清水洋介,投資戦略
(画像=VectorSpace / PIXTA)
日経平均 2万7,467.23円(▼790.02円)
為替 1ドル=114.23円
売買高(東証一部、以下同) 15億1,374万株
売買代金 3兆5,277億7,900万円
値上り銘柄数 59銘柄
値下り銘柄数 2,111銘柄
騰落レシオ(25日) 85.69%

市況概況

米国株安を受けて売りが先行、手仕舞い売りを急ぐ動きで大幅安

米国株が大きく下落したことを受けて、売り先行になった。節目とみられる「日経平均2万8,000円の攻防になるか」と思われたが、売り気配から始まるものがあり、2万8,000円を下回る、大きく下落しての始まりになった。寄り付きの売りが一巡になった後も下値を試す展開に。いったん戻りかけたところでも「寄り付きの水準を超えない」と確認されると売り直されて、さらに下値を試す展開だった。

昼の時間帯も先物が売られた。後場は、安く始まった後も戻らず、下値を試す動きが続いた。さすがに「下値の節目」と見られる2万7,500円を意識するところでは買い戻しが入り、下げ渋ったが、しっかりと戻すことはなく大きな下落が続いた。

節目と見られる2万7,500円を割り込むと、達成感からの買い戻しはあった。しかし、最後まで戻りは鈍く、下値を試す動きが続き、ほぼ安値圏で大幅下落となった。

小型銘柄は相変わらず手仕舞い売りが続き、総じて軟調。東証マザーズ指数を筆頭に、二部株指数も日経ジャスダック平均も大幅安だった。先物もまとまった買いはほとんど入らず、まとまった売りが散発的に見られて指数を押し下げる場面があった。

結局、日銀は何をするわけでもなかった。インフレを容認するような形で、買い材料にはならず、米国株安に連れて大きく下げた。金融緩和が終了して「世界的な金余りが終わる」ということで、買い気に乏しい展開は続きそう。

テクニカル分析

日経平均

下値の節目を試す動きになった。移動平均線からの乖離が一気に広がり、底固さが見られそうだ。

あれやこれやと一言

特に悪材料が見られたわけではないが、米国での金融緩和の終了を嫌気するように大きな下落になった。さすがにここからは下げ渋ると思うが、まだまだ指数に影響が大きい銘柄は割高感があり、「戻りの鈍さを確認しては売られる」ということになりそう。

「いよいよ米国のバブル崩壊か」と思うが、一旦、戻すのではないだろうか。企業の決算発表次第ではあるが、好調な決算を示す企業が2、3社現れれば、選別しながらも指数は底固いのではないかと思う。

インフレ懸念が一気に高まったということなのだろう。積極的に買い上がる材料はなく、「いったん下方向に動きだすと、不安が高まり売り急ぐ」ということだ。ただ、そうした投げ売りが一巡すれば底固くなり、選別される。

引き続き、割安銘柄の戻りに期待していい。業績面で下値不安が少ないものから消去法的に買われることになる。指数としては買われすぎ銘柄の調整分を売られすぎ銘柄がどこまで埋めるかということになる。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。