本記事は、サイボウズチームワーク総研の著書『サイボウズ流 テレワークの教科書』(総合法令出版)の中から一部を抜粋・編集しています
テレワークを支えるツール
3種類のツールそれぞれについて、主な製品例を挙げながら説明します。
まず、チャットシステムは、複数のメンバー同士で文字によるやり取り「チャット」をするためのツールです。コミュニケーションをリアルタイムで、スピーディーに行えるのが特徴で、生産性の向上にも役立ちます。
使用するツールは、「LINE」などの個人利用向けのチャットシステムではなく、ビジネス用に開発された「ビジネスチャットシステム」がおすすめです。個人利用向けのシステムよりもセキュリティレベルが高く、チャットに参加している人のアカウント管理ができるようになっているからです。主なビジネスチャットシステムの製品としては、「Slack」(Slack Technologies Inc.)、「Chatwork」(Chatwork株式会社)、「Microsoft Teams」(日本マイクロソフト株式会社)などがよく使われています。
テレビ会議システムは、映像と音声、資料のやり取りにより、オンラインで会議を実現するシステムです。
テレビ会議によって、遠隔で仕事をすることによる社内のコミュニケーション不足を補えます。また、他社との打ち合わせなどに使えば、交通費の削減にもつながります。テレビ会議システムの主な製品には、「Zoom」(Zoom Video Communications, Inc.)、「Cisco Webex Meetings(旧WebEx Meeting Center)」(シスコシステムズ合同会社)、「Skype for Business」(日本マイクロソフト株式会社)などがあります。
グループウェアは、対面でのリアルコミュニケーションや、書類の受け渡しができないテレワークでも、オフィスと同様に仕事を行える「場(ワークプレイス)」を整備するためのシステムです。
グループウェアには、チーム内の情報を共有し、チームワークを高める役割があります。グループウェアを使えば、スケジュールやタイムカードによる在籍情報の管理、仕事のファイルや掲示板の情報公開と管理、報告書や社内メール、メッセージのやり取りなどができます。ビジネス向けの高いセキュリティレベルを備えているため、情報漏洩の心配もありません。グループウェアとしては、サイボウズが提供している「サイボウズ Office」「Garoon(ガルーン)」「kintone(キントーン)」をはじめ、「Microsoft365」(日本マイクロソフト株式会社)や「Google Workspace(旧G Suite)」(GoogleLLC)などがあります。
おおまかに言うと、チャットシステムとテレビ会議システムはコミュニケーションのためのツール、グループウェアは情報共有のためのツールということになります。テレワークでは、これらのツールを使い、必要な情報をオンラインで共有し、スピーディーにコミュニケーションを取りながら業務を遂行します。
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