この記事は2022年6月21日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


為替とは?円高・円安によるビジネスや日常生活への影響
(画像=PIXTA)

2022年6月21(火)の午前11時すぎに現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

2022年6月16日(木)と17日(金)の米ドル/円は3円落ちてまた3円上がるといった激しい動きとなったが、これで下値が固まったという感じがした。

スイスの突然の利上げや折り込み済みだったとはいえ英国の利上げなどに連動し、日銀も政策変更があるかもしれないと、特に海外勢が見込んで円を買った訳だ。

そして131円台まで落ちたが、日本国内では日銀が簡単に利上げをしないことはわかっていたため、日本の実需はバーゲンハンティングし、短期勢もかなりまとめて円売りをした。

結局海外勢のストップをひっかけつつ3円戻した格好。ファンダメンタル的に日本の利上げは当面ないため、日本と海外の金利差は広がりまくる傾向。

となると心配なのは、利上げをし過ぎることによって、景気を冷え込ませて株が崩れて景気が悪化すること。その場合もドル売りにつながる可能性がある。そうなると金利からくる買いと景気後退の売りとが綱引きをすることになるだろう。

ファンダメンタル的には20年来の高値を超えてきたが、ここで止まるという保証は何もない。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週のテーマは「上値追いの匂い」。今週の米ドル/円予想レンジは133.00~136.90円。

もし予想上値を抜けた場合には、はっきりした抵抗線がない。そのため、戦略的には押し目を買って、小まめに確実に利食っていきたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。