将来への備えや働けなくなったときのリスクヘッジとして、「不労所得を得たい」と思ったことはないでしょうか。不労所得を得る手段はたくさんありますが、初心者でも比較的取り組みやすいのが「投資」です。今回は、不労所得を得るメリットや投資初心者向けの投資方法を5つ紹介します。

不労所得とは

不労所得を得るにはどうすればいい?初心者向けの投資方法を7つ紹介
(画像=andranik123/stock.adobe.com)

不労所得とは、働かなくても得られる所得(収入)のことです。会社員は労働の対価として給与を受け取るため、働かなければ収入を得られません。給与の支給額は基本的に毎月定額で、昇給があっても大きく増えることは少ないでしょう。

一方、不労所得は収入が入ってくる仕組みを作れば、働かなくても収入を得られます。不労所得で得られる金額に上限はなく、やり方次第では収入を大きく増やすことも可能です。

不労所得を得るにはさまざまな方法があり、仕組みを構築するまでに大変な労力が必要なものもあります。初心者が不労所得の獲得を目指す場合は、本業に支障が出ない方法を選ぶことが大切です。

不労所得を得るメリット

ここでは、あらためて不労所得を得るメリットを確認していきます。

給与以外の収入源を確保でき精神的に安定する

会社員で収入が勤務先の給与のみの場合、何らかの事情で働けなくなると収入が途絶えてしまいます。働けないときのリスクに備えるには、複数の収入源を持つことが有効です。

考えてみれば、収入源が1つだけというのは何とも不安定です。景気が良いときや会社の業績が安定しているときならばそうした不安もないでしょうが、今は世の中の移り変わりが激しい時代です。大企業に勤めていても経営が傾く、リストラの対象にされるといったことが当たり前のようにあります。

いつどうなるかわからない時代のなかでは、不労所得の取得によって会社に頼らない収入源を持つことはストレスの軽減にも繋がり、精神の安定を図ることができるといえます。

収入の大幅アップが期待できる

会社員の場合、現在の年収をアップさせるのは簡単ではないでしょう。不労所得を得る仕組みを作れば(作るまでが大変ではありますが)、給与にプラスしてお金が入ってくるので収入アップが期待できます。金額に上限はなく、うまくいけば収入を大きく増やすことも可能です。

転職や独立起業に挑戦しやすくなる

転職や独立起業に挑戦したいと思っても、一時的な収入の減少に不安を感じてなかなか踏み出せないのではないでしょうか。不労所得があれば、本業の収入が不安定でも一定の収入を確保できます。金銭的な不安が軽減され、転職や独立起業に挑戦しやすくなるでしょう。

早期リタイア(FIRE)ができる可能性がある

本業と同じくらいの不労所得を得られるようになれば、早期リタイアも視野に入ります。労働時間を減らして自分のペースで働きながら、生活費の不足分は不労所得で補うといった選択肢もあります。

最近FIRE(Financial Independence, Retire Early)という言葉が注目を集めています。直訳すると「経済的自立、早期リタイア」になります。

若いうちから貯金、資産運用などを行い、早くに仕事生活から卒業し自由を謳歌しようという発想からこの言葉が生まれました。本業と不労所得、2つの収入源があればFIREを実現することも夢ではありません。

不労取得を得る仕組みがあれば、嫌いな仕事を無理に続ける必要も、苦手な上司やお客さんを相手にする必要もなくなります。

不労所得を得られる初心者向けの投資方法5選

初心者が不労所得を得る場合は、金融商品や資産に投資するのがいいでしょう。そこで不労所得を得られる初心者向けの投資方法を5つご紹介します。

投資信託の積立投資

投資信託は、複数の投資家から集めた資金で、専門家が株式や債券などで運用を行う金融商品です。1本の金融商品でさまざまな銘柄に分散投資を行うことから、リスクが少ない投資として知られています。少額からも始めることができ、毎月少しずつ積み立てていけるので初心者でも始めやすいでしょう。

投資信託は購入時に販売手数料、保有時に信託報酬(運用管理費用)がかかるため、複数の商品を比較して運用コストが低い商品を選ぶことが大切です。

運用益が非課税になる「NISA」「つみたてNISA」「iDeCo(個人型確定拠出年金)」を利用すれば資産を増やすことが可能です。

ただし、あくまでも投資ですから元本は保証されておりません。また、iDeCoの場合、60歳まで積立金は引き出すことが原則できないので、その点は忘れずに覚えておきましょう。

株式投資(高配当株)

配当を目的に株式を長期保有する方法です。株式を保有すると年1~2回配当金を受け取れます。配当利回りは銘柄によって異なり、なかには利回りが4%を超える高配当株もあります。配当が目的なら頻繁に株価を確認する必要がないため、仕事をしながらでも続けやすいでしょう。

株価が大きく値上がりしたら、売却して値上がり益を得ることも可能です。1つの銘柄に投資資金を集中させるとリスクが高まるので、複数の銘柄に分散させることが大切です。

J-REIT

J-REITは、多くの投資家から集めた資金でオフィスビルやマンションなどの不動産を購入し、その運用益を投資家に分配する金融商品です。

法律上は投資信託に分類されます。証券取引所に上場しており、株式と同じように売買できます。保有中は定期的に分配金が支払われ、売買タイミングによっては値上がり益も狙えます。

J-REITは「収益の90%を分配する」などの条件を満たすと実質的に法人税が免除される仕組みがあるため、分配金利回りは高めに設定されています。

銘柄によって投資対象の不動産や分配金利回りに違いがあるので、自分に合った銘柄を見極める必要があります。投資銘柄を選ぶのが難しい場合は、東証REIT指数に連動する投資信託やETFを購入するとJ-REIT市場全体に分散投資ができます。

インフラファンド

インフラファンドとは、多くの投資家から集めた資金で太陽光発電、空港、道路、鉄道、学校などの社会基盤(インフラストラクチャー)に投資し、その運用益を投資家に分配する金融商品です。証券取引所に上場しており、基本的な仕組みはJ-REITと似ています。

インフラファンドは分配金利回りが高いのが魅力です。長期保有すれば、定期的に分配金収入が得られます。また、売買タイミングによっては値上がり益を得ることも可能です。

ただし、インフラファンドはまだ新しい商品で、株式やJ-REITに比べると時価総額は大きくありません。取引が集中すると、値動きが不安定になるリスクがある点に注意しましょう。

マンション経営

マンション経営は投資用マンションを購入し、入居希望者に貸し出して家賃収入を得る方法です。家賃の回収や入居者とのやり取りなどの管理を管理会社に委託すれば、仕事をしながらでも取り組めるので、まさに不労所得といえます。

投資用マンションの価格は高額ですが、金融機関の融資を利用してローンを組むことで購入が可能になります。少ない自己資金で大きな金額の投資ができ、家賃収入でローン返済ができるので、効率的に資産を増やせるといえるでしょう。

ローンを完済すれば、家賃はそのまま収入になります。また、マンションを売却すれば売却益を得ることができます。

マンション経営の懸念事項としては「空室リスク」があります。これまでの入居者が出ていき、なかなか次が決まらないとなった場合、家賃をローンの返済にあてることができず、そのほかの収入や貯蓄から支払うことになります。

空室リスクを避けるには、人口推移や周辺環境などを分析し、賃貸需要の高いエリアの物件を選ぶことが必要になってきます。

初心者のうちはわからないと思いますが、良い不動産会社と巡りあうことで的確なアドバイスをもらうことができるでしょう。

不労所得を得るときの注意点

夢の不労取得ではありますが、初心者が投資を行うときは注意しなければならないことが幾つかあります。その注意点を見ていきましょう。

・リスクをとりすぎない
・確定申告が必要なケースがある
・投資詐欺に注意する

「不労所得が欲しい」という気持ちが強すぎると、リスクをとりすぎて大きな損失が生じる可能性があります。まずは少額から始めて、少しずつ投資金額を増やしていくことが大切です。

不労所得(本業以外の収入)を得ると、金額によっては確定申告が必要なケースもあります。勤務先で年末調整を受けている会社員の場合、給与以外の所得が20万円を超えると原則として確定申告が必要です。確定申告が必要か自分で判断できない場合は、税務署や税理士などの専門家に相談しましょう。

また、不労所得については投資詐欺が発生しており、金融庁が注意喚起をしています。「かならず儲かる」「未公開株」「元本保証」といった甘い言葉には要注意です。不労所得に関する怪しい儲け話には乗らず、無視することを心掛けましょう。

会社員、公務員なら不動産投資

今回、時間をかけずに少額から始められる投資から、融資を受けて大きな金額を動かす不動産投資までを紹介しました。時間を味方につけ、じっくりと不労取得を育てていくことがリスクを避ける重要なポイントになります。

今回紹介した5つの方法のなかで気になるものがあれば、さっそく試してみてはいかがでしょう。会社員や公務員の方ならば、その社会的信用の高さが活用できる不動産投資などがいいでしょう。

会社員や公務員ならば、収入が安定していることから金融機関から好条件の融資を得ることが可能です。

不労取得を得るため、不動産セミナーに参加したり、不動産会社に話を聞きに行ってみるなど、まずは小さな1歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

(提供:Dear Reicious Online



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