会社を10億円規模で売却するための方針5つ
会社を10億円規模で売却するための方針を5つ解説していく。方向性を定めて、しっかり準備することが大切だ。
方針1.自社の現状を整理する
まず、自社の現状を整理し、強み・弱みを分析する。
強みには、特許や技術力、社員のスキルなどさまざまな要素がある。各要素を洗い出し、数字を根拠としてアピールできるようにしておく。
競合他社と比較したり、シェアを算出したり、客観的な指標から説明できるようにする。特許や技術力の場合、専門外の相手にも伝わるよう、わかりやすい言葉で説明する工夫も大切だ。
弱みに関しては、それをカバーする方法や、現在取り組んでいることなどを伝えるとよいだろう。
方針2.関係者の意見を聞く
自社分析をするだけでなく、周囲の意見を聞くことも大切だ。会社のことは経営者が一番わかっているように思えるが、自社の強みに気づけていないケースもある。
また、周囲の意見を集めることで、堂々と自社の魅力をアピールできるようにもなるだろう。意見を聴く相手は、社員や顧客、取引先、友人の経営者、顧問税理士などだ。
方針3.M&A専門家の意見を聞く
M&Aの実務は複雑だ。特に売却価格が上がると、M&Aのリスクも大きくなる。そのため、専門家であるM&A仲介会社に依頼することが一般的だ。
M&A仲介会社は、客観的な視点で会社を評価してくれる頼もしい相手だ。交渉においてどのような強みが有利に働くのかといった点も熟知している。できれば、自社と似た事業のM&A実績を持つM&A仲介会社を選ぶとよいだろう。
方針4.経営の数字にこだわる
事業が好調であれば、買い手からは魅力的に映る。そのため、売上を落とさず経費を削減し、継続的に利益をあげることが、結果的に売却価格を押し上げる。
プレミアムに注目するのと同じくらい、計算方法から算出される会社の評価額を上げることも重要だ。
方針5.会社売却のタイミングを見極める
高額な会社売却を実現させたいなら、タイミングの見極めも重要だ。M&Aが加速している状態や落ち着いた状態など、業界によってトレンドもある。売り手市場や買い手市場という状況はM&Aにおいても存在する。
そのため、M&Aを検討するなら早めに専門家に相談して、情報収集するのが望ましい。早めに行動すれば、条件に合う売却先と巡り会えるチャンスも増加する。