続報「見通しは甘かった?」
政府の勇み足を心配していたら、この原稿の脱稿直前に再び状況が変わりました。
1日の新たな感染者数が4日連続で100人を超えてしまい、安全圏に入る予想だった6月1日は、油断禁物ゾーン真っ只中にずれこみました。
安全圏にいたっては、グラフから消えています。
この勢いがあと2、3日も続けば、緊急事態宣言が解除される5月20日は、おそらく危険ゾーンのまま。
「勝負はGW明け」というシナリオに暗雲が立ち込めてきたのです。
さらに、ここでモロッコ政府が頭を抱える問題が立ちはだかります。それは、6月から観光シーズンが始まること。
観光大国でもあるモロッコ。お得意先のトップスリーは、コロナの死者数世界第3位のイタリア、第4位のスペイン、第5位のフランスです。
そしてこの3国は、すでに段階的解除による経済の復興を発表しました。
経済を優先してインバウンドを受け入れるのか、各国の段階的解除に海外旅行が含まれていないとみて、再び延長するのか。
観光収入はGDP的に2番目の財源ですから、悩ましいところです。
石澤義裕(デザイナー)
(『THE21オンライン』2020年05月08日 公開)
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