資産運用の投資先として、複数の銘柄に少額から分散投資できる投資信託は有力な候補になります。しかし、2020年5月現在投資信託の数は約6,000本もあり、どれを選べばいいのか迷ってしまう人も多いはず。そこで今回は、長期の運用に適した投資信託をつみたてNISAの商品から選ぶメリットをご紹介します。

つみたてNISAとは

投資信託の銘柄選びは「つみたてNISA」から。初心者が知っておきたい賢い投資信託の選び方
(画像=kai/stock.adobe.com)

つみたてNISAは、2018年からはじまった少額から積み立て投資を行う人のための非課税制度です。一足先にはじまったNISAと比較すると、非課税期間や投資枠、投資対象商品などに違いがあります。

▽NISAとつみたてNISAの違い

NISA つみたてNISA
非課税投資枠 毎年120万円 毎年40万円
非課税期間 最長5年間 最長20年間
投資可能期間 2014年~2023年 2018年~2037年
投資対象商品 国内株
  • 外国株投資信託国内ETF
  • 海外ETFJ-REIT
  • 海外REITなど
投資信託上場株式投資信託(ETF)

(2020年7月16日現在)

つみたてNISAの対象商品が投資初心者にも向いている理由

つみたてNISAの大きな特徴は、投資対象商品が長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託に厳選されている点です。つみたてNISAの投資対象商品には次の3つの特徴があります。

つみたてNISAにおける投資対象商品の特徴1:販売手数料がゼロ

つみたてNISAの投資信託はすべて購入するときの手数料がゼロ(ノーロード)です。積立方式では商品を毎月購入するので、販売手数料のわずかな差は長い目で見ると大きな差になります。

つみたてNISAにおける投資対象商品の特徴2:信託報酬が抑えられている

投資信託にかかる信託報酬が、たとえば国内株のインデックスファンドの場合は0.5%以下というように一定水準以下に限定されています。

信託報酬とは、投資信託を運用・管理してもらうための手数料で、投資信託を保有している間ずっとかかります。信託報酬を低く抑えることができれば、その分運用が有利になります。

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つみたてNISAのにおける投資対象商品の特徴3:分配頻度が毎月でない

何回も分配してくれたほうがいいと思う人もいるかもしれませんが、長期の投資では分配頻度が多くないのも大切なポイントです。

長期投資ではある年に利益が出ると、次の年にはその利益に対してさらに利益が期待でき、利益に利益がつく形で増えていきます。しかし分配頻度が高くなると、利益が増えていく前に分配されてしまい、効率よく増えていかないのです。

つみたてNISA対象商品は証券口座でも購入できる

日本で取り扱っている投資信託の数は約6,000本です。一方、つみたてNISAで取り扱っている投資信託は上記のような制限があるので、2020年6月現在で175本(ETFは除く)に厳選されています。

つみたてNISA対象商品はつみたてNISAを始めなければ買えないというものではありません。証券会社の特定口座や一般口座でも、その証券会社が取り扱っていれば購入できます。ぜひ1つの目安にしてみてください。

長期的な運用を目指す際の目安に

ご紹介してきたように、つみたてNISAの対象商品は多くの人にとって安心して利用できる投資信託となっています。ほとんどの証券会社では投資信託に「つみたてNISA対象商品」などの記述があるので、ぜひ投資信託を選ぶ際の参考にしてみてください。