老後資金のため、資産運用を始めたい人も多いだろう。だが、金融商品選びを誤れば、逆に資産を減らす怖さもある。ここでは、手堅い資産運用を目指す人向けに、成功確率を上げるための考え方、おすすめの金融商品やその仕組み、運用に悩んだ際の相談先などをわかりやすく解説する。

目次

  1. 資産運用の成功確率を上げるための3要素
  2. 初心者の資産運用でおすすめできない行為3選
  3. 手堅い資産運用におすすめの金融商品は?
  4. 手堅い資産運用におすすめの仕組みは?
  5. リスク許容度別おすすめの資産運用は?
  6. 金額別おすすめのポートフォリオは?
  7. 世代別おすすめの資産運用
  8. 資産運用はどこに相談すべき? タイプ別おすすめな相談先
  9. 富裕層や高所得者はIFAへの資産運用の相談がおすすめ
  10. 相性のよいIFAを探したいならZUU Advisorsも便利

資産運用の成功確率を上げるための3要素

手堅い資産運用を目指す人におすすめ!金融商品、仕組み、相談先はこれが基本
(画像=Daenin/stock.adobe.com)

まずは資産運用の成功確率を上げるための考え方を学ぼう。重要なのは、資産運用で大事な3要素である「長期投資」「リスク分散」「ポートフォリオ」を正しく理解することだ。これら3要素を意識しながら運用すれば、資産を大きく減らすような致命的な失敗をしにくくなる。

資産運用の成功率を上げる要素 1. 「長期投資」で複利効果を最大化する

資産運用に興味のある人であれば、長期投資の重要性についてはすでにご存じかもしれない。改めて整理すると、長期投資のメリットは「複利効果」を得られることだ。

複利効果とは、運用で得た利益を再投資することで、利益を最大化する仕組みをいう。複利効果は、資産規模が大きいほど、運用期間が長くなるほどに高まり、資産の増え方については「雪だるま式にお金が増えていく」と表現されることも多い。たとえば、100万円を年率10%・10年間で運用した場合、複利効果あり・なしでは、約60万円もの差になる(下記の表参照)。

▽複利効果の概要

手堅い資産運用を目指す人におすすめ!金融商品、仕組み、相談先はこれが基本
出典:金融庁公式サイト「投資の基本

資産運用の成功率を上げる要素 2. 資産・地域・時間を「リスク分散」させる

資産運用の世界では「リスク分散」という言葉がよく使われる。しかし、「そもそもリスクとはどんな意味なのか、どんな種類があるのか」と聞かれると、意外に答えられないものだ。重要なキーワードなのでしっかり押さえよう。

・リスクとは、リターンの不確実性(振れ幅)のこと

一般的にリスクとは、「危険なこと」「避けるべきこと」の意味である。これに対して資産運用におけるリスクとは、日本証券業協会の解説によれば「リターンの不確実性(振れ幅)」を指す。たとえばローリスクの金融商品の場合は、「利益が出ても小さいが、損失が出たときに抑えやすい」ということになる。

▽資産運用におけるリスク

手堅い資産運用を目指す人におすすめ!金融商品、仕組み、相談先はこれが基本
出典:日本証券業協会「投資の時間 リスクとリターンの関係

・リスク分散には、資産・地域・時間の3種類がある

特定の金融商品や銘柄に集中投資をすると、不確実性(振れ幅)が大きくなり、値下がりしたときに大きな損失を被りやすい。それを防ぐためのリスク分散の方法としては、資産の分散・地域の分散・時間の分散という3つがあり、これらを組み合わせると効果が高まりやすい。

▽分散投資の例

手堅い資産運用を目指す人におすすめ!金融商品、仕組み、相談先はこれが基本
出典:金融庁公式サイト「投資の基本

資産運用の成功率を上げる要素3. 自分に合った「ポートフォリオ」を構築する

投資においては、リスクとリターンには相関関係があるというのが基本だ。すなわち、ハイリスクであればハイリターン、ローリスクであればローリターンとなる。

このリスクとリターン相関関係と金融商品をわかりやすくまとめたのが次のイメージ図だ。

▽投資におけるリスクとリターンの関係

手堅い資産運用を目指す人におすすめ!金融商品、仕組み、相談先はこれが基本
出典:日本証券業協会「投資の時間 リスクとリターンの関係

分散投資を行う際はこれらの金融商品に資産を配分することになるが、その金融商品の組み合わせをポートフォリオという。違う特性の金融商品を適正なバランスで組み合わせることで、リスクを抑えやすくなるのだ。

注意したいのは、投資家の資産規模やリスク許容度(詳しくは後述)によって、ポートフォリオの内容はそれぞれ違うということだ。さらに、ポートフォリオは状況によって変わっていくのが普通なので、随時見直していく必要がある。

初心者の資産運用でおすすめできない行為3選

次にご紹介するのは、初心者の資産運用で絶対におすすめできない行為である。いずれも「財産を減らすことを覚悟で一発勝負をする人」がする危険な行為だ。

資産運用におすすめできないNG行為1. ハイリスク商品に手を出す

初心者がハイリスク・ハイリターンの商品に手を出すのは避けたい。典型的なのがレバレッジをかけたFX、仮想通貨(とくに新興のアルトコイン)、ベンチャー企業の上場株式などである。

また、一般の金融機関で紹介されてきた金融商品でも、仕組債のようにハイリスク・ハイリターンなものもある。「メガバンクでおすすめされている商品だから安心」 といった思い込みは捨てよう。

資産運用におすすめできないNG行為2. さらに、ハイリスク商品に集中投資をする

ハイリスク・ハイリターンの金融商品を選び、さらに集中投資をすると、リスクが飛躍的に高まる。一瞬で元手が溶けてしまってもおかしくない。世の中には、分散投資の対極にある「集中投資」の魅力を説く意見もあるが、このような声に惑わされないようにしたい。

集中投資の一番のメリットは「最短で資産を増やせる可能性があること」だ。しかしこれらのメリットを得るには「地合と運がよければ」という条件が必要であり、一発勝負をかける人以外はやってはいけない。

資産運用におすすめできないNG行為3. 十分な手元資金を残さず資産運用をする

資産運用は投じた金額が多くなるほど、リターンの額が大きくなりやすい。だからといって、資産総額があまりない人が大半の手持ちを投資に回すことはおすすめできない。

なぜなら、手元にお金を残しておかないと、ライフイベントや病気などで急にお金が必要になったとき、投資していたお金を現金化する必要が出てくるからだ。このように投資が中断される可能性のある不安定な環境では、長期投資や十分なリスク分散がしにくくなる可能性がある。

手堅い資産運用におすすめの金融商品は?

リスクを避けた手堅い資産運用におすすめな金融商品は、「預金」「投資信託(債券型とインデックスファンド)」「国債」の3つだ。それぞれの特徴を確認しよう。

おすすめの金融商品1. 預金

「銀行にお金を預けても、低金利だから意味がない」

最近では、こんな意見も多く聞かれる。ただ、現実的に預金なしの資産運用は考えられない。せっかく預けるなら、少しでも金利が高い金融機関を選ぶのがおすすめだ。

たとえば、定期預金に5年間100万円預けた場合の金利を調べると、メガバンクで目立つのは0.002%だ。これに対して、都市銀行やネットバンクなどでは、0.20〜0.30%の金利を設定しているケースもある。どちらも低金利には変わりないが、100倍以上の金利差は見逃せない。

▽定期預金の金利例

金融機関名定期預金の金利例
100万円以上、5年間の場合
新生銀行0.3%
オリックス銀行0.27%
SBJ銀行0.2%
三井住友銀行0.002%
みずほ銀行0.002%
三菱UFJ銀行0.002%
※2022年9月17日現在の金利をもとに筆者作成

ただし、高金利の預金は、新規の口座開設時限定などの制約があるケースも多いので、 その内容をチェックした上で利用することが大事だ。

おすすめの金融商品2. 投資信託

「投資信託=リスクが低い金融商品」という印象を持っている人もいるかもしれない。しかし実際には、投信の中にもリスクの高いものと、リスクの低いものが混在している。手堅い資産運用に適した比較的低リスクの投資信託を選択する際には、次の3つがポイントとなる。

・ポイント1:債券型ファンドを重視する

投資信託の種類には、主な投資先によって「債券型」「株式型」、両者を組み合わせた「バランス型」などがある。手堅い資産運用をするなら、このうち比較的リスクが低い債券型をポートフォリオに入れるのがおすすめだ。

株式型債券型
投資対象企業の株式国、地方、企業
などの債券
リターン比較的ある比較的低い
リスク比較的高い比較的低い
※筆者作成

ただし、債券型の投資信託でもハイリスク・ハイリターンなものがあるため、目論見書などで中身をチェックしよう。

・ポイント:株式型ならインデックスファンドを選ぶ

債券型の投資信託だけでポートフォリオを構成すると、リターンが低い傾向のため運用効率が落ちやすい。これをカバーするため、株式型の投資信託についても組み入れを検討すべきだろう。

株式投資型の投資信託には、株価などの指数と連動することを目指す「インデックス型」と、指数を上回るリターンを目指す「アクティブ型」がある。このうち、手堅い資産運用したい人には、手数料や信託報酬などのコストを抑えやすい「インデックス型」がおすすめだ。

種類概要
インデックス型日経225やダウ指数などとの連動を目指す
アクティブ型指数を超えるリターンを目指す
※筆者作成

・ポイント:つみたてNISAに対応する投資信託を選ぶ

手堅い資産運用をしていくには、「つみたてNISA」(詳しくは後述)に対応している投資信託を選択するといい。なぜなら、つみたてNISAの対象商品は、「販売手数料ゼロ(ノーロードといわれる)」「信託報酬が一定水準以下」など、運用コストが少ないものが揃っているからだ。

なお、つみたてNISAの対象になっている金融商品は計215本ある(2022年8月18日時点)。

▽つみたてNISA対象商品の内訳

国内国内・海外海外
公募
投信
株式型44本15本52本
資産複合型5本90本2本
ETF3本4本

具体的にどの銘柄がつみたてNISAの対象になっているかは、金融庁の公式サイトでチェックすることができる。気になる人は下記にアクセスしてみよう。

金融庁「つみたてNISAの対象商品」(外部リンク)

おすすめの金融商品3. 債券

債券型の投資信託を買うのではなく、信用度の高い債券を直接購入するのもおすすめだ。債券には、各国の国債、自治体の地方債、企業の社債などがある。発行元の破綻やデフォルトがなければ、満期に元本と約束された利子が受け取れる。

手堅い資産運用を目指すなら、債券のなかでも日本の10年満期型などの国債がおすすめだ。個人向け国債なら1万円から購入できるうえ、発行から1年経過すれば換金することも可能で使い勝手がよい。

金融商品のトピック
最近は高インフレと景気後退が同時に進むスタグフレーションも懸念されている。長期的なスタグフレーションになると、株式と債券の両方が低迷することも考えられるため、物価上昇率によって元本が調整される「物価連動債」をポートフォリオに入れるのもおすすめだ。

手堅い資産運用におすすめの仕組みは?

手堅い資産運用していくためには、運用効率を高めるための仕組みを取り入れることも大事だ。初心者におすすめの資産運用の仕組みとして、「つみたてNISA」「iDeCo」「ロボアドバイザー」をご紹介する。

おすすめの仕組み1. つみたてNISA

資産運用に興味のある人なら、「つみたてNISA」について知っている人も多いと思うが、手堅い資産運用と相性のよい仕組みなので改めて整理したい。

NISA(ニーサ・少額投資非課税制度)は、個人が株式や投資信託などに投資をする際、非課税枠をもらえる制度だ。通常、資産運用で得た利益には約20%の税金がかかるが、NISA加入者は非課税枠の範囲内なら税金が0%になる。

NISAは「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3種類があり、それぞれ非課税枠、保有期間、対象商品などが変わってくる(下記の表参照)

▽NISA3種の概要

3種類のNISAのうち、手堅い資産運用をしていきたい人におすすめなのは、長期・積立・分散投資に適した金融商品を揃えた「つみたてNISA」だ。20年間に渡って、毎年40万円の非課税枠をもらえる。

NISAのトピック
2024年から2階建て構造の新NISAがスタートする予定だったが、見直しされる公算が高い。日経新聞 電子版では「NISA制度は自民、公明両党の税制調査会、政府税制調査会が議論し、年末までに制度設計が決まる見通し」(2022年9月24日)と報じている。非課税枠の引き上げ、制度の恒久化、金融商品の入れ替え可、より使いやすい仕組みづくりなどが検討される見込みだ。

おすすめの仕組み2. iDeco

IDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は、積立投資と節税の効果を得られるため、手堅い資産運用したい人におすすめの制度だ。ただ、仕組みを理解しにくいとの声も多いので丁寧に解説していきたい。

iDeCoとは、60歳以上のゴールに向けて、掛金を積み立てながら運用していく国の私的年金制度のことだ。加入によって、年金不安や長生きリスクに備えられる。

難しいイメージをもたれることの多いiDeCoだが、仕組み自体はシンプルだ。次の3ステップを経ることで「老齢給付金」と呼ばれる私的年金を受け取れる。

  1. 自分で決めた掛金を毎月積み立てていく
  2. この掛金を自分で選んだ運用商品で運用していく
  3. 60歳など一定の年齢になったら私的年金(掛金+運用益)を受け取れる

▽iDeCoの概要

手堅い資産運用を目指す人におすすめ!金融商品、仕組み、相談先はこれが基本
出典:iDeCo公式サイト「iDeCo(イデコ)の特徴

iDeCoでは、私的年金を受け取る方法が3つある。次の表のように、自分自身に合った方法を選択できる。

受取方法概要
一括受け取り方式原則60歳から75歳になるまでの間に一括受け取り
年金方式5年以上20年以下の期間で受け取り
(受給開始時期は75歳になるまでの間で選べる)
上記の組み合わせ原則60歳に到達した時点で年金の一部を受け取り
残りを年金方式で受け取る
※iDeCo公式サイトをもとに筆者作成

iDeCoによって将来、私的年金をいくら受け取られるかは人によって違う。iDeCoによる私的年金の総額を増やす要素は次の3つだ。

  1. 掛金の額を増やす
  2. 運用期間を長くする
  3. 運用益を多く出す

なお、iDeCoの運用商品の選択肢は、「元本確保型商品」と「投資信託」の2つがある。リスクの少なさで選ぶなら(原則)掛金が減らないとされている「元本確保型商品」がおすすめだ。

運用商品の分類概要
元本確保型商品リスクの少ない定期預金や保険で運用
投資信託下記の5つから選べる。それぞれリスクが違う
1.国内株式型
2.国内債券型
3.外国株式型
4.外国債券型
5.複数を組み合わせたバランス型
※筆者作成

▽資産配分とリスク

さきほど話したようにiDeCoでは、掛金の総額が多くなるほど将来、受け取れる私的年金も増えやすい。毎月の掛金の上限は、公的年金が手薄になりやすい事業者などは多め、公的年金が手厚くなりやすい会社員や公務員は少なめの設定になっている。

▽iDeCoの拠出限度額

もう1つiDeCoのポイントとして、下記のように3種類の節税効果があることも見逃せない。

節税ポイント内容と効果
1. 掛金を拠出するとき内容:掛金が全額所得控除になる
効果:所得税・住民税が安くなる
2. 運用するとき内容:運用益への課税が繰り延べされる
効果:複利効果が高くなる
3. 年金を受け取るとき内容:退職金や公的年金などの控除がある
効果:手取り収入が増える
iDeCo公式サイトをもとに筆者作成

上記のうち、注意したいのは「2. 運用するとき」の部分だ。運用益に課税されないのは運用中だけで、最終的な受け取り時に元本と運用益が課税対象になる。つまり、非課税になるわけではなく、厳密にいうと課税の繰り延べ(先送り)になる側面があるということだ。

ちなみに、iDeCoの掛金は途中で変更することもできる。たとえば、子供が生まれて家計の余裕がなくなったから掛け金を減らすことも可能だ。

iDeCoのトピック
DC(企業型確定拠出年金)加入者の多くは、これまでiDeCoの利用が難しかった。しかし、2022年10月よりiDeCoとの併用がしやすくなり、DC加入者がさらに老後資金づくりをしやすい環境が整った。

おすすめの仕組み 3. ロボアドバイザー

ロボアドバイザーとは AI(人工知能)を活用して、オンラインで投資アドバイスを行うサービスだ。一般的なロボアドバイザーでは、1人ひとりに資産運用の考え方やリスク許容度などをヒアリングし、その結果に基づいておすすめのポートフォリオを提案する。

なお、実際の運用までを自動化しているロボアドバイザーは「投資一任型」と呼ばれる。最近では、数多くのロボアドバイザーが登場しているが、「投資一任型」の主なサービスには次の4つが挙げられる。

サービス名運用会社特徴
楽ラップ楽天証券資産配分が違う基本5コースを用意
下落ショック軽減機能付きコースあり
WealthNaviウェルスナビ預かり資産運用者No.1。34万人が運用中
(2022年6月30日時点の運用者数)
ON COMPASSマネックス・
アセットマネジメント
売買手数料、申込手数料、プラン変更、解約など
すべて無料で利用できる
THEOお金のデザイン12万人以上が運用中(2022年8月末時点)
ESG投資ができる「THEOグリーン」あり
※各証券会社のサイトをもとに筆者作成。2022年10月18日時点

ロボアドバイザーの特徴を比べると、各社のサービスが似通っている面もある。ただアプリの使い勝手は違うため、いくつかのロボアドバイザーを少額で試してみてから、本命を選ぶのがおすすめだ。

リスク許容度別おすすめの資産運用は?

手堅い資産運用をしていくには、リスク許容度について知っておくことも大切だ。ここでは次の3つのテーマを考えていきたい。

・そもそもリスク許容度とは何か?
・どうすれば自分のリスク許容度がわかるか?
・リスク許容度に合った資産運用の例

リスク許容度とは? リスク許容度の診断方法は?

リスク許容度とは、「万が一、元本がマイナスになった場合、どれくらい受け入れられるか」の度合いを指す言葉だ。その人のリスク許容度は、年齢、収入、資産規模、家族構成、金融リテラシーなどによって変わってくる。

といっても、自分のリスク許容度が高いか低いかは判断しにくいものだ。手軽にリスク許容度を診断したいなら、オンライン上のシミュレーターを使うのがおすすめだ。たとえば、全国銀行協会の「リスク許容度診断テスト」は、10項目の質問に答えるだけでリスク許容度がわかる。

リスク許容度に合ったポートフォリオの例

ただし、資産運用をしていくなら、リスク許容度を知るだけでは不十分だ。大事なことは、リスク許容度に合わせたポートフォリオを組み、金融商品を選ぶことである。

実際に全国銀行協会のリスク許容度診断テストの結果をもとに、金融商品を考えみてよう。たとえばリスク許容度が高い人は、リスクの意味を深く理解しているため、ポートフォリオにおいて収益性の高い金融商品の比率を高くできる。

リスク許容度が高い人のポートフォリオ例は次の通りだ。

▽「リスク許容度96%」と診断された人のポートフォリオ例

ポートフォリオ左記の内容に合った該当する
金融商品の例
収益性60%投資信託(インデックスファンド)
安全性30%国債、投資信託(債券型)
流動性10%預金
※筆者作成

逆に、リスク許容度が低い人は、安全な金融商品の比率が高いポートフォリオにするのが基本だ。この内容に合わせたポートフォリオは次の通りだ。

▽「リスク許容度20%」と診断された人のポートフォリオ例

ポートフォリオ左記の内容に合った該当する
金融商品の例
収益性10%投資信託(インデックスファンド)
安全性60%国債、投資信託(債券型)
流動性30%預金
※筆者作成

このように、リスク許容度のよってポートフォリオや金融商品の選び方が変わってくる。まずは、自身のリスク許容度を診断してみよう。

金額別おすすめのポートフォリオは?

所有する金額によってもポートフォリオは変わってくる。1億円、5,000万円、1,000万円、100万円をそれぞれ運用する場合におすすめのポートフォリオは次の通りだ。

1億円の資産運用、おすすめのポートフォリオは?

1億円の資産運用のポイントは、すでに十分な資産があるために不要なリスクをとらなくていいことだ。ただし、ローリスク・ローリターンの金融商品だけでポートフォリオを構成してしまうと、十分なリターンを得られない。これを解消するため、一部の資金を比較的高利回りな金融商品に振り分けるのがおすすめだ。

▽1億円を運用する際のポートフォリオ例

比率内容
70%投資信託(債券型)
先進国の国債
20%投資信託(インデックスファンド)
信用度の高い企業の劣後債
10%預金
※筆者作成

5,000万円の資産運用、おすすめのポートフォリオは?

5,000万円を所有していれば、一般的な生活レベルであれば十分な資産があるといえる。ただし、1億円の資産運用と比べて、高利回りな金融商品の比率を高めて運用効率を高めるのがおすすめだ。

▽5,000万円を運用する際のポートフォリオ例

比率内容
50%投資信託(インデックスファンド)
信用度の高い企業の劣後債
30%投資信託(債券型)
先進国の国債
20%預金
※筆者作成

1,000万円の資産運用、おすすめのポートフォリオは?

現時点で1,000万円を所有していても、それだけで老後資金に十分とはいえない。運用効率を高めていく必要があるため、インデックスファンドなどの比率を高めるのがおすすめだ。合わせて、NISAやiDeCoを積極的に活用して、運用効率を高めることもポイントになる。

▽1,000万円を運用する際のポートフォリオ例

比率内容
60%投資信託(インデックスファンド)
20%投資信託(債券型)
20%預金
+NISAやiDeCoで積立投資
※筆者作成

100万円の資産運用、おすすめのポートフォリオは?

100万円を所有している段階は、資産運用の準備段階だ。100万円は預金で温存しつつ、ムリのない範囲内でNISAやiDeCoで積立投資をしていこう。

▽100万円を運用する際のポートフォリオ例

比率内容
100%預金
+NISAやiDeCoで積立投資
※筆者作成

世代別おすすめの資産運用

世代によってもポートフォリオの傾向は変わってくる。ここでは一般的なビジネスパーソンをイメージした、世代別おすすめの資産運用を紹介する。

20代は少額でもよいので積立投資を

20代は勤務年数が短いため収入が少なく、「資産運用に回すお金があまりない」というビジネスパーソンも多いだろう。こんな人におすすめなのが、毎月一定額の投資信託を買い付けていく積立投信だ。20代はまだ老後が先であり投資に時間をかけられるため、毎月少額の積立でも複利効果を得やすい。

30代はNISAやiDeCoを積極的に活用

30代は、収入はある程度増えてきたが、結婚・子育て・住宅購入などで出費も多い悩ましい時期だ。とはいえ、確実に迫ってくる老後を考えると資産運用を本気で考えていかなければならない。

限られた元手でリターンを得るためには、効率的な資産運用がポイントになってくる。ここでおすすめしたいのが、つみたてNISAやiDeCoなどを積極的に使うことだ。現金化する可能性のあるお金はつみたてNISA、老後まで使わないお金はiDeCoで資産運用していこう。

40代は老後資金の状況に合わせて設計

40代は、老後をリアルに感じるようになりやすい時期である。この世代のポイントは「老後資金が足りそうか、不足しそうか」の状況に合わせて資産運用をしていくことだ。

老後資金が足りそうな人は、ムリをせずディフェンシブな資産運用をしていくのがおすすめだ。たとえば、iDeCoの元本確保型商品と投資信託(債券型)を主体にしていくことが考えられる。

一方、老後資金が足りなくなりそうな人は、リスクの少ない資産運用を基本にしながらも、インデックスファンドなどである程度リターンを狙っていく姿勢も必要になってくる。

50代以上は元本割れの少ない金融商品重視

退職や年金生活が迫りつつある50代以上は、過度なリスクをとれない。国債や高利率の預金など、元本割れリスクの少ない金融商品の比率を高めていくのがおすすめだ。

資産運用はどこに相談すべき? タイプ別おすすめな相談先

手堅い資産運用をしていくためには、自分に合った相談先を選ぶことも重要だ。主な相談先には、次の4つが考えられる。

  • 銀行
  • 証券会社
  • FP(ファイナンシャル・プランナー)
  • IFA(金融商品仲介業/独立系金融アドバイザー)

それぞれのメリット・デメリット、および金融商品取り扱いの可否は次の表の通りだ。

メリットデメリット金融商品の取り扱い
銀行安心感がある金融商品の種類が少ない
投資信託
外貨預金
国債など
証券会社金融商品の種類が多い金融商品の購入ありきの
提案になりがち

上場株式
投資信託
FX、金、国債など
FP※1
(FP業務のみの場合)
家計改善を提案できる金融商品を取り扱えない×
保険商品は取り扱い可
IFA顧客の利益を重視した
提案が可能
信頼できるIFA を選ぶ
必要がある

投資信託
債券
ファンドラップ
REITなど
※筆者作成
※1.取扱可能な商品は各社で異なる

さらに詳しく、それぞれの相談先がどんなタイプの人におすすめか、どんな提案内容が期待できるかなどを見ていこう。

1. 銀行への相談がおすすめなタイプは?

・対面で資産運用の相談をしたい人
・オンラインが苦手な高齢者
・金融リテラシーがない人

最近では、銀行の窓口などで資産運用の相談を気軽にできるようになってきた。銀行に相談するメリットは、銀行の社会的信用力を感じる人にとって安心感があることだ。

一方、デメリットは、その銀行やグループ企業の扱っている金融商品だけを提案されることだ。それにより、銀行が手数料を稼ぎやすい金融商品だけを提案される可能性もある。誰が相談相手でも資産運用は自己責任である。「銀行にすすめられたから、なんとなく金融商品を購入した」ということだけは避けよう。

2. 証券会社への相談がおすすめなタイプは?

・購入する金融商品がほぼ決まっている人
・今すぐに金融商品を購入したい人
・金融リテラシーがある人

大手証券会社では、初心者向けの資産運用の相談サービスに力を入れている。口座を開設していない人や開設から間もない人でも、コールセンターや窓口でのサポートを受けられる。たとえば、野村證券のコールセンターでは次のような相談ができる。

  • 市況について教えてほしい
  • 商品の特徴を簡単に教えてほしい
  • 説明を聞きながら口座を開設したい
  • 取引ツールの種類や操作方法について教えてほしい
  • NISAについて教えてほしい など

3. FPへの相談がおすすめなタイプは?

・ライフプランを提案してほしい人
・自分に合った保険を選びたい人
・ローンや資産運用についても聞きたい人

FP(ファイナンシャル・プランナー)は、家計や資産運用のアドバイスに加えて、ライフプランを提案してくれる専門家だ。たとえば、以下のような相談をすることができる。

  • 家計の見直し
  • 保険の見直し
  • 老後の生活
  • 教育資金
  • 住宅資金や住宅ローン
  • 資産運用の方法
  • 金融商品の選びのポイント など

ただし、FPに特化している業者は、金融商品を直接販売できないのが原則だ。そのため、FPへの相談は、資産運用を本格的に始める前段階でするのがおすすめだ。また、FPには生命保険などの代理業務をしている人が多いため、保険の加入や見直しを考える人とも相性がよいだろう。

4.IFAへの相談がおすすめなタイプは?

・長期の資産運用の提案を受けたい
・本当に利益になる金融商品を知りたい
・資産規模が大きい富裕層

IFA(金融商品仲介業/独立系金融アドバイザー)は、独立した立場から資産運用のアドバイスや金融商品の仲介を行う専門家だ。IFAの特徴は、銀行や証券会社のように自社のサービスに限定されることなく、顧客の利益を重視した中立的な提案が可能なことだ。たとえば、複数の金融機関と業務委託契約を交わし、株や投資信託などの提案や仲介を行う。

こういった特性を踏まえると、IFAへの相談は、長期の資産運用を考える人や本当に利益になる金融商品を知りたい人におすすめといえる。複数の金融機関と提携しているIFAなら、数多くの金融商品からその人に合うものをすすめてくれるだろう。

富裕層や高所得者はIFAへの資産運用の相談がおすすめ

とくに富裕層や高所得者にあたる人は、上記4つの相談先のなかではIFAをパートナーに選ぶのおすすめだ。なぜなら、まとまった額の資産運用をしていく上では、より中立的な立場からの提案が重要になるからだ。

また、IFAは利用者を専任でサポートするのが基本のため、長期にわたって同じ人にサポートしてもらえるのも富裕層や高所得者にとっては安心材料だろう。ただし、IFAは中立的立場から提案する優良業者と、手数料を稼ぐこと重視の名ばかり業者が玉石混交である。資産運用を成功させるには、信頼できるIFAを選ぶことが絶対条件になる。

相性のよいIFAを探したいならZUU Advisorsも便利

IFAへの相談は安定した資産運用のための有力な選択肢だが、数多くのIFAの中から信頼できるパートナーを選ぶのは大変だ。日本証券業協会によると、2022年6月現在で金融商品仲介業者は642法人あり、そこに所属する登録外務員数は5,500名以上もいる(このほか、個人の仲介業者が155名いる)。

数ある業者から自身と相性のよいIFAを選ぶには、「オンライン経由で探す」「銀行や証券会社と提携する IFA から選ぶ」などの方法があるが、ZUU onlineのマッチングサービス「ZUU Advisors」を利用するのも一案だ。

ZUU Advisors は、ZUUが厳選した資産アドバイザー(IFA、FP、保険マンなど)が登録するプラットフォームだ。お金の相談相手を探している人が匿名でオンライン登録すると、資産アドバイザーから最適化案が届き、その内容に興味があればオンライン面談で詳しい内容をヒアリングできる。

▽ZUU Advisorsサービス概要

手堅い資産運用を目指す人におすすめ!金融商品、仕組み、相談先はこれが基本
出典:ZUU advisors

ZUU Advisors では、アドバイザーから実際に提案・面談を受けることで、自分との相性を確認できる。相性が悪いと感じたときは、マッチングの中断も可能だ。その際にも、匿名登録なので個人情報が漏れることはない(もちろん、営業電話もない)。IFAに相談してみたいけれど、どんな方法で探してよいかわからないという人は、ZUU Advisors の詳しい内容をチェックしてみよう。

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