この記事は2022年2月7日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2022年2月7日(月)の午前8時に現役トレーダーの竹内のりひろさんに聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
竹内のりひろ 1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう |
現在の為替相場の傾向や相場観
先週1週間の主要通貨における対ドルでの騰落。全ての通貨が上昇に転じて、ドルが売られている。
上昇上位から、
- 2.72%……ユーロ
- 1.23%……豪ドル
- 1.07%……NZドル
- 0.96%……ポンド
- 0.57%……スイスフラン
- 0.05%……カナダドル
- 0.03%……円
※全てプラス
と、続いた。ECB(欧州中央銀行)がタカ派に転じたことが、サプライズと受け止められた。ユーロが買われ、ユーロクロスは上昇している。
現在の為替相場の戦略やスタンス
新型コロナウイルス感染症の拡大以降、グローバルでの金融緩和は、歴史的な転換点をむかえている。物価上昇の波は欧州にも押し寄せ、ECBはこの先の金融政策の修正を迫られている。早ければ、11年ぶりとなる欧州の利上げが今年の半ばに迫ったことでユーロ圏の金利が上昇に転じてきた。
指標となるドイツの10年債金利は日本の10年債金利を上回り、米独の金利差が2019年5月以来初めてプラスに転換。日欧の格差が拡大していることになり、単純にこれはユーロ/円では買い要因だ。日本では日銀がYCC(イールドカーブ・コントロール)の政策を採用しており、日本の金利には上限があることがこの見方を支える。
ユーロやユーロクロスの押し目は買いだろう。ボラティリティ換算の予想レンジは、米ドル/円で114.2~116.2円、ユーロ/米ドルで1.135~1.16ドル、ユーロ/円で131~133.6円とみている。
▽米ドル/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。