清水洋介,投資戦略
(画像=VectorSpace / PIXTA)
日経平均 2万8,489.13円(▼276.53円)
為替 1ドル=114.62円
売買高(東証一部、以下同) 11億6357万株
売買代金 2兆7679億8200万円
値上り銘柄数 502銘柄
値下り銘柄数 1,605銘柄
騰落レシオ(25日) 103.49%

市況概況

前日の大幅高の反動もあって大幅安

米国株は堅調だったが、昨日の大幅高の反動などもあって売り先行になった。寄り付きの売りが一巡となった後は下げ渋り、底堅さは見られたのだが、買い気に乏しい展開のなかで手仕舞い売り、戻り売りに押されるものも見られ、指数に影響の大きな銘柄などが売られた結果、下値の節目である2万8,500円水準を試す動きになった。

昼の時間帯も特に動きは見られず、後場は全く方向感に乏しく、2万8,500円の節目を意識した展開になった。最後は手仕舞い売りに押されて2万8,500円を割り込んで、安値圏での引けになった。特に売り急ぐ動きが見られた、ということでもないなかで、指数に影響の大きな銘柄が売られて、指数が下値を試す動きになった。

小型銘柄も手仕舞い売りに押されるものが多く、総じて軟調だった。東証マザーズ指数は大幅安、二部株指数や日経ジャスダック平均も軟調だった。先物はまとまった売り買いが少なく、指数を動かす場面はあまりみられなかった。持高調整の売り買いが中心でオプションSQ(特別清算指数)算出に絡むような動きは特に見られなかった。

東証マザーズ指数が大幅安となったところなどを見ると、相変わらず、という相場展開。いわゆるバリュー株が買われ、グロース株が売られるという図式に変わりはない。来週の日銀の金融政策決定会合などを見ながら、金融緩和の終了を織り込むような冴えない展開が続くのだろう。

テクニカル分析

日経平均

再度下値の節目である25日移動平均線や基準線や2万8,500円を試す動きになった。今度ここを割り込むと、2万8,000円を割り込むようなことがあるかもしれない。

あれやこれやと一言

買い気が乏しい展開は続いているが、銀行株などはしっかりとしているところをみると、特に売り急ぐ展開にはなっていないということ。割高銘柄、買われすぎ銘柄の修正安も下値を売りたたくというよりは買われないので、下がってしまうということなのだろう。

逆に、銀行株などが特に買い上がるということではなく、売られないから下がらないだけ。いったん手仕舞い売りに押されることになると一気に下がる、ということがあるだろう。ただ、そうしたところでは案外、買い下がりということでよいのではないか、と思う。

いずれにしても「買われすぎ銘柄、グロース株というような業績面から割高感が強い銘柄の修正安はまだまだ続く」ということなのだと思う。さらに決算発表が始まるところで「思ったほど業績がよくない」となると、大きく売られるものもでてくるのではないか。

さらに金融緩和の終了を織り込む相場になっているのだから、金利上昇の影響を受けやすいような銘柄で買われ過ぎ感が強いものなどは、いったん手仕舞い売りに押されるものも多くなると思う。引き続き割安銘柄に目を向けるということになる。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。