大手暗号資産取引所Binanceが、同社の先物プラットフォーム・Binance Futuresにて、新たにDeFi(分散型金融)関連のインデックス先物「DEFI/USDT composite index 永久契約」の提供を発表した。
提供開始は日本時間で今月28日の午後4時を予定している。
このインデックス先物はUSDT(テザー)を担保にした先物契約で、ユーザーはレバレッジを1〜50倍の間で選択できる。
インデックス指数は以下10種類のDeFi銘柄で構成されている。
- バンドプロトコル(BAND)
- コンパウンド(COMP)
- Kava.io(KAVA)
- Kyber Network(KNC)
- Aave(LEND)
- チェーンリンク(LINK)
- Maker(MKR)
- Synthetic Network Token(SNX)
- Swipe(SXP)
- 0x(ZRX)。
本契約のインデックス価格は、Binanceで取引されているトークンのリアルタイム価格の加重平均を使用して計算される。
DeFi関連の盛り上がりは非常に加熱しており、多くの暗号資産取引所でDeFi銘柄の上場が相次いでいる。
バイナンスにも13以上のDeFi銘柄が上場しており、26日にも新たにDeFi関連銘柄を上場させるなど、積極的な姿勢を見せている。
近頃、2017年のICOブームを密かに彷彿させるようにDeFiという言葉が広がってきているが、このブームを牽引しているのは「イールドファーミング」という仕組みだ。
別の言い方として「流動性マイニング」という言葉もあるが、DeFiサービスに資産を貸し付けてその利回りを得られる他、サービスに流動性を提供し、その手数料を受け取れる新たなインセンティブモデルとして話題になっている。
さらにDeFiサービスへの資産提供者に対し、新規のガバナンストークン(投票権)を提供することで、トークンに対しての投機にも熱が入り、そのトークン価格の大幅上昇が相次いだ。
各暗号資産取引所がDeFi銘柄を取り扱うことによって、DeFi銘柄に対しての流動性が高まることは良いことかもしれないが、イーサリアムの共同創業者であるVitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)氏は、イールドファーミングについて「短期的なもので持続的ではない」と指摘している。
現在DeFi銘柄を注目させている要因にイールドファーミングがあるのは間違いないが、その魅力が今後も継続していくのかどうかを注視する必要があるだろう。(提供:月刊暗号資産)