会社売却の方法は?相場の考え方や注意点まで徹底解説
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風間 啓哉
風間 啓哉(かざま・けいや)
監査法人にて監査業務を経験後、上場会社オーナー及び富裕層向けのサービスを得意とする会計事務所にて、各種税務会計コンサル業務及びM&Aアドバイザリー業務等に従事。その後、事業会社㈱デジタルハーツ(現 ㈱デジタルハーツホールディングス:東証一部)へ参画。主に管理部門のマネジメント及び子会社マネジメントを中心に、ホールディングス化、M&Aなど幅広くグループ規模拡大に関与。同社取締役CFOを経て、会計事務所の本格的立ち上げに至る。公認会計士協会東京会中小企業支援対応委員、東京税理士会世田谷支部幹事、㈱デジタルハーツホールディングス監査役(非常勤)。

現実社会では会社の売却が行われており、将来の売却を視野に入れながら会社を興す経営者もいる。自分の会社を売却すると儲かるのか、相場が気になっている経営者もいるだろう。今回は会社の売却方法をはじめ、相場を知る手がかりを取り上げる。

目次

  1. 会社を売却する2つの方法
    1. 売却方法1.株式譲渡
    2. 売却方法2.事業譲渡
  2. 会社売却の相場を知る3つの方法
    1. 算定方法1.純資産法
    2. 算定方法2.類似会社比較法
    3. 算定方法3.DCF法
  3. 会社売却価格を相場より高める3つのポイント
    1. ポイント1.成長可能性
    2. ポイント2.生産性
    3. ポイント3.組織力
  4. 会社売却の注意点
  5. 会社売却は相場やリスクをふまえて実行
  6. 事業承継・M&Aをご検討中の経営者さまへ

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会社を売却する2つの方法

会社の主な売却方法として株式譲渡と事業譲渡を紹介する。

売却方法1.株式譲渡

株式譲渡とは、株式の売却をさす。株式会社では、発行されている株式の過半数を所有すれば会社全体を支配できる。そのため、発行されている株式を売却すれば、会社の支配権を手放すことになり、結果として会社そのものを売却したことになる

株式の売却は非常にシンプルだ。株式を対価として、買手と合意した金額の受領で成立する。株式譲渡は、会社売却の方法として極めて一般的だといえよう。

売却方法2.事業譲渡

事業譲渡は、事業の売却を意味する。株式譲渡が会社全体の譲渡とすると、事業譲渡は会社の部分的な譲渡だといえる。

事業譲渡が行われる場合、譲渡対象に含まれる資産や負債の詳細をリストアップし、買手と売手の間で合意しなければならない。また、譲渡事業に所属している社員は、譲渡先に雇用関係が移転する。

もちろん、職業選択の自由は憲法で保障されているため、社員が新たな雇用契約の締結を拒むことも当然ありうる。

しかし、事業部門のみが譲渡対象となる場合、社員の移転を前提としているケースもある。事業のキーマンは、譲渡契約において条件の一つであることも珍しくはない。

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