日経平均   28,444.89 円 ▼ 326.18 円
≪東証一部≫
売買高    13億2,433万株
売買代金  3兆2588億9000万円
値上り銘柄数 872 銘柄
値下り銘柄数 1,229 銘柄
騰落レシオ(25日) 111.50 %
為替 1ドル=111.07 円

☆ 市況概況 ☆

清水洋介,投資戦略
(画像=PIXTA)

中国問題もあり、月初の買いも入らず一時大幅続落

週末の米国株が大きく上昇したことから買い先行となった。ただ、寄り付きの買いが一巡となると戻り売りに押され、指数に絡んでの持高調整、配当取りの持高調整の売りに押されて軟調となった。中国企業の本市場での売買停止などを懸念する向きの売り急ぎもあって売りが売りを呼ぶような展開となって一時日経平均は大幅下落となった。

昼の時間帯は落ち着きは見られたものの戻りも鈍く、後場に入ってからもさらに売り込まれる場面もあった。さすがに節目とみられる28,500円を試す動きもあったのだが、抜けきれず、買い気に乏しい中で安値圏での引けとなった。特に心配するほどの材料があったというよりは日経平均の配当取りの動きなどで指数が売られたという感じだった。

小型銘柄も主力銘柄に連れて手仕舞いを急ぐ売りに押されるものが目立った。東証マザーズ指数や日経ジャスダック平均は大幅下落、二部株指数は軟調だった。先物はまとまった売りが散発的に見られ、買いが入り難い状況であり、指数を下押す要因となった。

日経平均の銘柄入れ替えの影響や配当取りの影響が指数を大きく下押す要因となったものと思われる。TOPIXの下げが比較的小さかったことや日経平均の値下がり銘柄数が少ないところを見ると信用収縮や信用不安からリスク回避の売りではなく、単純に持高調整の売りだと思われ、すぐに急反発となるのだと思う。

☆ テクニカル分析 ☆

日経平均
75日移動平均線も下回る形となった。あとは遅行スパンがローソク足にサポートされるかどうかということだが、すぐに反発となるのではないかと思う。

☆ あれやこれやと一言 ☆

香港市場での中国企業の売買停止の影響で売られたとうことになっているが、実は持高調整で売られたに過ぎないと思う。実際に中国企業が破綻したからと言って世界的な金融不安につながるということもないし、欧米や日本の金融機関がに特に問題がなければ問題はないことがわかるだろう。

実際に値下がり銘柄数の少なさを見ても指数が大きく下げただけであり、中国問題が影響しているというわけではなり。配当取りや銘柄入れ替えに伴う持高調整の売りに押されたということで、先物売りが先行して指数を押し下げたというのが真相だろう。

つまり、配当落ち前に現物売り、先物買いを行った向きが、今度は現物買い先物売りをしたということだ。9月は現物売り、先物買いの先物買いを先行させた結果指数が大きく押し上げられ、今度は逆に先物売りを先行させた結果指数が大きく押し下げられたということだ。

菅首相が退陣を表明したから買われたとか、岸田新首相の内閣の布陣の影響で売られたといっているが、その実、配当取りの持高調整の売り買いにうまく乗せられたということに過ぎない。相場の本質をすればうまく対処出来たと思う。それにしてもれは下がり過ぎで、すぐに戻すと思う。

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清水 洋介(しみず ようすけ)
証券アナリスト・フィナンシャルコンシェルジュ。「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。『ユーチューブチャンネル』も人気!

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※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。