この記事は2022年10月11日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
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2022年10月11日(火)の午前11時すぎに現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

為替マーケット内は、介入との綱引きというか、介入に対しての警戒感もあるが期待感もあるといった状況だ。

警戒感は米ドル/円の145円台などを買っていく人たちだが、期待感は142~143円で買いオーダーを置いている人たちだろう。もしかすると100~300万ドルくらいでコツコツ買って下の141円や142円に5000万ドルずつオーダーを置いているようなファンドがあるかもしれないと感じている。介入があれば下でガッツリ買ってやろうという魂胆のファンドなどがいる可能性があるのではないだろうか。

本日11日(火)の午前11時頃にも米ドル/円が10銭ほど急に落ちたときがあったのだが、なんちゃって介入にしても金額が少ないと思った。そのため瞬間的に介入かと思って邦銀などが売ったというケースもあるのかもしれない。

また本日11日(火)の午前10時台に145.78円付近まで上がって145.64円まで下がったが、このときも普通の実需の売りなどではなく、売り方が相場を押し下げないけれども重くさせるような、止めさせるようなステルス(覆面)介入などをやっていてもおかしくないのではないかと感じるような動きだった。

現在の財務官である神田氏はベテランなので介入に関してどういったやり方をしてくるのかわからない。多岐に渡るやり方をしてくるような気がするので、介入には気を付けたほうがいいだろう。144円台や145円台前半での介入はまずないと見ているが、146円台や146円台後半になればいつ入ってきてもおかしくないだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、介入があった場合は142.00~146.50円、なかった場合は144.50~146.50円で考えている。

戦略としては買いの指値を入れづらい状況のため、とにかくポジションは引っ張らず、積み増しもせずに、もし介入が入っても打撃が最小限で済むような感じで凌ぎたい。よってロットは小さく、回転は速く、が望ましい。

ショートを振るのも、素直に下がってくれればいいが、ステルス介入などが入り動きが特殊になるケースも考えられるため気乗りがしない。トレードはとにかく介入に注意しながら慎重に行いたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。