ボリンジャーバンドとは何か?
ボリンジャーバンド(Bollinger bands)とは、「移動平均線」と「標準偏差」により、高い確率で将来の価格が収まると予測される範囲(バンド)を示したチャートのことだ(下図)。
移動平均線とは、基準となる時点を含む過去の一定期間の価格の平均値を、基準日を移動させながら計算し、それぞれを結んだ線のことである。標準偏差は、データの平均値からのばらつき(散らばり具合)を示す、統計学の指標だ。
統計学における正規分布の理論では、価格は約68.27%の確率で+1σから−1σの間に収まり、約95.45%の確率で+2σから−2σの間に収まるとされる。
どんな時に役に立つ?
ボリンジャーバンドは、比較的狭い範囲内で価格が変動するレンジ相場(ボックス相場・保ち合い相場)での値動きの予測に有効だ。
トレンド発生の目安としての活用法(ボラティリティ・ブレイクアウト)
ボリンジャーバンドの幅は、値動きが小さい時には狭まり、値動きが大きい時には広がるという特徴がある。
バンド幅が狭くなった後に価格が±2σを超えた時は、これまでの保ち合いが崩れ、トレンド発生の目安となる。+2σを超えたときを買い、−2σを下回ったときを売りのポイントと見るのだ。
上値・下値の目安としての活用法
プラス側のσ(標準偏差)のラインを上値抵抗線、マイナス側のσのラインを下値支持線として、上値・下値の目安となる。一般的には−2σに近づいたときを買い、+2σに近づいたときを売りのポイントとする。
ボリンジャーバンドは、あくまで価格が収まる確率の高い範囲を示したものであり、その範囲を外れることも想定しておかなければならない。値動きを予測する際は、他にも複数の指標を併用し、総合的に判断することが大切だ。
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