NTTドコモのdポイントには、2種類の投資方法が用意されていることをご存じでしょうか。dポイントで投資体験ができる「dポイント投資」とポイントを現金に換えて投資運用する「日興フロッギー+docomo」の2種類です。そこで今回はdポイント投資と日興フロッギー+docomoを比較し、それぞれにどのような特徴があるのかについて解説します。
あわせて投資をするためにdポイントを効率よく貯めることができるドコモのサービスについてもまとめました。これからdポイントを使った投資を始めたい人はぜひ情報を活用してくださいね。
ドコモdポイント投資と日興フロッギー+docomoとの違いを比較
ドコモdポイント投資と日興フロッギー+docomoとの違いについて早速比較してみましょう。
比較項目 | dポイント投資 | 日興フロッギー+docomo |
---|---|---|
1回に 投資できる dポイント数 |
・100~9万9,900ポイント (100ポイント単位) ・ただし何回も追加できるため 1日の上限はなし |
・100ポイント以上上限なし |
1回で 引き出せる dポイント数 |
・1ポイント以上上限なし | ・dポイントとしては 引き出せない ・出金に関しては SMBC日興証券の 規定に準ずる |
投資対象 |
・「おまかせ」の各コースは ・「テーマ」は運用会社 |
・SMBC日興証券で 選べる株・投資信託 |
取引手数料 | 無料 |
・買い手数料: ・売り手数料: |
口座開設の 要不要 |
・不要 ・ただし「テーマ」で 米国大型株を選びたい場合は、 THEOの口座が必要 |
・必要 ・SMBC日興証券の ダイレクトコース限定 |
投資の特徴 |
・「おまかせ」「テーマ」など ・具体的な銘柄や投資信託を |
・dポイント現金に換えて ・公式サイトに掲載される ・取引によってdポイントが |
キャンペーン | ・新規開始&ポイント追加で dポイント最大200ポイント プレゼント (2020年7月31日まで) |
・dポイント総額1500万ptを ・dポイントをもれなく ・「FROGGY MAGAZINE」の |
dポイント投資は、投資したり引き出したりするとき、特定の株式や投資信託に投資するのではなく、どちらもdポイントのまま運用します。一方、日興フロッギー+docomoは、もともと存在する日興フロッギーというサービスをdポイントでも使えるようにしたサービスです。dポイントで株式や投資信託を購入し売却した場合、売却代金が現金になることが特徴です。
dポイント投資の「テーマ」で米国大型株を選びたい場合THEO+ docomoが必要
dポイント投資をする際は、特別に口座開設などは必要ありませんが一部例外があります。それは、「テーマ」運用で米国大型株を選びたい場合です。この場合、「THEO+ docomo」という投資サービスの口座を開設する必要があります。「THEO+ docomo」とは、株式会社お金のデザインが提供する投資一任運用サービスです。
日興フロッギー+docomoのようにdポイントでの投資はできませんが、投資をすることでdポイントを受け取ることができます。dポイント投資のテーマ運用で米国大型株を選ばない場合は、THEO+ docomoの口座開設は不要です。
dポイント投資に使えるdポイントを効果的に貯める4つのサービス
ドコモのdポイント投資や日興フロッギー+docomoに投資するためのdポイントを効果的に貯めたい場合は、以下の4つのサービスを利用することを検討してみてください。
・THEO+ docomo docomo回線がある人は預かり資産1万円につき毎月1.5ポイントが積算されます(資産が3,000万円を超えた分については0.75ポイント)。ただし、docomo回線がない人や解約した人は1万円につき毎月1ポイントです(資産が3,000万円
・dカードまたはdカードゴールド ショッピングやドコモの携帯料金支払いなどで100円(税込み)につきdポイントが1ポイント貯まります。
・d払い 街での買い物で200円(税込み)につきdポイントが1ポイント、ネットショッピングの場合は100円(税込み)につきdポイントが1ポイント貯まります。
・日興フロッギー+docomo 売りまたは100万円を超える買いの場合の0.2%をdポイントで還元(月間約定金額500円につき1ポイント)、記事を読むだけでdポイントが3ポイントもらえます。
これらのサービスはどれもdポイントを貯めやすくなっていますが、特にdカードゴールドはおすすめ。なぜなら毎月支払う必要のある携帯料金の10%がdポイントとなるため、支出を増やさずポイントを貯められるからです。
ドコモdポイント投資2種類のメリット・デメリット
2種類のdポイント投資についてそれぞれの特徴が分かったところで次に両者のメリットとデメリットも確認しましょう。
dポイント投資 | 日興フロッギー+docomo | |
---|---|---|
メリット | ・現金を出さずに少ない dポイントから投資ができる ・証券口座の開設が必要ない ・細かい指定は不要で初心者向き |
・好きなように株式や投資信託を 組み合わせて投資できる ・dポイントだけで足りない場合は 現金も投入できる |
デメリット | ・現金を投入できない ・個別株や投資信託を選ぶ といったきめ細かな指定ができない |
・口座開設の手間がかかる ・自分で投資銘柄を決めるのが 負担になる |
dポイント投資は投資初心者が現金を出さずに投資体験ができる点が大きな魅力です。一方、日興フロッギー+docomoは、株式や投資信託の選択や現金入金が可能な点が利用するメリットとなります。同じdポイントを使った投資でもその特徴は大きく異なるので「自分にはどちらが向いているのか」についてよく検討しましょう。
ドコモdポイント投資の基礎情報
ここでドコモdポイント投資について基本情報を整理して説明します。
1 dポイント投資の概要と2種類の運用方法「おまかせ」「テーマ」
dポイントを使ってdポイントのみを運用するサービスがdポイント投資です。dポイント投資には「おまかせ運用」「テーマで運用」と2種類の運用方法があります。
・「おまかせ運用」
安定した運用成績を目指す「バランスコース」とより積極的にリターンを求める「アクティブコース」の2種類を選択できます。この違いは、運用するETFが組み入れている債券と株式の割合を変えているためです。バランスコースは債券を多く組み入れアクティブコースはバランスコースよりも株式を多くポートフォリオに組み入れています。
・「テーマで運用」
「ヘルスケア」「新興国」「クリーン・エネルギー」など設定された8種類のテーマに対応した各種ETF(投資信託)の価格変動に応じてdポイントが増減する運用方法です。設定されているテーマは以下の通りです。
テーマ | 別途証券口座開設の要不要 |
---|---|
日経平均株価(日経225) | 不要 |
新興国 | |
コミュニケーション | |
生活必需品 | |
ヘルスケア | |
金(ゴールド) | |
クリーン・エネルギー | |
米国大型株 | THEO+ docomoの口座開設が必要 |
②dポイント投資の投資方法と状況確認までの流れ
dポイント投資の始め方から状況確認・現金化までの流れは以下の通りです。
1 | 「dポイントクラブ」アプリトップで「ためる」を選択 |
2 | たまるコンテンツを見る→ポイント投資を見る→ 初めての方はこちらの順にタップもしくはクリック |
3 | ログインしていない人は「dアカウント」でのログインが必要 |
4 | トップ画面から「おまかせ運用」or「テーマで運用」を選択 |
5 | 「おまかせ運用」の場合は、バランスコースまたはアクティブコースを選ぶ |
6 | 「テーマで運用」の場合は、8つのテーマから選択する |
7 | 運用するポイント数を指定する(100ポイント単位) |
8 | 「dポイントクラブ」アプリのトップ画面で運用状況は確認可能 |
dポイント投資の攻略法は価格決定とポイント入金のタイムラグを利用
dポイント投資には、ポイント入金と当日の価格決定の時間にタイムラグがあります。このタイムラグを利用して、ある程度確率の高い方法でdポイントを増やすことが可能です。ポイント入金締め切りは14時で当日18時に運用ポイントへ反映されます。運用しているETFの価格決定は、NYクローズ時の6時(サマータイムの場合は5時)でドル円の為替レートは10時に確定。反映された運用ポイントの価格決定は、翌営業日の17時です。
要約するとETFの価格が為替レート込みで決定する10時からポイント入金期限の14時までの間に「ETFが値上がりしそうか」「値下がりしそうか」を判断し投資をするかどうかを決めます。この流れを朝のNY市場終了時から時系列で見ていきましょう。
1 ETFのドル建て価格確定を確認:NY市場が終了する6時
NY(ニューヨーク)市場が終了する朝の日本時間6時(サマータイムは5時)に、dポイント投資が連動しているETFのドル建て価格が確定します。まずは、このときの価格を確認しましょう。
2 ドル円の確定レートを確認:10時の仲値
次にドル円の確定レートが出る朝10時(これはサマータイム関係なし)の仲値を待ちます。仲値とは、その日1日銀行が外貨両替する際の基準となる為替レートのことです。ここまででETFのドル建て価格から円に換算したときの価格が判明します。
3 14時までに投資するかしないかを決定
締め切りの14時までにポイント入金をするかどうかを決定します。NY市場クローズ後もETFの価格は変動を続けています。状況から考えてETFが値上がりしそうな場合は、dポイントを追加投資。値下がりしそうな場合は、運用しているdポイントをいったん引き出しましょう。さらに「おまかせ」で運用している場合に限りますが以下のケースでもdポイント投資の操作が可能です。
この場合、14時までに下した投資判断を変更することができます。
【「おまかせ」で運用している場合】
・平日の13:50まで「追加」のキャンセルが可能
・平日の17:50まで「アクティブ」と「バランス」のコース変更が可能
ETFが上がりそうだと思って追加投資したのに13:50に近づくにつれて相場が反転しそうになった場合は「追加」のキャンセルを行うことでdポイントのマイナスが避けられます。さらに17:50までは、アクティブとバランスのコース変更が可能です。値上がりしそうだと思ってアクティブコースに投資していた場合で考えてみましょう。
14時を過ぎたころから相場が変わり値下がりしそうになった場合は、コース変更をするだけでもマイナス幅を抑えられます。
dポイントで株式投資ができる「日興フロッギー+ docomo」
日興フロッギー+ docomoは、dポイントを使った株式投資ができる金融サービスです。SMBC日興証券が取り扱っている株や投資信託ならどの商品でも選んで投資ができます。
また、日興フロッギーサイト内で、「この記事を読んだらdポイント+3」と書かれている記事を読めば3ポイント分のdポイントが獲得可能です。dポイント投資に慣れてきて「自分でもっと投資をしてみたい」という場合には、日興フロッギー+ docomoと両方運用するのも良いでしょう。
ドコモdポイントを使った投資に向いている人
ドコモのdポイントを使った投資(dポイント投資と日興フロッギー+ docomo)に向いている人はどのような人か、その特徴について解説します。
①dポイント投資に向いている人
dポイント投資に向いている人の特徴は以下の通りです。
・ドコモのスマホやドコモ光を利用している人
・dカードやdカードゴールドを持っている人
・dポイントの有効期限が迫っている人
dポイントは、NTTドコモの各種サービスを使っているとたくさん貯まるのでdポイント投資を開始しやすくおすすめです。また、dポイントの有効期限が迫っている場合、dポイント投資をすると有効期限がリフレッシュされて延びるので使い道がなくて困っているdポイント(期間限定や用途限定でないポイントに限る)がある人もdポイント投資を始めるのに向いています。
②日興フロッギー+docomoに向いている人
日興フロッギー+docomoの利用に向いている人の特徴は、以下の通りです。
・自分で個別株や投資信託を選んで投資したい人
・もっと多くの資産を運用したい人
・NTTドコモのサービスを多く利用している人
日興フロッギー+docomoもNTTドコモ系列のヘビーユーザーなら運用できるdポイントを多く運用に回せますのでおすすめです。投資に慣れてきて自分で自由に個別株や投資信託を選びたい場合や、dポイントに留まらず多くの資産を運用したい人は、日興フロッギー+docomoの方が自分の要望を満たせます。
ドコモdポイント投資に関するQ&A
ドコモのdポイント投資に関してよくある質問をまとめましたので、dポイント投資を始める前に確認しましょう。
①dポイント投資で得た利益には税金がかかる?
dポイント投資のようなタイプは、一時所得となるため特に税金はかかりません。心配なく運用を続けていれば大丈夫です。一方、日興フロッギー+docomoの場合は、上場株式等の譲渡所得となるため、所定の税金がかかります。ただしSMBC日興証券の口座で「特定口座・源泉徴収あり」と選択しておけば、自分で確定申告を行う必要はありません。
2 期間限定のdポイントは投資に利用できる?
残念ながら期間限定や用途限定のdポイントは、dポイント投資・日興フロッギー+docomoに投資することはできません。
3 dポイントを引き出すのにはどれぐらいの時間がかかる?
運用中のポイントを引き出すのにかかる時間は、選択しているコースによって違います。「おまかせ」または「テーマ」の日経225を選んでいる場合は、14時締め切りで当日18時に引き出せます。「テーマ」の日経255以外の場合は、当日20時締め切りで翌営業日の18時に引き出しとタイムラグがあります。
dポイント投資は初心者にもおすすめの投資方法
ドコモのdポイントを投資する「dポイント投資」「日興フロッギー+docomo」2種類の違いとそれぞれのメリット・デメリットについて解説しました。dポイント投資は、現金を使うことなく投資体験ができるため、初心者にもおすすめの投資方法です。ま、たdポイント投資には、ポイント入金タイミングと価格決定の時間にタイムラグを利用した攻略法があります。
最終的にETFの価格が上がるか下がるかは自分で判断するため100%とはいきませんが、確度を上げることはできるため、dポイント投資を始めたらぜひ試してみてください。
文・藤森みすず
大手Slerにてシステムエンジニアを経験後、フリーランスのライターに。FX・保険・不動産・フィンテックなど、金融に関する記事を多く手掛ける。
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