月8回まで実質無料で利用できる点が最も大きいメリットです。給与受取口座に指定することができれば普通預金金利も100倍アップしますので普通預金口座の使い勝手が良い銀行といえます。お金の将来に関する相談もして外貨預金や投資信託など自分に合った商品もチェックしてみてくださいね。

文・藤森みすず/fuelle

【こちらの記事もおすすめ fuelle】
せこくない、苦しくない、続く「節約術」まとめ
これで10%オフ!デパコスのオトクな買い方3選
免税店でさらにお得に買い物する3つの裏ワザ
イオン系列の株主優待「徹底活用術」生活費を浮かせる3つのポイント
えっ、知らないの?ヨーロッパでオトクに買い物できる「デタックス」活用法