清水洋介,投資戦略
(画像=VectorSpace / PIXTA)
日経平均 2万8,124.28円(▼364.85円)
為替 1ドル=113.73円
売買高(東証一部、以下同) 14億815万株
売買代金 3兆4,410億3,400万円
値上り銘柄数 503銘柄
値下り銘柄数 1,599銘柄
騰落レシオ(25日) 91.78 %

市況概況

米国株安を受けて大幅下落

米国株が軟調、ナスダック指数が大幅下落になったことを受けて、売り先行になった。オプションSQ(特別清算指数)算出があり、売り気配から始まる銘柄が多く、指数は大きく下押して始まった。そのあとは手仕舞い売りに押されて下値を試す動きになった。ファーストリテイリングが1人で気を吐いていた感じだが、ほぼ全面安という状況で指数は大きな下げになった。

昼の時間帯には買戻しが見られ、後場に入ると下げ幅は縮小に。2万8,000円をキープしている時間が長く、週末の買戻しが入っていたようだ。しかし、買い急ぐような材料もなく、積極的に買い上がるような銘柄もなく、指数は小動き。若干戻して、2万8,000円台はキープしたものの大幅安になった。

小型銘柄は相変わらず売りが止まらず、総じて軟調。特に東証マザーズ指数はまたも大きな下落となった。二部株指数や日経ジャスダック平均も軟調だった。先物は散発的にまとまった売り買いが見られた。しかし、大きく方向づけるようなことも、積極的な売り買いも見られなかった。

依然として金融緩和の終了を織り込むような展開になっている。特に何がどうした、ということでもないのだが、日銀の金融政策決定会合を控えての手仕舞い売りなどが小型銘柄には見られたものと思われる。一方で、割安感が強い銘柄は引き続き堅調なものが多く、買われすぎ銘柄の修正安、売られすぎ銘柄の修正高は続くと思う。

テクニカル分析

日経平均

2万8,000円水準まで一気に下落となった。15日移動平均線や基準線が上値を押さえることになるのかどうかが注目される。

あれやこれやと一言

引き続き買い気の乏しい展開で、指数は一気に2万8,000円を割り込む場面があった。それでも2万8,000円を割り込むと売り難さがでるようで、ある意味では底堅さがみられる感じだ。金融緩和の終了を織り込んで、割高銘柄が売られているということだが、元々買われすぎていただけで、あくまでも「普通」という水準に戻るということだろう。

すでに割安感が強い銘柄はこうした時でも底堅く、値持ちがよい展開になっており、業績面からの投資を見直すいい機会ではないかと思う。単純に「上がっているから買う」ということではなく、「将来上がるから買う」という投資がよいということが分かったのではないかと思う。

結局は、「テンバガーだ何だ」と目先的に大きく動く銘柄に飛び乗るゲーム感覚での参加者がうまく立ち回れない、ということなのだと思う。しっかりと相場の方向性、企業業績動向などを見ながらの本来の投資が日の目を見るということなのだろう。

金融緩和が終了するということは、それだけ金余りバブルが弾けるということで、さらに選別していかなければならないということだ。人が買って上昇した銘柄を買うのではなく、「人が買うだろう」と思われる銘柄を買っておくということが投資ということなのだ。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。