本記事は、三崎優太の著書『時を稼ぐ男 新時代の時間とお金の法則』(KADOKAWA)の中から一部を抜粋・編集しています
10万円あったら何に使いますか?
もしも今、10万円というお金が突如舞い込んできたら、あなたなら何に使いますか?
10万円という金額は、大金というわけではありません。しかし、決して少額ではないため、目の前にある10万円をどう使うかを見ることで、その人のお金に対する姿勢が浮かび上がってきます。
将来、今以上の成功を手に入れたいと考えているのであれば、やはり自分の未来に向けて投資するのがベストです。興味のある分野の本を買ってみたり、もしくはスマホしか持っていないのであれば、パソコンを買ってみたりしてもいいでしょう。
10万円をうまく使いこなせる人は、金額が1000万円や1億円になってもおそらく上手に使いこなせます。
最悪なのは、「遊びのために使っちゃいました」というパターンです。しかも、どの遊びにどれくらい使ったのかさえもわからないようであれば、もはや絶望的と言ってもいいでしょう。
起業をする前の高校2年生のころ、私はいつも金欠の状態で、少ないお金でどうにかやりくりしていました。
あるとき財布の中身を見ると、千円札が1枚しか残っていません。「このままじゃ今月は厳しいな」と危機感を覚えた直後、ふと顔を上げて辺りを眺めると、パチンコ店が視界に入ってきました。
(パチンコで一攫(いっかく)千金を狙ってみるか……)
男子高校生特有の浅はかさに完全に支配された私は、本来なら年齢的に入店が違法であるパチンコ店の自動ドアの中に吸い込まれていったのです。
人生初のパチンコ。私は全財産を賭けてみることにします。すると、ビギナーズラックに恵まれたのか、全財産1000円のうち、500円ほどを費やしたところで大当たりを引くのです。喜んでいるうちに玉はみるみる増え続け、換金してみると、なんと16万円もの大金になっていました。
月商400万円を生み出した1台のパソコン
高校2年生の私にとって、16万円はそれまでに見たこともないような大金です。何に使ったらいいかわからずに、あれこれと考えを巡らしました。
このとき、もしもこの16万円を好きなものの購入や遊びのために使ってしまったら、今の自分は絶対になかったと思います。
このお金は、天から降ってきたようなものだから、自分のためになりそうなものを買おう―。
そんなことをおぼろげながら感じ、パソコンを買うことにしたのです。
結果的に、この決断がすべての始まりとなりました。
その後、12万円ほどのパソコンを購入し、勉強しながら少しずつアフィリエイトをスタートさせるのです。
この例は極端かもしれませんが、こういう転機は、誰の身にも周期的に起きているのではないでしょうか。肝心なのは、その転機を上手につかむことができるかどうかだと思います。幸い、私はその転機をつかみ取りました。
パソコンを購入すると、私はそれに完全にのめり込み、その1年後には月に400万円ほど稼ぐようになります。
別に私に特別な能力があったわけではありません。ただ単に転機を無駄にしなかっただけです。月に400万円を稼げるようになるまで、「将来、ビジネスで成功できる」と思ったことは一度もありませんでした。
先ほども言ったように、こうした転機は誰にでも起きています。そしてその転機をつかめた者だけが、後年「あのときがすべての始まりだった」と語れるのです。
日常の些細な出来事であっても、何かを感じたらそれを見過ごさずに、少しだけでいいので深掘りしてみてください。その瞬間は、何の意味があるのか見えてこないかもしれません。しかしそれが、何年後かに「すべての始まり」になる可能性は十分にあるのです。
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