決済大手のMasterCard(マスターカード)は9日、アジア太平洋地域で暗号資産(仮想通貨)対応の決済カードを発行することを発表した。同圏域に拠点を置く、暗号資産取引所のAmber Group、Bitkub、CoinJarと提携し、暗号資産決済カードをローンチした。

マスターカード
(画像=Shutterstock)

Amber Groupは韓国、台湾、香港で、Bitkubはタイ、CoinJarはオーストラリアで事業展開をしている。

このカードを使うことで、ユーザーが決済すると暗号資産を即座に法定通貨へと価値変換できるようになる。オンライン、オフライン問わず世界中どこでもマスターカードが利用できる場所で決済に暗号資産が使用することができるようになる。

マスターカードのアジア太平洋地域のデジタル&エマージング・パートナーシップおよび、新決済フロー担当エグゼクティブ・バイス・プレジデントのRama Sridhar氏は、「暗号資産は、人々にとって投資対象であったり、今までの常識を覆す技術であったり、ユニークな金融ツールであったりと、様々な存在である。この四半期においてあらゆる方面からの関心と注目が急激に集まる中、投機に関連するアプリケーションだけでなく、現実世界に融合したアプリケーションも登場している。暗号資産でできることを拡大し、支払方法の選択肢と柔軟性をユーザーに提供していく」と述べた。

マスターカードのデータによれば、アジア太平洋地域の45%の人々が2022年に暗号資産の利用を検討しているという。これは、昨年の利用者12%からの大きな飛躍を意味しており、世界平均の40%を上回る。

暗号資産はQRコード、生体認証、非接触型と並ぶ、新興決済手段のひとつとなり、これらの決済手段のうち、94%の消費者が最低1つの利用を検討している。また一般の人と比較して、ミレニアル世代が暗号資産の使用や、その勉強に意欲的であるという。ミレニアル世代とは、1981年以降の生まれで、2000年台初頭に成人になった世代。年齢的には20代後半から30代を指す。インターネットが当たり前の時代に育った世代だ。

SNSに積極的でスマホを使いこなすことが日常となっていて、情報リテラシーが高い。ミレニアム世代にとって、暗号資産はもはや使用して当然のツールとなり始めている。

マスターカードはアジアの市場とミレニアム世代のニーズにいち早く対応したということになる。これはマスターカードの将来的な戦略の一環だ。

現時点では市中の小売店等で、ビットコイン、イーサリアムのような暗号資産での支払いは普及していない。暗号資産決済の利便性の低さや価格高騰に伴う取引手数料の高騰が課題となっている。マスターカードはこの課題に立ち向かうべく、今回の戦略を「Crypto Card Program」と銘打ち、3社とパートナーシップを結んだ。(提供:月刊暗号資産