2020年9月23日11時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
日本が祝日の間に円高という懸念があったのだが、104.00円をマーケットが守り抜き、結局米ドル/円はレンジ相場の圏内に押し戻されている。一方、ドルは堅調な動き。シカゴ連銀のエバンス総裁はFOMCが導入した新たな枠組みについて、「インフレ目標の平均が何を意味するのか依然として協議の余地がある」とした上でインフレ率が「平均2%になり始める前に利上げを開始する事はあり得る。」とコメント。ハト派のエバンス総裁がタカ派のコメントをしたことでマーケットにサプライズを与えた形となり、ドル高へ。ユーロ/米ドルは節目の1.1700ドルの攻防。ドル弱気派が狙っていたユーロ/米ドルの1.2000ドル超えはかなり遠くなりつつある。一方でパウエルFRB議長は、利上げを考えることすら考えていないとの発言を繰り返しており、意見の相違がみられるところ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今月9月に入り、欧州通貨中心にドルの反発が目立ち、ユーロ/円のショートは継続。メルマガなどで、ユーロ/米ドルのショートのほうがシンプルではないかとの意見もいただいたのだが、今月に入り、ユーロ/米ドルと米ドル/円は交互に乱高下しながらも、どちらも値を下げている展開。今月に入ってからの値動きを確認すると、9月1日に、ユーロ/米ドルは1.2011ドル、ユーロ/円は127.08円の高値に到達し、その後下落トレンド入り。9月1日の米ドル/円の高値は106.16円であり、紆余曲折しながら、ユーロ/米ドルも米ドル/円も値を下げてきているのがわかる。つまり、ドル高、円高のリスクオフ相場が展開されている流れ。結果、ユーロ/円のショート継続で臨みたい。
西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。