米投資運用会社Capital International(キャピタル・インターナショナル)が、ビットコインの大量保有企業として有名なMicroStrategy(マイクロストラテジー)の株を約100万株近く購入したことが明らかになった。12日、キャピタル・インターナショナルが米証券取引委員会(SEC)に提出した第2四半期(6月30日付)の財務資料で判明した。
キャピタル・インターナショナルは、1931年に米カリフォルニア州で設立。2020年12月31日時点で2兆2000億ドル(約242兆円)を超える運用資産を有し、世界規模の投資運用会社の1つとして数えられている。
一方、マイクロストラテジーは既報の通り、2020年頃からビットコインを買い増し、先月21日に同社CEOのMichael Saylor氏は、自社のビットコイン保有量が10万5085BTCに達したことを発表した。しかし同社が、本業のソフトウェア開発事業よりビットコインの購入に力を入れている姿勢は賛否が分かれている。
キャピタル・インターナショナルがSECに提出した資料によると、現在発行済みとされるマイクロストラテジーの株、7,782,568株のうち953,242株を購入。この保有数は、マイクロストラテジーの発行済み株式の12.2%にあたるという。
キャピタルインターナショナルは、第1四半期の時点ではマイクロストラテジーの株を一切保有していなかったが、SECに提出した資料によると6月に大量購入した模様だ。
キャピタルインターナショナルがSECに提出した資料が公表された後、マイクロストラテジー株は1.5%上昇した。同社がマイクロストラテジー株を購入した理由は明かされていない。
一方、米有数の金融機関ゴールドマン・サックスの証券アナリストは8日、米暗号資産(仮想通貨)取引所Coinbase(コインベース)株を「買い」と評価し、暗号資産にまつわる最近のネガティブなニュースも、逆説的にコインベースの収益向上につながる可能性が高いと顧客向けの文書で報告したことが明らかになった。
現在、ビットコインを含む暗号資産市場は落ち着きつつあり、様子見の状態だ。今後、ビットコイン価格が上昇し、取引高が増えることで、コインベースは手数料の収入が増える。仮に価格が落ちたとしても、低価格で購入したいと考えるユーザーが現れる可能性が高いため、暗号資産市場が収縮しない限りは手数料の収益があることを指摘。そのような点から、しばらく同社の株は「買い」と見ているという。(提供:月刊暗号資産)