この記事は2022年4月27日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2022年4月27日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
井口喜雄 トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。 |
現在の為替相場の傾向や相場観
2022年4月27日。先週末に米国株相場が大きく崩れたことや、中国北京でもロックダウン措置が実施されるとの懸念を受けて、市場のリスクセンチメントが悪化、久々にリスクオフの円買いが全面に出ている。
中国当局は厳格な「ゼロコロナ」政策を維持しており、上海に続いて北京でもロックダウンとなれば中国経済の不透明感に加え、FRBの積極的な金融引き締め姿勢も重なって世界的なリセッションシナリオも浮上している。当面は材料として注視したい。
一方、マーケットの注目を集めている円安トレンドだが、明日4月28日(木)は日銀金融政策決定会合が予定されており、内容次第で流れが変わる可能性もあるだろう。
現在の為替相場の戦略やスタンス
注目の日銀金融政策決定会合だが、連続指値オペ実施延長などをみればYCC(イールドカーブコントロール)の修正など金融政策転換の可能性は極めて低いだろう。ただ、声明文や黒田総裁の発言におけるトーンの変化には一応、注意したい。
とはいえ、黒田総裁から為替相場への言及もこれまで通りの内容に留まれば、一気に円売り安心感が後押しされそうだ。現行水準での介入なしも踏まえれば米ドル/円は再び130円を試す展開も十分。取り残されないよう集中したい。
ただ、月末フロー、リバランス、連休前のポジション調整的な動きがあるとすれば、今月も大きく上昇しているだけに、ドル売り、円買いだろう。上下荒っぽい動きとなる可能性は高く、週末に向けてボラティリティの上昇には警戒しておきたい。
▽米ドル/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。