30日、暗号資産リップル(XRP)が急騰した。ビットコインを筆頭に、暗号資産相場全体が上昇ムードの今週。リップルはやや出遅れ気味だったものの、他の通貨が落ち着きを見せてきた中で、一時前日比約7%上昇の26円を突破した。
これにより、暗号資産時価総額もステーブルコインのテザー(USDT)を抜いて3位(CoinMarketCap調べ)となった。
記事執筆時点でリップルの価格は25円台を推移しているものの、前日と比べ堅調に上昇している。
リップルは、2017年から約3年間、時価総額で2位と3位を行き来していたが、今年5月にテザーに抜かれ、4位にランクダウンしていた。
このテザーの順位上昇、リップル下落の背景には、新型コロナウイルス感染拡大による経済不安や株価の低迷、米中対立などの世界情勢の不安で、価格変動の少ないテザーに投資家が資産を退避させたという見方が専門家たち間で広がっている。
一方、リップルは上値が重く、ここ数ヶ月は20円を割ることもあったが、26日にビットコインが年初来最高値となる急騰を見せると、釣られる形で上昇。30日の急騰要因は、29日から始まったリップル社による世界規模のカンファレンス「Swell」の冠を称した地域別ウェブセミナー「Ripple Swell Regionals」の期待感も後押ししたと見られている。
このRipple Swell Regionalsは29日に「北米地域」からスタートし、8月13日に「中東と北アフリカ地域」、8月26日に「アジア太平洋地域」、9月2日に「ラテンアメリカ地域」、9月16日に「欧州」と計5回開催され、各地域に根差したリップル社関連の活動報告や議論の場になる。
今年は新型コロナウイルスによる影響を受け、Ripple Swell Regionalsは各地域ともオンラインでのバーチャルカンファレンスとして開催される。
リップル社は、この地域別カンファレンスを行う流れで、10月の「Swell 2020」につなげる意向だ。
Ripple Swell RegionalsとSwell 2020で、リップル社が大きな発表をすればさらなる価格上昇の可能性もあるため、今後もリップル社関連の報道に注目したい。(提供:月刊暗号資産)