この記事は2022年10月25日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=PIXTA)

2022年10月25日(火)の午前11時すぎに現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日24日(月)は、朝から虎の尾を踏み、介入が入った形となった。先週21日(金)と昨日24日(月)の2日とも介入が入ったが、下値は意外と堅い。また先月9月の介入もそうだったが、介入してから米ドル/円でだいたい5円幅くらいでやめている感じで、この5円幅というのが暗黙の了解という感じがする。

現在、米ドル/円は149円付近での推移だが、上値の150円をつっかけるだけの雰囲気は、介入が入ったことでなくなった感がある。介入が抑止力となった印象だ。また昨日24日(月)の夜も米ドル/円で約1円幅の下落があったが、これもステルス(覆面)介入の可能性がある。

ここ最近の介入に関して、額も相当多額のようだし、時間帯も東京時間ではない時間帯に行なわれたが、これにより「東京時間でないと介入できない」と思われていたイメージを、財務省はしっかり払拭した。

「24時間いつでも相場を見ており、必要があれば介入する」という発言を実践した形となり、投機筋などに対しても知らしめた。また、現状はファンダメンタルから見ればドル売りにはならないので、介入をしつつドル高の流れが終わるまで時間稼ぎをしているように思える。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは145.00~151.00円。財務省の意向として前回の介入時の高値である151.95円までは行かせたくないと思っているはずだ。150円はまだ仕方ないにしても、151円台に乗ってきてさらに後半になるとより注意が必要。

現在は東京時間以外でも介入があるため、あまり金額の大きい取引などはせず、リアルタイムで早めの決済が得策だろう。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。