資産を確実に増やしていくのであれば、預金だけでなく投資をする必要があります。
しかし一口に投資といってもさまざまな投資対象の資産がある中で「どんな資産に投資をしていいか分からない」という人も多いのではないでしょうか?
この記事では長期的に資産を形成していくためのおすすめの投資対象と、注意すべき投資対象について詳しく解説していきます。
堅実に資産を増やしたいとお考えの方はぜひご覧ください。
資産を守る目的で預金1本足打法に注意
「確実に資産を守る」と考えた時に預金を連想する人も多いのではないでしょうか?
実は預金は資産の価値を必ずしも守ることはできませんし、インフレ時には資産の価値をむしろ下げてしまう可能性があります。
資産を守る目的で預金1本足打法は気をつける必要がある理由について詳しく解説していきます。
預貯金はインフレに弱い
預貯金はインフレになり、物価が上昇した際にお金の価値を下げてしまう可能性があります。
例えば、現在1つ10,000円のモノが、インフレによって1つ12,000円になった場合の100万円の価値を考えてみましょう。
現在:100個買える(100万円÷10,000円)
インフレ時:83個買える(100万円÷12,0000円)
インフレになる前は同じ者が100個買えた100万円が、インフレになると83個しか買えません。
つまり、このケースでは、インフレによって100万円の価値が83%へ下がってしまったということになります。
インフレになり利息収入が上がっていくのであればこの限りではありませんが、金融緩和や低金利政策によってインフレを誘導している現在のようなケースにおいては、インフレになった場合はお金の価値は下がります。
預金は必ずしも資産を守る手段ではないと理解しておきましょう。
投資はインフレに強い
一方、投資はインフレに強くなっています。
社会のモノの値段が上がっていくのであれば、株や不動産などの価格も一緒に上昇していくためです。
インフレになることによって、投資した資産は増えていくのが一般的です。
ただし、相場下落のリスクがあり、預金のようにすぐに使うこともできないので、預金と投資は半々程度に分けておくのがよいでしょう。
資産を守るなら無くならないものへ投資を
投資をするのであれば、形が絶対に無くならないものへ投資をするのがおすすめです。
- 不動産
- 金
- 貴金属
これらの資産であれば、価値がゼロになるということはまずありませんし、長期的には値上がりも期待できます。
資産を守るための「無くならない」3つの投資対象について詳しく解説していきます。
不動産
不動産は形がなくなることは、ほとんどありません。
そして、不動産へ投資すると毎月家賃収入が入ってくるのがメリットです。
インフレになれば家賃を引き上げることもできますので、インフレにも強い投資対象だと言えます。
ただし、他の投資資産と比較した場合、借主が見つからずに空き家が増えてしまうと収入が減少してしまうという点や固定資産税が発生するという点、管理のためのコストが大きいという点においてメリットがあります。
金
金は数百年前から形が変わらない資産として取引されてきました。
以前は金本位制と言い、国がどれだけ金を保有しているのかによって通貨の価値が決まるという時代もありました。
それだけ金は変わらない価値のある資産です。
近年、金の価格は急上昇しており、この2年間で1.5倍近く上昇しています。
今後も世界各国が金融緩和政策を継続すれば、ダブついたお金が金投資へ向かう可能性もあります。
ただし、金は配当金や分配金のように、毎月定期的に収入になるわけではありません。
あくまでも値上がりだけを期待して投資するものです。
「毎月の収入が欲しい」という人にとって金投資はデメリットでしょう。
貴金属
ダイヤモンド、プラチナ、パラジウムなど、金以外の貴金属でも形が変わらない価値のある資産へ投資をすることができます。
基本的に無価値にならないため、投資対象としておくことで安定的に資産を確保することができるでしょう。
また貴金属の種類によっては、技術の発達によって急激に必要性が増すようなものもあります。
例えば、プラチナはディーゼル車の排ガスの浄化装置や電子部品の製造などで必要となっているため、今後は価格の上昇を期待することができます。
このように、技術力の変化によって価格の上昇を期待できるのが主なメリットです。
他方、貴金属は国際的にドルで取引されており、為替の影響を受けやすい投資対象という点でデメリットだと考えられます。
人工的な資産は資産価値がゼロになるリスクも高い
次のような資産は万が一の場合、価値がゼロになってしまう可能性があるので注意が必要です。
- 株式投資
- 仮想通貨
- 投資信託
多くの人は株や投資信託を有力な投資対象として考えています。
確かにこれらの資産は換金性が高く、長期的な値上がりも期待できますが、資産がゼロになるデメリットもあります。
それぞれの投資対象のメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
株式投資
株式投資とは企業が発行する株式へ投資する運用です。
証券会社で口座を作れば誰でも簡単に始めることができます。
株式投資のメリットは次の3つです。
- 企業業績が向上すれば大きな値上がりが期待できる
- 企業の利益から配当金を受け取ることができる
- NISA口座を活用すれば譲渡益や配当金に税金がかからない
大きく成長する会社の株式を購入すれば、投資した金額が数倍になることもあります。
その一方で、株式を購入した会社が倒産した場合、株式の価値はなくなってしまいます。
仮想通貨
仮想通貨とはインターネットの電子データのみで取引される通貨のことです。
実際に形があるわけではありません。
代表的にはビットコインやイーサリアムなどが挙げられますが、メリットとして次のような点があります。
- 短期間で非常に大きな利益を出すことができる
- 将来的には今よりもさらに価格が上昇する可能性がある
仮想通貨の値動きは大きい場合もあり、たった1日で資金が倍になるようなことも珍しくありません。
その一方、短期間で大きな損を出してしまう可能性もあり、数日のうちに資産が半分〜数十分の1になってしまうこともあります。
実際に詐欺のようなコインも多く、投資した資産がほぼ無価値になってしまうケースも珍しくありません。
投資信託
投資信託とは運用のプロにお金を預けて運用を任せる投資方法です。
商品によって「何に投資するのか」「どこの国へ投資するのか」「どんなパフォーマンスを目指すのか」ということが決まっています。
メリットとして、次の3点をあげることができます。
- 投資の知識がなくてもプロが投資してくれる
- 値上がりや配当金を期待できる
- NISA枠を使えば譲渡益や配当金に税金がかからない
プロに投資を任せることができるのが大きなメリットですが、次の2点のデメリットには注意が必要です。
- 運用状況が悪いと大きく損をすることがある
- プロに投資を任せる分コストが高い
投資のプロに任せると言っても、必ずしも利益が出るわけで配当金ありません。
また、投資信託は購入時だけでなく、毎年信託報酬というコストも発生するため、コストが高めになるのもデメリットです。
着実に資産を増やしたいなら、投資の検討を
資産を守りながら堅実に増やしていくのであれば、預金だけでなく投資も検討しましょう。
預金はインフレに弱いですが投資はインフレに強いのが特徴です。
また堅実に投資をするのであれば形がなくなることがない、不動産や金や貴金属などに投資するとよいでしょう。
それぞれの投資対象のメリット、デメリットをしっかりと理解し、自分にとって最適な資産へ投資を考えてみてはいかがでしょうか。
(提供:Incomepress )
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