キャッシングやカードローンを利用するときは、お金の借り方はもちろんですが、そのあとの返し方もしっかりと把握しておきたいものです。手軽にお金を借りられると評判のSMBCモビットですが、その返済はどのように行うのか、詳しく解説します。

SMBCモビットの返済方式は?

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(画像=PIXTA)

SMBCモビットの返済方式は「借入後残高スライド元利定額返済方式」です。長くて耳慣れない用語かもしれませんね。ざっくり言うと、「毎月の返済額が一定で、その返済額は最後にお金を借りたときの残高をもとに決まる」ということです。

初めに100万円を借りた方なら、そのあと追加で借入をしていなければ「100万円」を基準に返済額が決定します。SMBCモビットの場合は、2万6,000円です。毎月この金額を返済していくことになります。

この方が、返済が進んで残高が50万円になったときに追加で20万円を借りた場合、それまでの「100万円」ではなく、現在の残高50万円と追加の20万円を合わせた「70万円」が返済額を決める基準になります。毎月の返済額は2万6,000円から1万8,000円に変わります。

最初に借りたときの残高でも現在の残高でもなく、あくまで「最後にお金を借りたときの残高」をもとに返済額が決まるということを覚えておきましょう。自分が返済すべき金額は、SMBCモビットの会員専用ページ「Myモビ」にログインすれば確認できますよ。

この返済方式では、追加で借入をしない限り毎月同じ金額を返済していくことになります。そのため、頻繁に返済金額が変わるタイプと違って、返済計画が立てやすく家計管理が簡単になるというメリットがあります。

その一方、気を付けておきたい点もあります。この方式では「元利定額」、つまり「元金」と「利息」をあわせた金額がいつも一定になるように返済額が決められます。

元利定額の場合、返済しはじめのころの返済額は利息の割合が高く、なかなか元金が減りません。元金だけが一定になる「元金定額」に比べ、返し終わるまでに時間がかかります。時間がかかればかかるほど負担する利息の金額は大きくなります。

このデメリットを軽減するために、毎月決められた返済額を返していくだけではなく、余裕があるときはどんどん繰り上げ返済(追加返済)をするのがおすすめです。

都合に合わせて選べる!SMBCモビットの返済方法や返済金額

借りたお金をどうやって返すのか、また、いくらずつ返済していく必要があるのかは事前に確認しておきたい重要なポイントです。

選べる返済方法

SMBCモビットの返済方法は複数あり、自分で都合のいい方法を選ぶことができます。

・口座振替
銀行口座から毎月自動的に引き落とししてもらうのが「口座振替」です。口座にお金さえ入っていれば特に何か手続きが必要なこともありませんので、忙しい方でも楽に済ませられるでしょう。

ただし、利用できる銀行口座が限られているので要注意です。2020年6月時点で口座振替の設定ができるのは、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、ゆうちょ銀行の4行だけです。それらの口座を持っていない方や返済に使いたくない方は他の方法を検討してみましょう。

・ATM入金
SMBCモビットと提携しているATMを使う方法です。返済期日までにATMに行き、カードを入れて画面を操作して返済します。

三井住友銀行、セブン銀行、イオン銀行などのATMと提携していて、全国で12万台(※2022年4月現在)が利用可能と公表されています。口座振替と違って毎月自分で手続きすることになるので、期日を忘れないように気を付けましょう。

・銀行振込
SMBCモビットが指定する銀行口座に振り込みをすることで、返済することもできます。この場合は口座振替と違い、自分の持っている口座がどの銀行のものでも手続きできます。ただし、振込手数料がかかります。

・マルチメディア端末を利用
ファミリーマートにある端末「Famiポート」でも返済できます。詳しい方法は後述します。

返済金額はいくら?

毎月の返済金額は、先述のとおり「最後にお金を借りたときの残高」によって決まります。たとえば、次のとおりです。

最終借入後残高 返済額
10万円以下 → 4,000円
30万円超、40万円以下 → 1万1,000円
50万円超、60万円以下 → 1万6,000円
70万円超、80万円以下 → 2万1,000円
90万円超、100万円以下 → 2万6,000円

※年利18.0%(最高利用残高が100万円以上は年利15.0%)の場合

ちなみにこの「返済額」は、最低限返さなくてはならない金額という意味なので、余裕があれば追加でさらに多く返済することもできます。

SMBCモビットの返済日

SMBCモビットの返済は基本的に月1回です。返済日は、以下の4パターンの中から自分で選択することができます。

・5日
・15日
・25日
・末日

お給料日の直後など、手元にお金があって返済しやすいタイミングを選ぶとよいでしょう。返済予定日が土日祝など金融機関の休日にあたる場合は、翌営業日にずれます。

返済日は同じでも、支払い方法によって何時までに入金を済ませるべきかが違います。

返済方法 入金期限
口座振替 支払期日の前日までに口座に用意しておく
ATM入金 当日のATM営業時間内
(ATMによって異なる)
銀行振込 銀行の営業時間内(銀行によって異なる)
※24時間即時振込ができる銀行は、
平日18時以降・土日祝・年末年始などに振込しても、
翌営業日に振込日までさかのぼって入金処理される

もし口座振替に間に合わなかった場合は、ATM入金か銀行振込で対応しましょう。

口座振替以外の返済方法を選んでいる場合は、返済日より前に支払っておくと、支払期日が翌月に更新されます。必ずしも返済日当日に入金する必要はありませんので、手元にお金があるなら忘れないうちに早めに手続きしておきましょう。

途中で返済日を変えたくなったときは、SMBCモビットの公式スマホアプリや会員専用ページ「Myモビ」から変更できます。

ちなみに、このアプリや会員ページでは返済日が近づいたときの「お知らせメール」を送る設定もできます。特に追加費用はかかりませんので、支払期日を忘れそうで心配な場合は、こうしたサービスを利用するとよいでしょう。

コンビニATMでもSMBCモビットの返済が可能

コンビニに置いてあるATMでも返済できます。全国各地にあり、数も多く、利用できる時間も長いので便利です。

  セブン銀行 ローソン銀行 E-net
利用できる
コンビニ
セブンイレブン ローソン ファミリーマート、
ミニストップ、
デイリーヤマザキ、
ポプラなど
返済可能時間 0:10~23:50
(平日も
土日祝も同じ)
月曜     7:00~23:55
火~金曜 0:05~23:55
土曜     0:05~23:55
日曜     0:05~23:55
祝日     曜日どおり
店舗によって異なる
(0:00~24:00が多い)
マルチメディア
端末
× × Famiポート

以前はローソン店内のマルチメディア端末Loppi(ロッピー)で返済することもできましたが、2020年4月以降はできなくなっています。

ATMの操作方法

ATMによって操作方法が多少違うことがありますが、基本的には以下のような流れで手続きします。

手順1.営業中のATMを見つけ、画面をタッチして「取引開始」を選択

手順2.SMBCモビットのカードをATMに入れる

手順3.「返済」を選択し金額を入力

手順4.ATMに紙幣を入れる

手順5.出てきた明細表とカードを受け取って手続き完了

マルチメディア端末の操作方法

ファミリーマートの店内に設置されているFamiポートは、お金を借りることはできませんが返済することはできます。手順は次のとおりです。

手順1.Famiポートのトップメニューから「金融サービス/国際送金など」を選択

手順2.次の画面に出てくる「借入金のご返済」を選択

手順3.「SMBCモビット」を選択し、SMBCモビットのカードを読み込ませる

手順4.返済する金額を入力する

手順5.端末から「Famiポート申込券」が出てくるので、それをレジに持って行く

手順6.レジで代金を支払い、「お客様控え」を受け取って手続き完了

SMBCモビットの返済手数料をゼロにする方法

SMBCモビットの返済方法には、「手数料がかかる方法」と「かからない方法」どちらも存在します。返済は毎月のことですし、できるだけ無駄な手数料は払わずに済むようにしたいですよね。手数料がかからない返済方法は次のとおりです。

・口座振替
・三井住友銀行ATMを使ったATM入金
・ファミリーマートのFamiポート利用

何か特別な理由がない限り、この3つのどれかで返済するのが賢明でしょう。

三井住友銀行以外のATMを使った返済の場合、取引金額が1万円以下の場合は1回あたり110円、1万円を超える場合は220円の手数料がかかります。銀行振込の場合、自分の口座がある金融機関次第ですが1回で400円ほどかかってしまうこともあります。

SMBCモビットで借り入れした際の返済シミュレーション

いつまでにいくら返すことになるのか、SMBCモビットの公式サイトや会員専用ページ「Myモビ」では具体的な返済シミュレーションができます。

「Myモビ」の方が、個別の利用残高や契約内容を反映したり、繰り上げ返済や一括返済を実行したときのシミュレーションをしたりできるので便利です。無理のない返済計画を練るために役立てましょう。

シミュレーション例

・50万円を借りて、月2万円ずつ返済する場合(年利18.0%)

→ 返済にかかる月数は「32ヵ月」

・100万円を借りて、3年で返済し終える場合(年利15.0%)

→ 毎月の返済額は「3万4,665円」

・100万円を借りて、3年で返済し終える予定(年利15.0%)だったが、借入から1年経った時点で10万円を繰上げ返済(追加返済)した

→ 返済期間残り2年から「1年9ヵ月」に短縮、支払いが必要な利息「3万750円」減少

通常、繰上げ返済というと「返済期間を短縮する方法」と「毎月の返済金額を減らす方法」の2通りがありますが、SMBCモビットなどカードローンの場合、基本的に返済額は一定です。返済期間が短くなり、そのぶん利息の負担が減りますので、余裕が出たら積極的に追加返済するようにしましょう。

返済方法の変更は可能? 

返済方法は、途中で変更することもできます。口座振替からATM入金、ATM入金から口座振替、どちらも可能で、変更手続きは会員専用ページ「Myモビ」やSMBCモビット公式のスマホアプリで行えます。

ログイン後の画面で「返済方法変更」と書いてあるところを選択しましょう。同じ画面で、返済分の引き落としに使う口座の変更もできますよ。

返済方法をきちんと把握して無理なく返そう

カードローンやキャッシングサービスを利用するときは、「借りやすさ」だけでなく「返しやすさ」もよく確認して計画的に利用したいところです。自分に合った返済方法や返済日を選んで、無理なく確実に返済していきましょう。

文・馬場愛梨(ばばえりFP事務所 代表)
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強!銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。AFP資格保有

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