経営戦略を漏れなく分析する方法とは?SWOT分析やPEST分析などの正しい使い方
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経営戦略を分析する手法としては、フレームワークの活用が効果的だ。特にSWOT分析やPEST分析などの有名なものは、効率的に分析する方法としても重宝されている。ここでは経営戦略を分析する必要性や、代表的なフレームワークの使い方を解説していく。

目次

  1. 経営戦略には分析が必要?フレームワークを用いる意味
  2. SWOT分析で経営環境を分析する方法
  3. PEST分析で外部環境を分析する方法
  4. さらにブラッシュアップしたい場合は、ファイブフォース(5Forces)分析も効果的
  5. 経営方針に迷った場合は?戦略立案に役立つ3つの手法
    1. クロスSWOT分析
    2. PPM分析
    3. アンゾフの成長マトリクス
  6. 外部環境に関する分析は、こまめに現状の確認と修正を

経営戦略には分析が必要?フレームワークを用いる意味

経営戦略を分析する方法として、フレームワークを活用する企業は多く見られる。では、そもそもなぜ経営戦略には分析が必要なのだろうか。

経営戦略はあくまで「計画」であるため、必ずしも戦略通りに事が進むとは限らない。もし流行や技術の変化が起これば、経営戦略が時代遅れのものになってしまう可能性もある。

そのため、経営戦略はPDCAサイクルでブラッシュアップをする必要があり、問題点や課題が見つかった場合はすぐに分析・修正をする。この分析の精度や効率をアップさせてくれるものが、今回紹介するフレームワークだ。

ただし、フレームワークはあくまで分析手法のひとつであり、常に正しい結果が出るわけではない。また、ひとつのフレームワークで分析できる内容は限られているため、複数のフレームワークを組み合わせて活用することが重要になる。

SWOT分析で経営環境を分析する方法

ここからは、経営戦略の分析に活用できる代表的なフレームワークを紹介していこう。まずは、自社の経営環境を簡単に分析できる「SWOT分析」から解説する。

SWOT分析は、自社の内部環境・外部環境を「強み・弱み・機会・脅威」の4つの視点から分析するフレームワークだ。主な環境要因を以下のような形に分けることで、自社が今置かれている状況を整理していく。

経営戦略を漏れなく分析する方法とは?SWOT分析やPEST分析などの正しい使い方

SWOT分析は各要素を書き出すだけでも有益だが、実は複数の要素を組み合わせると事業課題や市場機会の発見につながる。例えば、上記例の強みと機会を組み合わせれば、「SNSで独自の技術を宣伝すること」や「自治体に開発力をアピールすること」などの戦略が効果的であると分かるだろう。

ちなみに、SWOT分析の強み・弱みは内部環境を、機会・脅威は外部環境をそれぞれ表している。その点を意識しながら作業を進めると、自社が置かれている経営環境をより見極めやすくなる。