この記事は2022年10月7日(金)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=taka/stock.adobe.com)

2022年10月7日(金)の午前11時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日6日(木)の米国株は続落。S&Pは1.00%下落。インフレを鈍化させるために追加利上げが必要だとのFRB当局者発言が相次いだことが要因。まず、「FRBはインフレ鈍化の任務を終了しておらず、利上げサイクルを休止するのは『かなり遠い先』になる」と、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁がコメント。

次にクックFRB理事も就任後初の講演で、同様の見解を示した事が要因。米10年債利回りは3.82%へ反発。米10年債利回りは4.00%に向けて再び反発。問題はそこを超えて大きく上がるかどうかだ。米ドル/円と相関性の高い米2年債利回りも4.30~4.50%を超えていけるかどうか。

モルガンスタンレーなども、金利の反落に備えての戦略を考えているようだが、年末まではドル高が続く可能性もあるとモルガンスタンレーのオプションデスクがコメントしている。年末までの3カ月という期間は、スウィングトレードとしては長すぎる期間なので、もうしばらくドル高戦略で行きたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ユーロ/米ドルがパリティを超えられず反落。その要因はなんといってもSNB(スイス中銀)のコメント。SNBが全く変わらずタカ派であったため、ユーロ/スイスフランが反落。ユーロ/スイスフランの下落時はユーロ/米ドルが下落トレンド傾向にあるため、ユーロ/米ドルも下落トレンドに回帰といった流れに。

一方、本日7日(金)は日本の3連休前に再び米ドル/円が145円台に反発。再び日銀の介入警戒感がでるため、米ドル/円は上げ渋る展開。

どちらかといえば、投機筋に一気に146円レベルまで買い上げてもらって日銀が動くのかどうかをみたいのだが、そうした動きはなく145円レベルで神経質に推移。ユーロ/米ドルが軟調で米ドル/円が上げ渋れば、ユーロ/円は反落という流れに戻ったと想定している。

米雇用統計を控えているため、ドルストレートは様子見。ユーロ/円、ユーロ/スイスフランの戻り売りで臨みたい。

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。