あなたは、普段の買い物にクレジットカードを利用していますか?普段使いでは気にしなくとも、人前でカードを見せるときには“ステータス”を気にする人は多くいます。ステータスカードの代表といえばアメリカン・エキスプレス(アメックス)のカードですが、この記事ではアメックスにとどまらない、さまざまなステータスカードを紹介します。

クレジットカードの選択基準はポイントや年会費だけではない

ステータスカード
(画像=thinkthink/stock.adobe.com)

2018年の日本国内のキャッシュレス決済比率は24.1%と先進国の中では低いレベルにとどまっています。そのため、経済産業省は2025年までに4割程度まで引き上げることを目指しています。

「キャッシュレス決済」にはクレジットカードのほか、デビットカードや電子マネーも含まれますが、そのうちおよそ9割を占めるのはクレジットカードです。キャッシュレス決済の普及に伴い、クレジットカードの利用もますます広がることが予想されます。

そんなクレジットカードですが、どの発行会社のカードを選択するかを決める際は、一般的に「ポイント・マイル制度」や「年会費」が重視されます。そのためカード会社はポイントやマイルの貯まりやすさ、年会費無料といったメリットを打ち出し、しのぎを削っています。

そんななか、友人や恋人、同僚や部下と一緒にいるときなど、人前でカードを利用するシーンでは、そのクレジットカードの“ステータス”を気にする意見が多いという大手カード会社の調査結果もあります。

特に仕事が充実し、経済的に比較的に余裕のある方の中には、クレジットカードにステータスを求める方も少なくないでしょう。

数あるクレジットカードのなかで、“ステータス”という意味においてはアメリカン・エキスプレス(アメックス)の最上位カード「センチュリオンカード(ブラックカード)」はおそらく最も知名度の高いカードでしょう。ですが、世界にはこのほかにもさまざまなブラックカードが存在します。では、意外と知られていないブラックカードも含め、日本で手に入る主なカードを紹介しましょう。

最上級のステータス「ブラックカード」とは

ブラックカードとは、一般にクレジットカードにおける最上位グレードを指し、そのステータスも唯一無二といえます。黒を基調としたデザインが多いためにこう呼ばれますが、必ずしもカードの色が黒というわけではありません。

発行会社によってブラックカードに付帯するサービスは異なりますが、おおむね以下の点は各社とも共通です。

  • 年会費が高額
  • カード限度額が高額
  • 所有するにはカード会社からのインビテーション(招待)が必要
  • コンシェルジュなど手厚いサービスが利用できる

続いて、代表的なブラックカードの概要をご紹介しましょう。

1.アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード

アメリカン・エキスプレスが発行する最上位カードとして知られています。入会金は推定55万円、年会費は推定38万5,000円(ともに税込)と他社と比較しても圧倒的に高額ではありますが、ステータスという意味では他の追随を許しません。

会員になると専属のコンシェルジュが配属され、有名レストランやホテルの手配など、専用フリーダイヤルで24時間365日の対応が受けられるようです。また、飛行機やホテルの無料アップグレードや高級ブランドショップで営業時間外に買い物ができるなど、特別なサービスを受けることもできるともいわれます。ただし、カードの存在をはじめサービス詳細についてアメックスは一切公表しておらず、まさに謎に包まれた「幻のブラックカード」です。

2.ダイナースクラブ プレミアムカード

ハイステータスカードとして知られる、ダイナースクラブカードの最上位カードです。年会費は14万3,000円(税込)と高額ですが、旅行・チケット・レストランの手配といったさまざまな要望に応える24時間365日対応のコンシェルジュサービスなどが特長です。また会員は、銀座の中心部に位置する「ダイナースクラブ 銀座プレミアムラウンジ」をプライベートカフェのような感覚で利用できます。

3.ラグジュアリーカード「Mastercard Black Card」

2008年に米国で創業したラグジュアリーカード社(日本法人:Black Card Ⅰ)が展開するブラックカードで、表面にステンレススチール、裏面にカーボンを使用した重厚感あふれる素材感が特徴です。年会費は11万円(税込)で、審査はあるものの申込に発行会社からのインビテーションは不要です。会員は24時間365日対応のコンシェルジュに相談することで、各種チケットの手配、レストランへのリムジン送迎、予約困難な名店や入手困難なプレミアムワインの確保などのサポートを受けられます。なお、カードの発行は新生銀行グループのアプラスが行っています。

4.スルガVisa Infiniteカード

Visaが「Visaの商品の中で最上位に位置するカード」とうたうカードで、主に本カードの発行会社であるスルガ銀行の上顧客やローン利用者にインビテーションが届くといわれます。年会費は13万2,000円(税込)といわれ、ショッピング利用金額の一定割合がスルガ銀行の住宅ローン繰り上げ返済に充当されたり、プレミアムデスク経由で申し込んだ旅行金額の一定割合がスルガ銀行の預金口座にキャッシュバックされたりなど、ユニークなサービスを展開しているようです。もちろん、24時間365日対応のコンシェルジュサービスも利用可能です。

知る人ぞ知るステータスカード

一流のステータスを感じさせるカードは、ブラックカードだけではありません。たとえば、「大丸松坂屋お得意様ゴールドカード」というカードをご存じでしょうか。これは大丸松坂屋が発行するクレジットカードで、ブラックカードと同様にインビテーション制が採られており、大丸松坂屋の上顧客などが持てるとされています。年会費は初年度無料、2年目以降は3,300円(税込)といわれます。ただし、大丸松坂屋で年間70万円(税込)以上の利用があった場合、翌年度の年会費は無料となります。

このカードの最大の特徴は「外商カード」だという点です。外商とは、上得意顧客に対し、百貨店の外商担当社員が顧客の自宅を訪問したり、電話やメールなどを通じて特別な情報を提供したりといった方法で商品・サービスを提供するものです。

百貨店の外商担当は顧客の衣服のサイズや趣味嗜好を把握しており、ニーズに合致した商品を入荷できた場合、店頭に並べるより前に顧客に知らせ、手元に届けます。VIP限定の催事への案内などもあり、有名ブランドの限定モデルを購入できるチャンスもあります。

ステータスの実体は「社会的信用」

成功を収め、いつかは手にしてみたいステータスカード。今回紹介した各社のカードの多くはインビテーション制が採られており、簡単に入手できるものではありません。

基本的にはプラチナなどの下位カードや百貨店の継続的な利用を通じ、信頼関係を構築したうえで、はじめて発行会社からのブラックカードのインビテーションが来るという流れです。つまり、ステータスカードを所持することは単なる自己顕示欲の発現ではなく、社会的信用を得ていることを証明するものということもできます。

ステータスカードを所持していること自体がステータスなのではなく、そのようなカードを持てるだけの信用を得ていることこそがステータスの実体だといえるでしょう。(提供:JPRIME


【オススメ記事 JPRIME】
超富裕層が絶対にしない5つの投資ミス
「プライベートバンク」の真の価値とは?
30代スタートもあり?早くはじめるほど有利な「生前贈与」という相続
富裕層入門!富裕層の定義とは?
世界のビリオネア5人が語る「成功」の定義